米識者に「山本より上」と評される可能性なのになぜ? 佐々木朗希の“即メジャー移籍”が渋られている理由

2024年1月22日(月)6時0分 ココカラネクスト

ロッテが慎重に育ててきた佐々木。彼のポテンシャルは米球界でもすでに高い評価を受けている。(C)Getty Images

 日本球界の至宝の動向は、海を越えた話題となっている。ロッテとの契約更改が公表されていない佐々木朗希だ。

 昨年12月、ポスティングでのメジャーリーグ移籍を要望したと報じられた佐々木。プロ入り後4年で13者連続奪三振を含む1試合19奪三振などの怪記録を残したポテンシャルだけを単純に見れば、現在22歳の若武者は、「世界最高峰」と言われる舞台でも、難なくやれる可能性はある。

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 しかし、メジャーは海外選手を獲得する際に生じる契約金制限の適用年齢が25歳からと労使協定で定められている。よって佐々木が現時点で移籍をする場合には、年間500万ドル(約7億2500万円)程度に抑えられたマイナー契約からのスタートとなる。

 すでにメジャースカウトの垂涎の的となっている佐々木だけに、ポスティングによるメジャー契約が可能となる3年後であれば、莫大な譲渡金が見込める。ゆえに退団を容認する側のロッテとしても現時点での放出に“旨味”はない。

 とはいえ、2017年のオフに23歳で海を渡った大谷翔平(日本ハム→エンゼルス)のような特例もある。当時に「投打両方は不可能だ」と懐疑論もあった二刀流スターは特大の才能を開花させ、いまや世界的なアスリートへと飛躍した。彼のようなケースを考えれば、いち早いメジャー移籍によって、適応にもある程度の時間をかけられ、よりスムーズに結果を出せるかもしれない。

 無論、佐々木のポテンシャルは、すでに鵜の目鷹の目のアメリカ人識者たちも認めている。各国のトッププロスペクト事情に詳しい米専門誌『Baseball America』の元編集長であるジム・キャリス氏は、米メディア『Essentially Sport』で「ササキはメジャーリーグに所属していない中で世界最高の投手だ」と絶賛した。

「私はヤマモトが大好きだし、すごくいい投手だと思っているが、ササキはヤマモト(山本由伸)より上だと思う。とにかく言えるのは、もしも、ササキがポスティングシステム(入札制度)でメジャー球団と契約すれば、以前のショウヘイ・オオタニと同様にトッププロスペクトランキングTOP100でも1位になるのは間違いない」

 メジャー志向があるとされる本人の心情を考えれば、現時点で高評価を得ている“野球の本場”に乗り込みたいという思いは理解できる。しかし、ロッテとしては、ここまで育ててきた「対価」を得たいのは当然。やはり、あっさりと了承できる問題ではない。

 自身初の越年交渉が続いている佐々木。果たして、165キロ右腕はいかなる決断を下すだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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