板倉滉はどうなる? マンCからレンタル移籍した選手たちの現況を紹介
2019年1月17日(木)18時45分 サッカーキング
東京五輪世代の主力DFとしてさらなる飛躍が期待される一方、巷で話題になっているのが「いつマンチェスター・Cの正式なメンバーになるのか」ということだ。同クラブは例年、経験を積ませるために多くの選手を他クラブへ貸し出しているが、“古巣”に戻って残留を勝ち取ったケースは数えるばかり。武者修行を繰り返した後に別クラブへ完全移籍するケースも少なくない。
そこで今回は、マンチェスター・Cからレンタル移籍した選手たちの現況を紹介する。板倉が同じ道を辿るとは限らないが、今後どんなキャリアを歩む可能性があるのかを知るうえで参考になれば幸いである。
*カッコ内は(生年月日/国籍/現所属クラブ/ポジション)
写真=Getty Images
■オレクサンドル・ジンチェンコ
(1996年12月15日/ウクライナ/マンチェスター・C/MF)
経歴:シャフタール→ウファ→マンチェスター・C→PSV(レンタル)→マンチェスター・C
2016年夏にロシアのウファから加入したジンチェンコ。直後にPSVへのレンタル移籍が発表された。オランダでの1シーズンにわたる武者修行を経験したあとは、マンチェスター・Cに在籍。もっとも、選手層の厚い同クラブでは左サイドバックで起用され、新境地を開拓した。出場機会が多いわけではないが、レンタル経験者のなかでは数少ない“残留組”だ。
■アーロン・ムーイ
(1990年9月15日/オーストラリア/ハダースフィールド/MF)
経歴:ボルトン→セント・ミレン→ウェスタン・シドニー・→メルボルン・シティ→マンチェスター・C→ハダースフィールド(レンタル→完全移籍)
2016年夏にオーストラリアからやって来たムーイは、マンチェスター・Cとの契約締結から6日後にハダースフィールドへレンタル移籍。すると当時2部に在籍したクラブで、リーグ戦45試合に出場。4得点7アシストを挙げる活躍をみせて、45年ぶりのプレミアリーグ昇格を達成した。この活躍が認められ、2017年夏にハダースフィールドへ完全移籍。水色のユニフォームに袖を通すことはなかったが、現在はプレミアリーグの舞台で活躍している。
■ジェイソン・デナイヤー
(1995年6月28日/ベルギー/リヨン/DF)
経歴:マンチェスター・C→セルティック(レンタル)→ガラタサライ(レンタル)→サンダーランド(レンタル)→ガラタサライ(レンタル)→リヨン
2013年夏にマンチェスター・Cの下部組織に入団し、トップチームのプレシーズン遠征にも帯同。将来有望な選手として活躍が期待されていたが、2014−15シーズンのセルティック移籍を皮切りに4シーズン連続でレンタル生活が続いた。結局、マンチェスターへの完全復帰は叶わず、昨夏にリヨンへの完全移籍が決定。今季のチャンピオンズリーグ(CL)では、“敵”として古巣との試合を戦った。
■エネス・ウナル
(1997年5月10日/トルコ/バジャドリード/FW)
経歴:ブルサスポル→マンチェスター・C→ヘンク(レンタル)→ NACブレダ(レンタル)→トゥウェンテ(レンタル)→ビジャレアル→レバンテ(レンタル)→バジャドリード(レンタル)
2015年の夏に「家族全員がファン」というマンチェスター・Cへ加入したウナル。しかし愛するクラブでは一度も試合に出場することなく、ベルギーとオランダへのレンタル移籍を繰り返した。そして契約締結から2年後の夏にビジャレアルへの完全移籍が決定。スペインでも2シーズン連続でレンタル生活が続いており、正念場を迎えている。
■パブロ・マフェオ
(1997年7月12日/スペイン/シュトゥットガルト/DF)
経歴:エスパニョール→マンチェスター・C→ジローナ(レンタル)→シュトゥットガルト
