「馬鹿げている」イチローの米殿堂入りで及ばなかった“1票” 米記者は野球の在り方に苦言「本質を見逃している」

2025年1月23日(木)16時0分 ココカラネクスト

米殿堂入りを決めたイチロー氏。(C)Getty Images

 歴史的な偉業には、あと“一票”だけ及ばなかった。

 現地時間1月21日、2025年の米野球殿堂入り選手がMLB公式ネットワーク局『MLB Network』の番組内で発表され、有資格1年目となったイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)は、日本人初選出。ただ、大方の予想であった満票選出にわずか1票だけ足りずに終わった。

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 無論、得票率99.7%は、メジャーリーグの野手ではデレク・ジーター氏(元ヤンキース/2020年)以来の快挙で、十分に称えるべき結果と言える。ただ、発表前に「もはや注目は満票であるかどうか」と現地記者間でも囁かれ、2019年のマリアーノ・リベラ氏(元ヤンキース投手)に次ぐ史上二人目の偉業を逃したことへの波紋は広まった。

 投票結果の発表直後に今回の米殿堂に対する総括をする番組を放送した『MLB Network』に出演したジョエル・シャーマン記者は、「私はイチローの日本の成績を含めて、もっと評価すべきじゃないかと思う」と指摘した上で、イチロー氏を「日本での活躍など全てを含めて見たら、彼はタイ・カッブのような選手だ」と往年のレジェンドと比較。さらに今回の投票結果に対する苦言を呈した。

「私も指標は尊重しているし、実際に使うが、思うところはある。当時のイチローは対戦相手からすれば、彼に試合を壊されないようにするのが精一杯という存在だった。どうしてこんなことが可能なのかとよく驚かされたし、本当に神話のような存在だった。だから、指標に囚われていては彼の本質は見逃してしまうと思う。彼は明らかに殿堂入り、それも満票での受賞にふさわしい。そのこと以外にこだわるのは馬鹿げたことだ」

 全米野球記者協会(BBWAA)に10年以上在籍する記者が有する殿堂入りの投票権。ゆえに万人が納得する得票というのは困難ではあるが、今回は「満票」への期待が膨らんでいたからこそ、ハレーションは広まっていると言えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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