7周遅れから首位争いに絡むも、最終盤のSCに泣く。アウアー「レースの神様が味方してくれなかった」
2025年1月29日(水)12時6分 AUTOSPORT web

1月25〜26日にアメリカ・フロリダ州で開催された、2025年IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦『デイトナ24時間レース』にウインワード・レーシングから参戦したルーカス・アウアー。彼は、57号車メルセデスAMG GT3エボが7周おくれから立ち直りデイトナでの2連覇に迫ったものの、タイミング悪く出されたフルコース・イエロー・コーションによって敗れた後、「レースの神様は僕たちの味方ではなかった」と語った。
アウアー、ラッセル・ワード、フィリップ・エリス、インディ・ドンチェの4名がドライブした57号車メルセデスは、最終的にGTDクラスを制したAWAから6.759秒おくれの4位に終わった。
このトップ5フィニッシュは、デイトナ24時間のディフェンディングチャンピオンとして、またウェザーテック選手権の現チャンピオンとして同イベントに参加したテキサスチームにとって、ジェットコースターのようなレースの末に達成された。
57号車メルセデスはレースの序盤から大きく順位を落とした。スロットルペダルに問題が発生し、これを解決するためにピット裏のガレージに運ばれたことが要因だ。これによりチャンピオンカーは早くに競争から外れてしまった。
しかしアウアーによると、その後コースに復帰したウインワードはレース中のさまざまなコーションタイムを利用して周回遅れを解消していき、着実にトップとの差を詰めていったという。
「実際、それはすぐに効果を発揮した」とアウアーはSportscar365に語った。
「スタートから2時間後には7周のラップダウンだったが、13時間目くらいにはリードラップに戻っていたと思う」
なお同チームは、日曜日の朝にピット作業違反を犯しドライブスルーペナルティを受けた。
ウインワードはその後ふたたび順位を上げたが、彼らのGTDクラスで3度目の優勝の望みは、最後の1時間で45号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(ウェイン・テイラー・レーシング)がコース上で停止し、それによって出されたコーション中に給油のみのエマージェンシー・サービスを行うためにピットインを余儀なくされたことで大きな打撃を受けた。アウアーはこれについて「ただただ不運だった」と表現した。
「ここでレースを始めるときはいつも、自分たちにどれだけ競争力があるかわからない」と語ったアウアー。「レースになって初めて本当のペースを見ることができる」
「チームは本当に大変な仕事をしたと思う。だけど、レースは僕たちのほうを向いていなかったようだ。7周おくれになったり、それを取り戻してからドライブスルーがあったりと多くのことが起こった」
「結局のところ、今日は本当にレースの神様が味方してくれなかったと言えると思う」
「僕たちはレースをリードしていた時間帯もあったし、多くの時間で実際にトップ3に食い込んでいた。強い部分と弱い部分があったので残念ですが、レースの最後に起きたことがすべてだと思う」
「だから、これは少し残念だった。でも4位で帰ってきたことはチームにとって良い点だと感じている」
シルバーレーティングのドライバー、ドンチェもアウアーに同調し次のように述べた。「人生でレースでこれほど挫折を味わったことはなかった」
「ルッジ(ルーカス・アウアーの愛称)は勝つためのペースを持っていたと思う。僕たちは速かった。メンバーの誰もが速かったと思う。このレースに勝てるクルマはたくさんいたが、我々もその中のひとつだった」
このオランダ人は、チームがパワーステアリングの問題にも直面し、ピットストップ中に定期的にフルードを補給する必要があったことを明らかにした。
「我々のクルマのフロントガラスは毎回オイルでひどく汚れていた」とドンチェは語った。「本当にイライラしたよ。とくにル・マン・シケインでは、パワーステアリングが効かなくなったことでクルマを右から左に動かすのが本当に大変だったんだ」
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