トヨタ、WRC開幕戦モンテカルロで1-2維持。デイ2もGRヤリス・ラリー1が全ステージを制す

2023年1月21日(土)13時55分 AUTOSPORT web

 1月20日、WRC世界ラリー選手権の2023年シーズン開幕ラウンドである『ラリー・モンテカルロ』の競技2日目がモナコを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位の座を守っている。


 チームメイトのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は前日の総合5番手から同2番手へとポジションアップに成功。一方、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組は総合5番手に後退している。TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1で今戦に出場している勝田貴元/アーロン・ジョンストン組は前日のデイ1から順位をふたつ上げ総合7番手につけた。


 伝統のラリー・モンテカルロのデイ2は、モナコの西北に広がるフランス南部の山岳地帯で3本のステージを各2回、計6本のSSを走る一日となった。早朝から青空が広がり、路面は全体的にドライコンディションに。ただし、一部には濡れていたり残雪があったり、凍結しているセクションもあった。


 前日19日(木)に行われた2本のナイトステージを制しラリーリーダーとなったオジエは、20日(金)のデイ2でも好調を維持し、オープニングのSS3から3ステージ連続でベストタイムを記録した。


 ピュジェ-テニエでのタイヤフィッティングゾーンを経て行なわれた午後の再走ステージでは、後続に対して30秒以上の充分なリードがありながらもSS6で2番手タイムを、SS7でベストタイム、さらにSS8で3番手タイムを記録し、総合2番手に順位を上げた僚友ロバンペラに36秒差をつけて首位を守っている。


 デイ1でオジエと6秒差の総合2位につけたエバンスは、午前中の2本のステージでオジエに次ぐ2番手タイムを記録するなど、こちらも順調な滑り出しをみせた。しかし、午前中最後のステージとなったSS5で右リヤタイヤにダメージを負ってしまう。パンクした状態でステージを走破したエバンスは約40秒を失い総合5番手に後退することとなった。なお、午後のSS6では今大会初のステージベストタイムを刻み挽回の狼煙を上げている。


 エバンスに代わって総合2番手に浮上したロバンペラは、このデイ2からペースアップ。オープニングのSS3で総合3番手に順位を上げる。続くSS4では僅差の争いのなかで総合5番手に後退するも、SS5でふたたび総合3番手に復帰すると、午後のSS6ではヒョンデのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)を抜き総合2番手となった。


 さらに、ロバンペラはデイ2最終のSS8で今大会初のベストタイムを記録。この結果、デイ1に続きデイ2でもトヨタGRヤリス・ラリー1が全ステージを制することになっている。

後続に36秒のリードを築き首位を快走するセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ
パンクした右リヤタイヤを交換するスコット・マーティン(エルフィン・エバンスのコドライバー) 2023年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ
SS5でタイヤトラブルに見舞われた エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ


■ラトバラ代表「デイ3も今日と同じように戦い続けられることを願っている」


 2023年シーズンのオープニングステージとなったデイ1のSS1で4番手タイムを記録するも、続くSS2でハンドブレーキのトラブルにより大きく遅れ総合9番手に後退した勝田は、このデイ2でステージ4番手タイムを4回記録する力走をみせた。その結果、昨年はチームメイトのひとりだったエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)らを交わし、総合7位まで順位を挽回している。


「全体的にとても良い一日だった。トヨタGRヤリス・ラリー1は、ここまで全ステージでベストタイムを記録するなどパフォーマンスは非常に高く、ドライバーたちも素晴らしい速さを見せてくれている」と語るのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表。


「フルデイの初日を戦い終えて首位に立ち、4人のドライバー全員が良いペースで走っているので、とても満足できる状況だ」


「上位はもっと接近戦になるのではないかと予想していたが、セブ(セバスチャン・オジエ)が大きなアドバンテージを築き、カッレ(・ロバンペラ)もとてもいい仕事をしてくれている」


「エルフィン(・エバンス)もクルマに対するフィーリングはとても良く、速さもあったが、残念ながら今朝は少しタイムを失ってしまった。明日はさらに長い一日になるが、今日と同じように戦い続けられることを願っている」


 そのデイ3は、サービスパークの西北に広がるフランス南部の山岳地帯で3本のステージを各2回走行するアイテナリーとなっている。デイ3もまたデイ2と同様にミッドデイサービスが設定されず、午前中の走行を終えた選手たちは、ピュジェ-テニエのタイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換と簡単な整備作業のみで午後の3本のステージを再走することになる。


 計6本のSSの合計距離は111.78kmと3日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は687.23kmだ。

総合7番手に順位を上げた勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ
ピュジェ-テニエのタイヤフィッティングゾーン

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