貴乃花親方の“新・爆弾文書”は協会公表事実と大きく異なる

1月24日(水)16時0分 NEWSポストセブン

2通の意見書が存在する(写真:JMPA)

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 2018年の大相撲初場所は、白鵬稀勢の里の2横綱が連敗から休場となるなど、大荒れの様相だ。荒れているのは土俵の上だけではない。場所後の相撲協会理事選をめぐり、親方衆の暗闘が繰り広げられている。


 全親方の約3分の1である32人もいる学生力士出身の親方衆には、現行体制に不満を持つ親方も多いとされ、その動向が注視されている。何しろベテラン相撲記者がこう語るほどなのだ。


「角界は学歴ではなく現役時代の最高位で親方としての発言力が決まる世界。学生出身力士は幕下付け出しデビューなどで途中までは出世が早いが、アマチュア特有の脇の甘さからか、三役どまりのケースが多い。


 入門後に付け人の経験などなく、叩き上げの親方衆とは折り合いが悪い。東京農大出身の時津風理事長(元大関・豊山)の時代には、新しい試みを打ち出すたびに“大学出の考えることは分からない”と、叩き上げの理事たちから批判を浴びました」


 そんな不遇の学生力士出身の親方衆が動く“きっかけ”になり得るのが、貴乃花親方が協会に提出している「新たな爆弾文書」の存在だ。協会関係者が明かす。


「協会側の説明に対して、貴乃花親方が詳細に反論をまとめた『意見書』が2通存在するのです。1通は主に暴行事件当夜の経緯をまとめた協会の『調査結果報告書』(2017年12月20日公表)への反証、もう1通は降格処分の根拠とした『貴乃花親方の責任について』と題された報告書(同12月28日公表)への反論です。2通とも、昨年のうちに貴乃花親方が代理人を通じて協会に提出している」


 12月20日に開かれた理事会の席上、貴乃花親方の主張を記した文書が配布されたことは複数のメディアが報じており、貴乃花親方の“独自報告書”などと呼ばれているが、この証言者が明かした「意見書」は、それとは別のものだ。


「これまで報じられているものより、さらに詳細な反論が綴られている。たとえば協会側の報告書では、物を持って貴ノ岩を殴ろうとした日馬富士を白鵬が制したことになっていますが、貴ノ岩の供述では全く違っているという話が記されている。白鵬は暴行をしばらく放置し、さらに人目につかないよう同席していたホステスを部屋の外に出すなどしていたというのです。この内容が明らかになれば、これまで協会が“確定した事実”として公表したことの多くについて、実際は当事者間で言い分が大きく異なっていたことが明らかになる。


 また、事件発覚後、執行部が貴乃花親方に執拗に被害届の取り下げを求めていたことや、危機管理委員会による貴ノ岩への聞き取りの際、示談を促されたといった経緯も記されている。協会が事件を“矮小化”しようと必死だったことが読み取れるのです」(同前)


 協会に対し、貴乃花親方の「意見書」にあるとされる内容をぶつけたが「協会の見解は調査報告書にある通り」とするのみだった。


 大手メディアが、協会側の報告書の内容を“事実”として報じてきた以上、克明な反論が明らかになれば、事態が動く可能性は高い。


「学生出身グループの親方をはじめ、貴乃花親方と八角理事長のどちらが優勢かを注視している親方は少なくない。貴乃花親方が反論のために取っておいた“爆弾”の威力が大きければ、形勢は一気に逆転しかねない」(前出のベテラン記者)


 激しさを増す権力闘争。運命の千秋楽まで、もうすぐだ。


※週刊ポスト2018年2月2日号

NEWSポストセブン

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