ブラウブリッツ秋田の今冬補強を評価。得点力の向上を狙える補強が実現!

2025年1月22日(水)18時0分 FOOTBALL TRIBE

ブラウブリッツ秋田 写真:Getty Images

昨2024シーズンは開幕2連敗とつまずくも、その後は順調に勝ち点を積み上げシーズン終盤までJ1昇格プレーオフ進出の可能性を残す位置につけていたブラウブリッツ秋田。残念ながらプレーオフ進出は叶わなかったが、10位フィニッシュと2021シーズンにJ2へ昇格して以降最高の順位で締めくくった。


秋田はリーグでも屈指の失点の少なさが示す通り堅い守備が魅力のチーム。しかし、その一方で得点数は昨季リーグでも下から4番目となる36得点に留まり課題は明白。そして、今冬の補強はそんな課題克服の強い意志が感じられるものとなっている。ここでは、秋田の冬の補強について各ポジションごとにA〜Eの5段階で評価していく。




尾崎優成(ヴィッセル神戸所属時)写真:Getty Images

GK(ゴールキーパー)/DF(ディフェンダー):評価C


IN



  • GK堀内智葵(ユースからトップ昇格)

  • GKルカ・ラドティッチ(V・ファーレン長崎より期限付き移籍)

  • DF畑橋拓輝(国士館大学より加入)

  • DF長井一真(水戸ホーリーホックより期限付き移籍)

  • DF尾崎優成(ヴィッセル神戸より期限付き移籍)

  • DF長谷川巧(アルビレックス新潟より完全移籍)

  • DF深港壮一郎(町田ゼルビアより期限付き移籍)

  • DF井上竜太(ツエーゲン金沢より完全移籍)


OUT



  • GK猪瀬康介(期限付き移籍期間満了に伴いSC相模原へ復帰)

  • GK小澤章人(FC琉球へ完全移籍)

  • DF蜂須賀孝治(引退)

  • DF加賀健一(契約満了)

  • DF喜岡佳太(レノファ山口へ完全移籍)※昨季はモンテディオ山形より期限付きで加入

  • DF河野貴志(ジェフユナイテッド千葉へ完全移籍)

  • DF河村匠(ガイナーレ鳥取へ期限付き移籍)※昨季は東京ヴェルディより期限付きで加入


守備陣は入れ替わりの大きな冬となっている。主力で言えば、昨季も37試合とほぼ全試合に出場したDF河野貴士がジェフユナイテッド千葉へ完全移籍。また、そのほか出場機会の多かった選手ではベテランのDF蜂須賀孝治が引退し、モンテディオ山形から期限付きで加入していたDF喜岡佳太も移籍と動きがあった。


一方で、新加入選手は大いに活躍を期待できる選手が揃う。ヴィッセル神戸より期限付きで加入したDF尾崎優成は昨年愛媛FCで33試合と多くの出場機会を得てJ2の経験を積んでおり、21歳と若いながら守備の中心を担える頼もしい存在だ。また、ツエーゲン金沢から加入のDF井上竜太も昨季33試合に出場し金沢の守備を支えた選手の1人であり活躍が期待される。さらに水戸ホーリーホックよりDF長井一真も獲得。守備的なポジションを複数こなせるユーティリティ性に加え、昨季は抑えの効いたミドルシュートでのゴールなどで3得点を挙げており、攻撃面での働きにも注目だ。


DF河野という守備の要を失ったことは間違いなく痛手であり、堅守に綻びが生じないかが2025シーズンの秋田にとって1つのカギになるだろう。とはいえ、新加入選手には伸び盛りの選手も多く大きな戦力ダウンは避けられたと見ていいことから評価を「C」とした。


石田凌太郎(名古屋グランパス所属時)写真:Getty Images

MF(ミッドフィールダー):評価B


IN



  • 吉岡雅和(レノファ山口より完全移籍)

  • 石田凌太郎(名古屋グランパスより完全移籍)

  • 鈴木陽成(みちのく仙台FCへの期限付き移籍より復帰)


OUT



  • 栗本広輝(引退)


中盤は数こそ少ないが実力者の補強に成功した。レノファ山口から加入の吉岡雅和は豊富な運動量で攻守に貢献できる選手。突破力も高く、攻撃のキーマンとして注目だ。また、同じくサイドが主戦場の石田凌太郎も獲得しており2名の補強によってサイドからの仕掛けやクロスといった部分にはより迫力が出そうだ。


所属選手の動向では、栗本広輝の引退があったもののその他の選手はチームに残留。昨季はツエーゲン金沢より期限付きでの加入となっていた小野原和哉も完全移籍へと移行し、主力の流出はほぼ無しと言っていい。その上で課題の攻撃面で違いを出せる選手の補強に成功したことから評価を「B」とした。




川本梨誉(清水エスパルス所属時)写真:Getty Images

FW(フォワード):評価B


IN



  • 川本梨誉(清水エスパルスより期限付き移籍)

  • 鈴木翔大(鹿児島ユナイテッドより完全移籍)

  • 佐川洸介(東京ヴェルディより完全移籍)


OUT



  • 丹羽詩温(カマタマーレ讃岐へ完全移籍)

  • 吉田伊吹(ガイナーレ鳥取へ完全移籍)

  • 河村慶人(鹿児島ユナイテッドへ完全移籍)※昨季は東京ヴェルディより期限付きで加入

  • 青木翔大(ザスパ群馬へ完全移籍)

  • 半田航也(ガイナーレ鳥取へ期限付き移籍)


得点力向上を図るためにも重要な最前線の新戦力は、いずれも新たな得点源になり得る選手が揃った。昨季はザスパ群馬に所属していた川本梨誉と佐川洸介はいずれも昨季3ゴールをマーク。最下位に沈んでいたチームを得点で支えた選手たちで、特に佐川は奪ったゴールすべてが途中出場からと限られた時間であっても結果を出せることを示した。また、鹿児島ユナイテッドより加入の鈴木翔大は昨季4ゴール6アシスト。前線で起点となり周囲も使いながら得点へと結びつける能力に長けている。


所属選手では、昨季4ゴールを挙げた青木翔大が移籍するなど複数の選手がチームを離れた。しかし、その一方で小松蓮や梶谷政仁といった主力は残留。さらに昨季町田ゼルビアより期限付きで加入し、6ゴール3アシストの活躍を見せた佐藤大樹も完全移籍へと移行しており大きな戦力ダウンは回避できた。


主力選手たちの流出阻止に成功しただけでなく、実績こそ多くないものの強烈なミドルシュートや前線で起点となる働きなど得点力不足の解消につながる能力を持つ選手が新たに加わった。課題解決に向け的確な補強になったと言えようことから評価を「B」とした。

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