アジアカップ決勝T初戦、サウジアラビア代表の危険な4人。日本代表が注意すべき点と対応策

1月21日(月)11時30分 フットボールチャンネル

サウジアラビアのハンドルを握る男

AFCアジアカップ2019は21日、日本代表とサウジアラビア代表の決勝トーナメント1回戦が行われる。日本代表にとっては一昨年にアウェイでのワールドカップアジア最終予選で敗戦を喫した相手だが、今大会ではどのような戦いを見せているのか。鍵を握る4人の選手をピックアップする。(取材・文:河治良幸【UAE】)

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 日本代表がラウンド16で対戦するのはサウジアラビアだ。すでにグループステージ突破を決めた状況で対戦したカタールには2-0で敗れたが、中盤から多角的にパスをつないで相手ディフェンスを崩すスタイルを発揮しての惜しいチャンスも多かった。

 日本にとっては意図的に守備を固めてカウンターを狙ってくる相手の方がやりにくいはずだが、ボールの主導権で優位に立たれる時間帯は必ずあるはず。そこから素早い仕掛けのパスやドリブルを粘り強く封じながら、ボールを奪い返したときにカウンターに転じるのか、一度ボールを落ち着かせて自分たちのリズムを取り戻すのかと言った状況判断も問われてくる。

 速いショートパスを主体とするサウジアラビアの攻撃において全体の中でも特に注意するべき選手がアブドゥラー・オタイフ 、サレム・アル・ドサリ、ファハド・アル・ムワッラド、モハメド・アル・ブライクの4人だ。

 オタイフは攻撃におけるハンドルであり、中盤の底からリズムを作り、多くのチャンスの起点になる。また2列目の選手が縦に仕掛ける際は後ろでフォローして相手の守備を分散させ、同時に奪われた時にも備える。

 もともとサウジアラビア代表の一大勢力であるアル・ヒラルの中軸選手で高水準のボランチだったが、一昨年の11月から代表を指揮するピッツィ監督の指導で最も開花した選手の1人だ。

左ウイングの戦術的キーマンとは?

 4-3-3の中盤でアンカーを担うオタイフを機能低下させればサウジアラビアの攻撃は角度のある組み立てができなくなり、横パスと強引なドリブルが増えてボールを奪いやすくなる。しかし、ボールの移動に応じたポジショニングが巧みで、少し長めのパスも織り交ぜられるため、下手に食いついて逆を取られると絶好のチャンスの起点にされてしまうリスクがある。

 日本代表は守備時に4-4-2になるので、前の2枚が相手のセンターバックとアンカーのケアをかねる形になるが、オタイフの動向は常にチェックして限定させながら、ボールの受け手になるタイミングでの的確なチェックをできるようにして行きたい。

 アル・ドサリは右利きの左ウイングだが、組み立てに応じてサイドに張るポジショニング、中に絞って中央に絡みながら、サイドバックのためのスペースを空けるポジショニングを状況に応じて織り交ぜる。サウジアラビアの戦術的なキーマンの1人であり、また危険な仕掛け人でもある。

 基本的には右サイドバックの酒井宏樹がチェックする機会が多くなるが、後ろの組み立てによってはかなりインサイドにポジションを取ってくる。またインサイドハーフのアル・モカウィなどとの細かいパス交換や1トップのアル・ムワッラドと近い距離で絡むコンビネーションも繰り出すので、ブロックの中でうまく受け渡しながら、余裕のある状態でファーストコントロールをさせない様にしたい。

 1トップに張るアル・ムワッラドは一昨年のアジア最終予選の最終戦で途中出場から決勝点をあげた選手で、現在のチームでは押しも押されぬエースとしてピッツィ監督に重用されている。

まだまだいる要注意人物

 中盤のパスワークを基調とした攻撃にあって高い位置でアクセントを付ける選手であり、裏への飛び出しから斜めにディフェンスを破るドリブルなどから抜群のシュート力を発揮してくる。

 その前の起点を限定できるほどアル・ムワッラドが高い位置でボールを受けられる機会を減らせることは間違いないが、一瞬でも隙を与えると中盤はもちろんサイドバックやセンターバックからも縦パスを引き出して裏に抜けようとしてくる。

 日本のセンターバックはある程度、空中戦の強さやデュエルで能力を発揮する選手が揃い、間、間を突いてくる小兵のアタッカーは相性が良いとは言えない。その中で冨安健洋はチェックが素早く188cmの上背のわりに小回りも効くので、アル・ムワッラドを抑えるキーマンだ。

 もう1人の要注意選手が右サイドバックのアル・ブレイクだ。左サイドで攻撃の一翼を担っていたアル・シャハラニが大会中に離脱しており、代わりに長身のアル・シャムラニがスタメンに入っているが、右サイドのアル・ブレイクの重要度が高まった。組み立てをサイドからサポートしながら、アウトサイドの高い位置とインサイドのポジショニングを使い分け、右ウイングのハタンをサポートする。

 サウジアラビアはアウトサイドに起点を作っても結局は中央でワンツーやスルーパス、ミドルシュートに持ち込むケースが多いチームだが、アル・ブレイクがタイミングよく右サイドの高い位置でボールを受けた直後のグラウンダーのクロスボールには注意したい。

 守備での対応が大事なのはもちろんだが、対面するのは原口元気長友佑都といった選手なので、日本が攻撃でサウジアラビアに脅威を与えることが、逆にサウジアラビアの攻撃でアル・ブレイクを目立たせないための大事な要素だ。

(取材・文:河治良幸【UAE】)

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