D’station Racingが2021年のWEC世界耐久選手権にフル参戦! 星野敏と藤井誠暢がドライブへ

2021年1月20日(水)7時7分 AUTOSPORT web

 1月20日、日本のD’station Racingはプレスリリースを発行し、2021年WEC世界耐久選手権のLM-GTE Amクラスにフル参戦すると発表した。マシンは2019-2020シーズンのWECでLM-GTE Pro、Amの両クラスのチャンピオンを獲得した実績をもつアストンマーティン・バンテージGTEで、星野敏と藤井誠暢がドライブする。


 2017年2月15日。東京都内で華々しく行われたD’station Racing創設を告げるモータースポーツ活動体制発表会で、「近い将来、D’station Racingとしてル・マン24時間に参戦したい」とD’station Racingのチームオーナーにして、ジェントルマンドライバーとして飽くなき挑戦を続けている星野敏は力強く宣言したが、その“夢”がいよいよ実現することになった。スーパーGTやスーパー耐久、さらにさまざまな海外レースに挑戦を続けてきたD’station Racingが1月20日、WECへのフル参戦を発表したのだ。


 マシンはアストンマーティン・バンテージGTEで、チームオーナー兼ドライバーの星野、そして星野を長年支えてきた経験豊富な藤井がドライバーを務める。もうひとりのドライバーについては、シルバーのカテゴライズの複数の有力選手と契約交渉を行っており、2月下旬に決定する見込みだという。参戦するのはLM-GTE Amクラスだ。カーナンバーはWECでは2021年から3ケタが使用可能となったことから、グループの創業日である平成7年7月7日にちなみ、777を使用する。


 また、今回のD’station Racingの参戦に向けては、2020年のル・マン24時間でLM-GTE Amを制したイギリスのTFスポーツ内に『D’station Racing UK』としてWECプログラムの拠点を置き、藤井がマネージングディレクターとして統括。3月19日にアメリカのセブリングで開幕戦を迎えるシリーズ全6戦へ参戦する。


「本日、2021年FIA世界耐久選手権シリーズおよび第89回ル・マン24時間レース参戦を正式に発表でき感極まる思いです。我々がこのWECおよびル・マン24時間へ自らのエントラントで参戦することは、チーム発足当時からの大きな目標のひとつでした。実現にあたり、アストンマーティンやAMR、そしてTFスポーツのトム・フェリエとは長い時間をかけて、このプロジェクトのスタートへ向けた数々の準備をともに行ってきました。彼らのサポートに心から感謝をしています」とコメントしたのは、マネージングディレクターの藤井だ。


「そして、我々のチームオーナーでありグループ代表である星野敏は、事業創業前はフェンシングで全日本選手権を制したのち、世界選手権に3度出場した実績をもつ生粋のアスリートです。事業経営においても、アミューズメント事業の創業から駆け足で国内のリーディングカンパニーまで成長させた人物でもあります。その目標達成への原動力のひとつに、この挑戦への目標もありました。世界中のモータースポーツを愛する誰もが憧れる『ル・マン24時間』、そしてWECで世界選手権をD’station Racingとして挑戦できる時を迎えられて、今は期待と希望に満ちています」


「もちろん、世界で最もコンペティティブなこのチャンピオンシップを戦うには、数々の試練が待ち受けていることも十分に覚悟しています。まずはひとつひとつを学び、成長を続けながら、この舞台でのリザルトを掴めるようにチームとして邁進していきます。そして、今は早く競争力の高いアストンマーティン・バンテージGTEでセブリングを走ることを心から楽しみにしています」


 また先述のとおり、藤井が新たな立場として、マネージングディレクターを務めることになった。実はこれまでD’station Racingの立ち上げから、スーパーGTをはじめ国内、海外のすべてのチーム運営やメーカーとの契約交渉、プログラムオペレーティングを4年間務め、実質的にチーム経営を行ってきたのが藤井だ。WECではプロドライバーとして結果も狙う一方で、チームマネージングディレクターとしても世界の舞台に新たな挑戦を行っていくという。リニューアルされる藤井の公式ホームページ(http://tomonobufujii.com)でも、その思いが語られるはずだ。


 新型コロナウイルス禍のなかではあるが、夢に向かってさらなる一歩を踏み出したD’station Racing。世界の強豪に対し、スーパー耐久をはじめ、日本でトップを争ってきたD’station Racingがどんな戦いをみせてくれるか楽しみなところだ。


D’station Racing
2021年WEC世界耐久選手権 参戦体制

カーナンバー:#777
チーム:D’station Racing
マシン:アストンマーティン・バンテージGTE
タイヤ:ミシュラン
テクニカルサポート:TFスポーツ/アストンマーティン・レーシング
チームディレクター:トム・フェリエ
チーム総監督:佐々木主浩
トラックエンジニア:ギャビン・フュラー
テクニカルディレクター:ルイジ・ベイジル
AMRエンジニア:ジェームス・レッキー
ドライバー:星野敏(ブロンズ)/藤井誠暢(ゴールド)/TBC(シルバー)

WEC世界耐久選手権に参戦することになったD’station Racingチームオーナー兼ドライバーの星野敏
WEC世界耐久選手権に参戦することになったD’station Racingマネージングディレクター兼ドライバーの藤井誠暢
D’station Racingがスーパー耐久で走らせる2台のアストンマーティン

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