羽生結弦さんが震災風化防止に名を連ねた意味 大物政治家も敵わない発信力

2023年2月2日(木)16時50分 ココカラネクスト

羽生さんは3月10日からの3日間、地元の宮城県でアイスショーを行う。(C)Getty Images

 自身の持つ発信力でいかに世のため、人のために汗を流せるか。熱き志が伝わってきます。

 1月26日、東日本大震災風化防止イベント事務局はウェブサイトを開設しました。

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「首都圏において被災地の復興状況や取組み等について情報発信を行うことで、東日本大震災の風化防止及び被災地に対する継続的な支援を呼びかけます」

「また、これまでの支援に対する感謝を伝えるとともに、首都圏と被災地との“つながり”を強めるため、交流人口の拡大などを目的に震災伝承の取組みや各県の魅力を発信します」

 その趣旨をこう説明しました。

 そして東北4県の知事、東京都・小池百合子知事とともに、メッセージがYouTube上で公開されたのが、羽生結弦さんのものだったのです。

 スポーツ紙デスクが解説します。

「基本的にYouTubeはシリアスな情報発信には不向きで、人々が動画に求めるのはエンタメ、気晴らしなんです。それは知事5人によるメッセージの再生回数が、それぞれ500回にすら達していないことからも分かります。しかし、羽生さんの再生回数のみは約5万と、単純計算で各知事の100倍から200倍の発信力を秘めていることが実証されたわけです」

 そして、こう続けるのです。

「羽生さんは今年、3月10日からの3日間、地元の宮城県でアイスショーを行います。イタリア語で『満点の星』を意味するタイトルは、12年前の3・11、仙台で被災した羽生さんが避難所へと向かう中、停電の暗闇の中で満天の星を見つめ、その美しさに希望を見いだしたことから付けられたものです。報道されるだけでなく、表に出ない形でも羽生さんは被災地への支援をさりげなく続けているとも聞きます。風化させないという意味では、最高の人選と言えるのではないでしょうか」

 ここまで世界的なトップアスリート、かつ最高のエンターテイナーに上り詰めた今でも、故郷のテレビ局を大切にするなど、グローバルとローカルの両方を大切にする姿勢が伝わってきます。

 移りゆく日常の中で、ついつい忘れてしまいがちな「3・11」の記憶。それを呼び起こし、思いを新たにする意味でも、羽生さんの存在は非常に大きいと言えるでしょう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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