白鵬 好き放題の“暴君”的言動への懸念と批判強まる状況

1月22日(水)16時0分 NEWSポストセブン

もう「暴君」を誰も止められない(写真/共同通信社)

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 大相撲初場所は、横綱・白鵬が2日連続で金星を配給し、4日目から休場。翌日には横綱・鶴竜も休場に追い込まれ、大波乱の幕開けとなった。


 白鵬が3日目に対戦した妙義龍(前頭1)は過去に20勝1敗と圧倒してきた相手だったが、右を差しに出た白鵬は突き落としであっさり土俵に手をついた。この黒星は「場所前の過剰なまでのリップサービスが災いした」(協会関係者)とみられている。


「妙義龍との一番では、立ち合いで張り手もカチ上げも見せなかった。場所前のインタビューで白鵬は、批判の多いカチ上げなどについて“作戦の一種”だと強調し、『相手によって立ち合いを変えていく』と明言。どんな取り口でも勝てることを見せつけるつもりだったのだろうが、かえって脆さを露呈する結果になった」(同前)


 一方、その前日の遠藤(前頭1)との取組では、張り手とカチ上げを使いながら、負けを喫した。


「白鵬は左張り手からの右カチ上げで遠藤の顔にヒジをぶつけようとしたが、遠藤が左に変わって右エルボーをいなしながら踏み込んだ。遠藤が得意の左四つとなり、最後は左足を相手に絡める切り返しで白鵬が裏返しになりました」(担当記者)


 白鵬が背中に砂をべったりとつけて花道を引き揚げるなか、場内には座布団が舞い、地鳴りのような“遠藤コール”が沸き起こった。


 大歓声の理由は、遠藤が幕内屈指の人気力士であることだけでなく、優勝回数43回を誇る白鵬の“暴君”のような言動も影響しているだろう。


「優勝インタビューでの万歳三唱(2017年11月場所)や三本締め(2019年3月場所)などの問題行為を繰り返し、横綱審議委員会などの批判を受けて一時期は自粛していた立ち合いのカチ上げや張り手も再び“解禁”した。そうした姿勢への批判が根強くある」(同前)


◆横審・前委員長の苦言


 2017年12月に白鵬の粗暴な取り口への苦言を呈した横審前委員長・北村正任氏を直撃し、改めて思いを聞くと、「もうあまり(中継を)見ていないんですが……」としながらも、こう話した。


「(カチ上げや張り手は)禁じ手ではないので見る人がどう思うかですが、私はあまり好きじゃないということです。(番付が下の力士は)誰も白鵬を叩いたりカチ上げたりしないですからね。上だけが下を叩くというのはどうなのか。不公平じゃないかとは思います」


 国技の最高位たる横綱として相応しいのか、厳しいまなざしが向けられている。とりわけ今場所は、場所前に挑発的な言動が目立っていたから当然だろう。


 番付発表を受けての昨年12月24日の記者会見では、優勝した先場所でカチ上げや張り手を連発したことが横審に「見苦しい」と批判されたことを問われても、「そんな話が出たんですか、全く知らなかった」と涼しい顔。「自分の相撲を取るだけ。禁じ手というものでもないので」と意に介さない様子だった。


 さらに年明け1月6日の稽古総見では、九州場所で唯一の黒星をつけられた大栄翔(小結)を指名し、エルボー気味のカチ上げや張り手を連発。


「八角理事長(元横綱・北勝海)は高安(関脇)に白鵬と三番稽古をやるように促し、高安も土俵に入ろうとしたが、白鵬が受け付けなかった。稽古後、北の富士さんが“理事長を無視か……。相変わらずマイペースなこと”と呆れていました。“何が悪い”といわんばかりの居直りと見られても仕方がないでしょう。


 さらに年末年始には家族でオーストラリア旅行、稽古総見の前夜にはプロレス観戦と余裕たっぷりでした」(前出・担当記者)


 メディアに対しても威勢のいい発言が相次いだ。稽古総見当日の朝に放送された『とくダネ!』(フジテレビ系)のインタビューでは、「張った時に相手が一瞬腰を引く。腰を引いた時にカチ上げで起こす。中に入っていく作戦なんです」「逆に立ち合いにいろんな技があるのを褒めてもらいたいけどね」などと豪語。カチ上げでぶつける右肘のサポーターを二枚重ねていることもカメラに見せ、「肌色に近いように茶葉で染めている」とわざわざ解説してみせた。


 まさに“言いたい放題”だっただけに、本場所で結果が伴わなかったことを受けて、批判が強まるのは避けられない。


※週刊ポスト2020年1月31日号

NEWSポストセブン

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