チャーリ・ラム氏に捧げるBMW M8デイトナ初勝利。ファーフス「彼と一緒に戦った」

2019年1月28日(月)13時37分 AUTOSPORT web

 BMWチームRLLから2019ロレックス・デイトナ24時間レースに参戦し、25号車BMW M8 GTEでGTル・マン(GTLM)クラス優勝を飾ったアウグスト・ファーフスはレース後、先日急逝したチャーリー・ラム氏が自身とともに車内に居たと語った。


 トム・ブロンクビストの代役として急きょデイトナ24時間への参戦が決定したファーフスは、1月26日にスタートした同レースでコナー・デ・フィリップ、フィリップ・エング、コルトン・ヘルタと25号車BMWをシェア。


 ファーフスはレース終盤、大雨の影響でコースのいたるところでスピンやクラッシュが発生する難しいコンディションのなか、クラストップを争うリシ・コンペティツィオーネの62号車フェラーリ488 GTEを残り2時間余りで交わし、最良の結果を決定づけた。
 
 事前のテストを行うことなくぶっつけ本番となったものの、見事に仕事を果たしてM8 GTEのデイトナ初優勝に貢献すると、この勝利を長年に渡りシュニッツァー・モータースポーツを率い、24日に63歳で亡くなったラム氏に捧げている。


 2017年11月にマカオで行われたFIA GTワールドカップでは、ラム氏の勇退イベントとなった同レースをポール・トゥ・ウインで制したファルフス。そんな彼はこの週末、ラム氏が“スペシャルコドライバー”として車内に一緒に居たと語っている。


「僕にとって彼は、多くの友人たちやレースの愛好家よりもはるかに大きな存在だった。そんな彼がM8 GTEの車内に居たんだ」


「チャーリー(・ラム)がこれまでに成し遂げてきたことや、僕が彼から学ぶたことを忘れることはない。だからこそ僕らはこの素晴らしい結果をお祝いするよ。きっとチャーリーも僕たち全員に拍手を送ってくれていると確信しているんだ」


 また、2年前のADAC GTマスターズにシュニッツァーから参戦したエングもラム氏に敬意を表すひとりだ。


「この勝利はあなたのためものだたよ、チャーリー」とエング。


「僕らは彼にたくさんのサポートをもらった。彼と1年間レースをすることができうれしかったよ。そのなかで僕はとても多くのことを学んだんだ」


「今日のレースでは彼が僕たちのために指をクロスさせてくれていたのを感じることができたよ」


■BMW M8 GTE初の24時間レース優勝は「ひとつの大きな節目になった」


アウグスト・ファーフスが指差す『Godspeed, Charly』のロゴは25号車だけでなく24号車BMWのリヤにも貼付された
BMWチームRLLの25号車BMW M8 GTE


 エングはまた、ファーフスがレース終盤にみせた功績を称えるとともに、今回のデイトナでの優勝が「BMWにとって“特別な勝利”になった」と語っている。


 BMW M6 GTLMの後継機として2018年にデビューしたM8 GTEは、デ・フィリップとアレクサンダー・シムズのペアがIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップのスプリントレースで2勝を挙げるも、6時間以上の耐久レースでは結果を残すことができていなかった。


「わずか数時間以内にアウグスト(・ファーフス)がみせた走りはとても印象的だったよ。彼が62号車フェラーリを追い越したときのクルマの動きを、僕はこれまで見たことがなかった」と語ったエング。


「それは非常に誇りに思うことであり、僕たち全員にとって特別な勝利になった」


「僕たち(BMWワークスドライバー)の多くは、本当の初期段階からM8 GTEの開発プロセスに関わってきたんだ。だからこそ、この大きな節目となった優勝をBMWとRLLと一緒に祝いたいと思う」

GTLMクラスを制した25号車BMW M8 GTE
優勝賞品の“ロレックス・デイトナ”を受け取った(左から)コナー・デ・フィリップ、フィリップ・エング、アウグスト・ファーフス、コルトン・ヘルタ


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