規定投球回到達ゼロに集まる疑念 佐々木朗希に米スカウトたちが寄せた“必然”の問い「我々は彼が『働き者』だと思わない」

2025年1月24日(金)6時0分 ココカラネクスト

デーブ・ロバーツ監督(右)をはじめ、ドジャース幹部たちと写真に写る佐々木(11番)。(C)Getty Images

 入団会見で真新しいドジャーブルーのユニフォームに袖を通した“令和の怪物”は、自身の胸中を次のように明かした。

「今回の移籍に際し、自分のような実績のない選手に対してたくさんの球団から熱心に声を掛けていただきました。自分のために時間を割いて頂いた多くの球団関係者の皆様に心から感謝しています。自分が選手として一番成長できる場所を純粋に選ぶことができました。一生に一度のこの機会に楽しみと寂しさを込めてこの1か月間を過ごしました。

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 この球団にもそれぞれ魅力を感じたので、その中から一つだけを選ぶというのは非常に難しい決断でした。色々な意見があるのは重々承知しています。ただ、ここに来る決めた以上、今は自分が下した決断がベストだと信じて自分の定めた目標を信じて自分の可能性を信じてくれる人たちの為に前向きに進めていきたいと思います」

 今オフにポスティングシステムを利用してのメジャーリーグ移籍を決めた佐々木朗希を巡っては、大争奪戦が展開された。20球団以上が絡んだとされる中で本人が熟考の末に決めたのは、“銀河系軍団”での新たな人生だった。

「色々な意見があるのは重々承知している」という言葉にあるように、メジャーリーグに移籍するに当たって佐々木の抱える課題は少なくない。とりわけ問題視されているのは、耐久面だ。

 ロッテでの5年間で故障離脱する期間も少なくなかった佐々木は、規定投球回を達成した経験がゼロ。中4日で先発ローテーションを回すことが通例となっているメジャーリーグにおいて身体が耐えられるのか否かは、ともすれば「必然」の疑問ではあった。

 実際、米球界の関係者からもシビアな指摘は飛んでいる。米スポーツ専門局『ESPN』の取材に匿名で応じたMLB球団のスカウトマンは、「彼のキャリアを通じて一貫していたのは、彼が世界最高の投手の一人に見えた一方で、メジャーリーグの先発投手が当たり前のようにこなしている投球量をやれていないという点だ」と強調。さらに別のスカウトは、こう論じている。

「彼は非常に運動能力が高くて、生まれつき力も強い。だが、彼を見て、我々は『働き者』だとは思わない」

 いずれもリアルな意見ではある。しかし、入団会見で「僕の中では全部足りないと思っています。試合数は日本より多いと思うので、そこらへんの適応はより一層頑張らないといけないと思っている」と語った佐々木は、耳の痛くなるような指摘も承知の上だろう。

 さらに己に磨きをかけ、成長するために——。体力面などの批判を飲み込み、ドジャースと言う最高の組織を選んだ佐々木が、いかに飛躍していくかは非常に興味深いところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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