カタール代表はなぜアジア杯優勝を果たせたのか。始まりは15年前、指揮官が歩んだ軌跡

2月2日(土)7時0分 フットボールチャンネル

【日本 1-3 カタール AFCアジアカップ2019・決勝】

 日本代表は現地時間1日、AFCアジアカップ2019・決勝戦でカタール代表と対戦し、1-3で敗北を喫した。この結果、森保ジャパンは準優勝で大会を終えた。

 12分にアルモエズ・アリ、27分にアブデル・アジズ・ハテムにゴールを決められるなど、前半のうちに2点のビハインドを背負ってしまった日本代表。後半はペースを取り戻し南野拓実のゴールで一時1点差に詰め寄ったが、試合終盤に1点を失い、力尽きた。今大会7試合で19得点1失点を誇ったカタール代表の強さを見せつけられる形となってしまった。

 大会前の評判は日本代表やイラン代表、韓国代表といった国々が優勝候補となっていたが、そこにカタール代表の名はなかった。同国はいわば「ダークホース」といった見方が強かったからだ。では、なぜ前評判が決して高くなかったカタール代表がアジアの頂点に立つことができたのだろうか。

 優勝までのストーリーが始まったのはおよそ15年前。国家支援のスポーツ育成機関「アスパイア・アカデミー」が2004年に設立されたのが、一つのキッカケとなった。カタールは2022年ワールドカップの開催地に決定したこともあって、選手の育成にそれまで以上に力を注ぐことになった。

 2006年にはスペイン人を筆頭に多くの優秀な指導者を招き入れた。今大会のカタール代表を率いたフェリックス・サンチェス監督もその中の一人。同監督はプロ経験こそないが、20代で指導者キャリアをスタートさせ、バルセロナのユースで指導した実績を持つ。現在バルセロナの主力を担っているセルジ・ロベルトやワトフォードのジェラール・デウロフェウといった選手たちは彼の下で育った。

 異国の地で新たな人生を歩みだしたサンチェス監督は、その後カタールU-15、U-16、U-17、U-18と各年代別代表の選手たちを持ち上がりで指揮した。そして2014年にはアジアU-19選手権で、同国史上初となる優勝を飾っており、2015年のU-20ワールドカップ出場を果たすなど、さっそく結果を残した。

 A代表監督となったのは2017年7月。就任から7試合でわずか1勝しか挙げることができないなど、当初は苦しんだが、昨年9月に行われた中国代表との親善試合で勝利するとそこから3連勝を記録。チームとして徐々に力をつけ始めてきた。

 そして臨んだ今回のアジア杯。カタールはグループリーグを圧倒的な強さで突破すると、決勝トーナメントでも優勝候補・韓国代表を破るなど快進撃を見せた。準決勝では開催国であるUAE代表に4-0の圧勝を収め、その勢いのまま日本代表をも撃破したのである。10年以上カタールのサッカーを見ており、もっと言えば同国サッカーの基盤を作った人物でもあるサンチェス監督の長年の努力がついに実った。

 実は、日本代表戦でも得点を挙げ、今大会の得点王に輝いたアルモエズ・アリやチームの主力であったアクラム・アフィフといった選手は、アジアU-19選手権の優勝メンバーでもあり、サンチェス監督とともにカタール代表の成長を支えた人物でもある。そのため、彼らの間には強い信頼関係が成り立っており、これがアジア王者の強さの根幹にもなっている。

 約15年前からチームの強化に力を入れ、アジアの頂点にたどり着いたカタール代表。今年開催されるコパ・アメリカ、さらには3年後、自国開催となるワールドカップでさらに世界を驚かせるかもしれない。

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