セパンサーキットで恒例のスーパーGTウインターテストがスタート。11台が参加し夜間走行も実施

2025年1月19日(日)22時16分 AUTOSPORT web

 1月19日から、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで、11台のスーパーGT GT500クラスの車両が参加し、恒例のウインターテストがスタートした。2025年はひさびさに第3戦としてシリーズ戦が開催されることから、各陣営とも例年以上に力が入っている様子が感じられた。


 例年、スーパーGTのオフシーズンテストの幕開けとして行われているセパンでのウインターテスト。低速から高速までバラエティ豊かなコーナーがあり、気温が低いこの時季の国内サーキットではできないメニューをこなすことができることから、毎年この時季に行われている。コロナ禍では開催することができなかったが、2024年から復活した。


 2025年は1月19日から2日間、メンテナンスデーをはさみ1月22日から2日間と、合計4日間行われるスケジュールとなっている。そんなテストに参加したのは11台のGT500車両。2024年の参加は8台で、3台増加。今シーズンは第3戦としてシリーズ戦の開催も決まっていることから、各陣営とも重要なテストとしてとらえていることが感じられた。今回のテスト参加車両は下記のとおりだ。


【トヨタGRスープラ】
90 TGR-D開発車両
14 TGR TEAM ENEOS ROOKIE
19 TGR TEAM WedsSport BANDOH
37 TGR TEAM Deloitte TOM’S


【ホンダ・シビック・タイプR-GT】
16 ARTA
64 Modulo Nakajima Racing
100 STANLEY TEAM KUNIMITSU


【ニッサンZニスモGT500】
230 NISMO開発車両
3 NISMO NDDP
12 TEAM IMPUL
24 KONDO RACING


 車両については、今シーズンは開発の制限があることから、各車ともテスト用のアンテナの有無等はありながらも、ほぼ2024年のカラーリングで走行している。ただ、230号車ニッサンZニスモは初日序盤カーボン地のボンネットで走行したが、一時3号車のボンネットをつけているシーンもみられた。


 参加しているドライバーは、トヨタについてはチームが走らせている車両は各チームの所属ドライバーがステアリングを握り、開発車両の90号車は初日は坪井翔/山下健太の2024年チャンピオンコンビがメインでドライブした。ただ2日目以降、TGR TEAM CERUMO、TGR TEAM SARDのドライバーたちも参加予定だという。また今回はTGR勢全体のリザーブドライバーとして登録された小高一斗が昨年に続きTGR TEAM WedsSport BANDOHに帯同。また2025年はGT300で戦う予定の平良響もTGR-Dのシャツを着てテストに帯同している。


 ホンダ勢は、ARTAの16号車は8号車のドライバーともにシェア。その他の2台は各チームのドライバーが乗り込んでいる。またニッサン勢は、230号車を23号車の千代勝正と高星明誠がドライブ。他は各チームそれぞれ1月17日に発表されたどおりの顔ぶれが乗り込んだ。なお各メーカーともに、一部チームでエンジニアの顔ぶれが変わっている。


 そんな11台が参加して始まった1月19日のテスト初日は、曇り空のもと始まった。この日は、9時30分から30分間4台だけが走行。その後全車が参加し12時から3時間のセッション1、そして第3戦の決勝スタート時刻として想定される17時から3時間のセッション2が行われた。


 朝の走行開始時は、前日の1月18日は夜に雨が降ったことから、わずかに濡れた部分が残っている状況。またセッション2開始直後わずかに雨が降ったが、初日はほぼドライコンディションのもと行われた。なお、この日は全セッションを通じて一度も赤旗中断がなかった。


 各陣営ともまちまちのメニューであるためタイムは一概には比較できないが、セッション1はModulo Nakajima Racingの64号車シビック・タイプR-GTが1分49秒552を記録しトップに。TEAM IMPULの12号車ニッサンZニスモGT500、STANLEY TEAM KUNIMITSUの100号車シビックが3番手に続いた。


 夕刻のセッション2は、開始時はまだかなり明るく、ナイトレースの雰囲気はそれほど感じられなかったものの、セッション開始から1時間ほどが経過すると夕焼け、さらに終盤は夜間の走行となった。レースでも終盤は暗い中での戦いとなりそうだ。このセッション2はSTANLEY TEAM KUNIMITSUの100号車シビックが1分48秒996を記録しトップタイム。KONDO RACINGの24号車ニッサンZが1分49秒200で2番手、TEAM IMPULの12号車ニッサンZが3番手に続いた。


 なお、今回はGTアソシエイションのレース事業部がFCY等のチェックのために訪れているほか、テレビクルーが第3戦に向けて映像のチェックに訪れており、6月のレースに向けて準備を進めている。

2025スーパーGTセパンウインターテスト Modulo Nakajima Racingの64号車ホンダ・シビック・タイプR-GT
2025スーパーGTセパンウインターテスト STANLEY TEAM KUNIMITSUの100号車ホンダ・シビック・タイプR-GT
2025スーパーGTセパンウインターテスト NISMO開発車両の230号車ニッサンZニスモGT500
2025スーパーGTセパンウインターテスト TGR-D開発車両の90号車GRスープラ
2025スーパーGTセパンウインターテスト TEAM IMPULの12号車ニッサンZニスモGT500
2025スーパーGTセパンウインターテスト KONDO RACINGの24号車ニッサンZニスモGT500
2025スーパーGTセパンウインターテスト TGR TEAM ENEOS ROOKIEの14号車GRスープラ
2025スーパーGTセパンウインターテスト ARTAの16号車ホンダ・シビック・タイプR-GT
2025スーパーGTセパンウインターテスト TGR TEAM WedsSport BANDOHの19号車GRスープラ
2025スーパーGTセパンウインターテスト TGR TEAM Deloitte TOM’Sの37号車GRスープラ
2025スーパーGTセパンウインターテスト TEAM IMPULの12号車ニッサンZニスモGT500
2025スーパーGTセパンウインターテスト NISMO開発車両の230号車とNISMO NDDPの3号車
2025スーパーGTセパンウインターテスト セッション2開始時の様子。第3戦のスタートもこの程度の明るさがありそう。
2025スーパーGTセパンウインターテスト STANLEY TEAM KUNIMITSUの100号車ホンダ・シビック・タイプR-GT
2025スーパーGTセパンウインターテスト TGR TEAM Deloitte TOM’Sの37号車GRスープラ
2025スーパーGTセパンウインターテスト TGR TEAM WedsSport BANDOHの19号車GRスープラ


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