規則の違いが利点に? ヤン・マグヌッセン駆るMDKポルシェも急遽GTDプロへと“クラス替え”/デイトナ24時間

2023年1月26日(木)12時3分 AUTOSPORT web

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するMDKモータースポーツは、1月28〜29日に行われる第1戦デイトナ24時間レースにおいて、GTDプロクラスへとエントリーを変更することが明らかとなった。


 1月20〜22日にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われた公式テストと予選では、MDKの53号車ポルシェ911 GT3 RはGTDクラスでエントリー。GTDクラス内の23番手で予選を通過していた。


 しかし、1月25日にIMSAが更新した最新版エントリーリストでは、53号車はGTDプロクラスへと移動している。


 なお、クラス移動に伴うドライバー変更はなく、レースウイークもヤン・マグヌッセン、トレントン・エステップ、ジェイソン・ハートが、チームオーナーのマーク・クワンメとともに新型911 GT3 Rのステアリングを握る。当初はヤンの息子、ケビンも加わる予定となっていたが、手首の手術により公式テスト前に出場を断念している。


 MDKモータースポーツのスポークスパーソンは、今回のクラス変更の理由を次のように説明している。


「残りのシーズンのドライバーラインアップはすべてプロドライバーとなるので、ここデイトナで(プロクラスで)スタートするのは理にかなっている」


「さらに、このクラスのチームとして、コンペティションの観点からも、パートナーを惹きつけるという観点からも、大きなチャンスがあると見ている。戦略的なメリットもあるかもしれない」


 クラス変更に伴う潜在的な“戦略的メリット”としては、GTDプロカテゴリーの走行時間要件がより緩やかになっていることが挙げられる。


 デイトナ24時間の特別規則により、GTDクラスではひとりのドライバーがレース中に最低4時間30分を走行しなければならない。一方、GTDプロクラスではその時間は2時間と定められているのだ。このことから、GTDプロの方が決勝における戦略の幅が広く取れる。


 アストンマーティン陣営のチームTGMは、この理由から今回のデイトナには当初よりGTDプロクラスにエントリーしており、チームオーナーでブロンズ・ドライバーのテッド・ジョバニスは先週、上位カテゴリーへエントリーすることでドライバーの運転時間に「より柔軟性がある」と語っていた。


 53号車の移動によってGTDプロの出場台数は10台に増え、反対にGTDは23台に減少している。


 MDKモータースポーツは4戦からなるミシュラン・エンデュランス・カップに参戦する予定だが、セブリング、ワトキンス・グレン、プチ・ル・マンの3戦にどちらのクラスから参戦するかは、現時点では不透明だ。

AUTOSPORT web

「ポルシェ」をもっと詳しく

「ポルシェ」のニュース

「ポルシェ」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