カタール移籍後にサッカー界から忘れられた6人の名選手

2025年1月18日(土)17時0分 FOOTBALL TRIBE

マルコ・ベラッティ(左)ルイス・アルベルト(中)ユリアン・ドラクスラー(右)写真:Getty Images

欧州のトップリーグで輝かしいキャリアを築いた選手たちが、キャリアの晩年の新たな挑戦や高額な報酬を求めて、サウジアラビアやカタールへ移籍するケースが近年増えている。


中でもカタールは、2022年のFIFAワールドカップ(W杯)開催地として注目を浴びたが、世界中のサッカーファンにとって同国1部であるカタール・スターズリーグは、お世辞にもあまり馴染みがない。そのため、カタールに移籍した選手たちは次第に国際的な舞台から姿を消し、ファンの記憶からも薄れていっているのは疑いようのない事実だ。


ここでは、カタール移籍後にサッカー界から忘れさられた6人の名選手たちを紹介していきたい。




マルコ・ベラッティ 写真:Getty Images

マルコ・ベラッティ(アル・アラビ・ドーハ)


フランスの名門パリ・サンジェルマン(PSG)時代(2012-2023)、MFマルコ・ベラッティは欧州で最も評価の高い中盤の選手として知られており、カタール移籍前にはバルセロナ移籍の噂もあるほどだった。しかし、2023年にカタールのアル・アラビ・ドーハへ移籍して以来、彼の存在感は明らかに薄れ、ニュースを目にすることすらもなくなっている。


アル・アラビ加入後、ベラッティはイタリア代表としての試合に一切出場しておらず、クラブでも加入から現在(1月16日時点)までわずか33試合しかプレーしていない。現在の契約は今2024/25シーズン終了時に満了予定であり、その先のキャリアは不透明な状況だ。ヨーロッパへの復帰、もしくはメジャーリーグサッカー(MLS)を含めた他大陸への移籍はあるのだろうか。




ルイス・アルベルト 写真:Getty Images

ルイス・アルベルト(アル・ドゥハイル)


セリエAの名門ラツィオ在籍時(2016-2024)には大観衆の前でプレーしていたMFルイス・アルベルトだが、現在カタールのアル・ドゥハイルでは、それに比べ、はるかに少ない観衆の前でプレーしている。スペイン人のアルベルトは、2023年夏にイタリアでの8年間のキャリアに終止符を打ち、約1,000万ポンド(約19億1,763万円)相当の契約でアル・ドゥハイルと合意に至った。


「欧州からもオファーはあったが、スペインのクラブはラツィオが求める移籍金を支払うつもりがなかったので移籍できなかった」「実は移籍する1年前にもカタールから声がかかっていたが、その時は交渉がまとまらず、その際、可能になり次第カタールに移籍する意向を示していた」と、アルベルトは伊メディア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』に語っている。


カタール移籍後も持ち前のセンスとスキルで現在まで19試合に出場し、4ゴール12アシストを記録しており、まだまだ世界のサッカー界から忘れられるには惜しい存在ではないだろうか。




マフムード・トレゼゲ(マフムード・ハッサン)写真:Getty Images

マフムード・トレゼゲ(アル・ラーヤン)


プレミアリーグのアストン・ビラのスター選手であったMFマフムード・トレゼゲ(2019-2022)は、現在トルコのトラブゾンスポル・クラブと契約を結び、2024/25シーズンはカタールのアル・ラーヤンに期限付き移籍している。しかし、この契約は早期に終了する可能性があるようだ。エジプトのアル・アハリがFIFAクラブワールドカップ(2025年6月15日〜7月13日)開幕前にトレゼゲを獲得したいと熱望しているからだ。


エジプト代表でもあるトレゼゲは、カタールへ移籍後に全コンペティションでここまで15試合に出場し3ゴール3アシストを挙げているが、プレミアリーグやスュペル・リグでの活躍を思い返せば、少し物足りない数字である。


ユリアン・ドラクスラー 写真:Getty Images

ユリアン・ドラクスラー(アル・アハリ・ドーハ)


ブンデスリーガのシャルケ(2011-2015)やリーグ・アンのPSG(2017-2023)、そしてドイツ代表のスター選手だったMFユリアン・ドラクスラーは、キャリアを通じてプレミアリーグやセリエAへの移籍の噂が絶えない才能あふれる選手だったが、その噂はカタールに移籍したことで消えたようだ。


PSGではFWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)、FWネイマール(アル・ヒラル)やFWキリアン・エムバペらとチームメイトだったが、次第に出場機会を失うと戦力外とみなされた。その後、2023年の夏にカタールのアル・アハリへ移籍した。以降、ドイツ代表に招集されることもなくなり、31歳という年齢も手伝ってか国際的なサッカーシーンでは最早目立たない存在となってしまった。




ホセル 写真:Getty Images

ホセル(アル・ガラファ)


つい数か月前の2024年6月まで、スペインの名門レアル・マドリードで重要な控え選手として存在感を放っていたFWホセルだが、現在はカタールのアル・ガラファでプレー。移籍後もスペイン代表に招集されていた時期はあるものの、同国代表のルイス・デ・ラ・フエンテ監督が発表した最新(2024年11月)のメンバーには選ばれなかった。


カタール移籍後、34歳のホセルはここまでアル・ガラファの全コンペティションで19試合に出場し、9ゴール2アシストとまずまずの成績を残している。しかし、2023/24シーズンのラ・リーガやUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で示したような印象的な活躍と比べると、カタールでのプレーはヨーロッパの舞台ほど注目を集めないこともあり、その存在感が薄れているのは否めない。




ハビ・マルティネス(バイエルン・ミュンヘン所属時)写真:Getty Images

ハビ・マルティネス(カタールSC)


バイエルン・ミュンヘンのスター選手であったMFハビ・マルティネスは、2021年に同クラブを離れて以来、表舞台から忘れられた存在になってしまったようだ。


スペイン代表として2010年のW杯優勝、2012年のUEFA欧州選手権(ユーロ)優勝に加え、バイエルン時代には、CLで2回(2012/13、2019/20)、ブンデスリーガで8回(2012/13、2013/14、2014/15、2015/16、2016/17、2017/18、2018/19、2019/20)優勝と輝かしいキャリアを誇っている。それだけにカタールでの戦績も気になるところだが、目立ったニュースは皆無に等しい。


カタールSCでは、現在までに、全コンペティションで85試合に出場し、13ゴール2アシストを記録。現在36歳であるマルティネスは今2024/25シーズン終了後に契約が満了となる予定であり、他リーグへの移籍、もしくは欧州でプレーする可能性があるかどうかはまだ不明だ。

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