2013年、16歳の誕生日を迎える直前にマンチェスター・Cと契約。エスパニョールの下部組織から渡英を果たした。ユースレベルで実績を積むと、2016年にはチャンピオンズリーグデビューを達成。同胞のジョゼップ・グアルディオラ監督のもとで飛躍が期待されたが、ジローナへの計3度にわたるレンタル移籍を経て、今季からシュトゥットガルトでプレーしている。
■カリム・レキク
(1994年12月2日/オランダ/ヘルタ・ベルリン/DF)
経歴:マンチェスター・C→ポーツマス(レンタル)→ブラックバーン(レンタル)→PSV(レンタル)→マルセイユ→ヘルタ・ベルリン
2011年夏にフェイエノールトのユースからマンチェスター・Cに加入すると、9月のリーグ杯で早くもトップチームデビューを果たす。16歳294日での出場は、外国人選手としてのクラブ史上最年少記録だった。しかし、トップチームに定着するまでには至らず、3度のレンタル移籍を経て、2015年に退団が決定。リーグ・アンで2年間プレーしたあと、昨季からブンデスリーガの舞台で活躍している。
■アンヘリーノ
(1997年1月4日/スペイン/PSV/DF)
経歴:マンチェスター・C→ニューヨーク・シティ(レンタル)→ジローナ(レンタル)→マジョルカ(レンタル)→NACブレダ(レンタル)→PSV
2013年にデポルティーボのユースからマンチェスター・C下部組織に加入し、2016年にはトップチームデビューも果たしたアンヘリーノ。4クラブ目のレンタル先となったNACブレダでリーグ戦34試合出場3得点の活躍を見せると、そのパフォーマンスに目を付けたPSVが昨夏に完全移籍での獲得を決めた。すると、今季はエールディヴィジでDF最多の5アシストを記録。CLでも好プレーを見せて、近い将来のビッグクラブ行きが噂されている。
■ブルーノ・スクリーニ
(1993年4月2日/アルゼンチン/リーベル・プレート/MF)
経歴:ラシン・クラブ→マンチェスター・C→バレンシア(レンタル)→コルドバ(レンタル)→ミドルズブラ(レンタル)→AEKアテネ(レンタル)→ラージョ・バジェカーノ(レンタル)→ヴェローナ(レンタル→完全移籍)→リーベル・プレート
2014年夏にアルゼンチンのラシン・クラブから加入。同夏に行われたコミュニティ・シールドでマンチェスター・Cでの公式戦デビューを果たした。しかし、これが唯一の出場となり、同年8月にはバレンシアへのレンタル移籍が決定。以降3シーズンで計6度のレンタル移籍を経験し、2017年に正式に退団が決まった。昨年1月からはリーベル・プレートに所属し、再び母国でプレーしている。
■マルロス・モレノ
(1996年9月20日/コロンビア/マンチェスター・C/FW)
経歴:アトレティコ・ナシオナル→マンチェスター・C→デポルティーボ(レンタル)→ジローナ(レンタル)→フラメンゴ(レンタル)→マンチェスター・C
2015年にアトレティコ・ナシオナルのコパ・リベルタドーレス制覇に貢献すると、2016年夏に19歳でマンチェスター・Cへ加入。「コロンビアの新星」として注目を浴びたが、入団直後からレンタル生活が続き、昨年1月には南米へのUターンが決まった。フラメンゴへのレンタル期間が終了した現在は、母国コロンビアでトレーニングを積みながら、次なるレンタル先を探しているようだ。
■パトリック・ロバーツ
(1997年2月5日/イングランド/ジローナ/FW)
経歴:フルアム→マンチェスター・C→セルティック(レンタル)→ジローナ(レンタル)
2015年夏の加入から半年間はマンチェスター・Cに留まったが、その後にレンタル生活がスタート。セルティックに計2年半在籍したあと、今季からは提携先のジローナへ貸し出されている。同クラブには、同じようにマンチェスター・Cが保有権を持つブラジル人MFドウグラス・ルイスも在籍しており、彼らは“同志”として切磋琢磨しているようだ。
(記事/Footmedia)