大物勢ぞろい?今オフJ1加入の外国籍選手10名【GK・DF編】

2025年2月4日(火)14時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

2月14日(金)にガンバ大阪vsセレッソ大阪の大阪ダービーで開幕を迎える2025シーズンの明治安田J1リーグ。今オフは同じカテゴリー内で様々な主力選手の移籍や監督の玉突き移籍など例年以上に活発であったが、Jリーグでのプレー経験がある選手の復帰や海外の名門クラブ出身者の加入など外国人選手の移籍も目立っている。


ここでは、今冬J1クラブに新加入したGKとDFの外国籍選手10名にスポットを当て、プレースタイルや経歴と共に紹介していく。




キム・テヒョン 写真:Getty Images

DFキム・テヒョン(鹿島アントラーズ)



  • 国籍:韓国

  • 年齢:24歳

  • 前所属チーム:サガン鳥栖


1人目は、昨シーズン20位でJ2に降格したサガン鳥栖から鹿島アントラーズへ完全移籍で加入したDFキム・テヒョン。韓国1部リーグの蔚山現代でプロキャリアをスタートさせ、その後同リーグの複数チームを渡り歩いて2022シーズンから2年間J2のベガルタ仙台へ期限付き移籍していた。昨2024シーズンに鳥栖へと完全移籍を果たし、自身初となるJ1で公式戦31試合に出場した。アンダー世代代表の常連でもあり、今後の韓国代表主力として期待されている伸び盛りの若手プレーヤーだ。


対人プレーの強さが特徴で、センターバックのみならず左サイドバックとしてもプレーすることが出来る。最終ラインに不安がある鹿島にとっては願ってもない補強となっただろう。テヒョンの活躍に期待が集まる。




浦和レッズ 写真:Getty Images

DFダニーロ・ボザ(浦和レッズ)



  • 国籍:ブラジル

  • 年齢:26歳

  • 前所属チーム:ECジュベントゥージ(ブラジル1部)


2人目は、浦和レッズに加入したDFダニーロ・ボザ。ブラジル1部のミラソウでキャリアをスタートさせ、ポルトガルリーグのブラガBやブラジル1部のアトレチコ・パラナエンセ、同国名門のサントス、ヴァスコ・ダ・ガマ、ジュベントゥージでプレーしてきた。幾度かのレンタル移籍で成長を遂げ、2023シーズンには怪我での離脱もありながらジュベントゥージでキャリア最多のリーグ戦49試合出場2ゴール1アシストを記録している。


昨季13位の浦和ではセンターバックでの活躍が期待され、空中戦の強さで相手プレーヤーのチャンスの芽を摘むことはもちろん、ボールを前線に運ぶ能力や足元の技術の高さなど攻撃面でもチームを活性化させることが期待される。今夏のFIFAクラブワールドカップ2025に向けても世界基準のセンターバックが加入したことはチームにとって非常に大きな意味を持つだろう。




町田ゼルビア 写真:Getty Images

GKカウンゼン・マラ(町田ゼルビア)



  • 国籍:ミャンマー

  • 年齢:22歳

  • 前所属チーム:産業能率大学


3人目は、Jリーグ初のミャンマー国籍プレーヤー誕生となった町田ゼルビアからGKカウンゼン・マラ。東京ヴェルディの下部組織時代に、現在シント=トロイデンVV(ベルギー1部)で活躍するMF藤田譲瑠チマやMF山本理仁らとプレーした実績を持っている。190センチの長身を活かしたハイボール処理に自信を持っている事はもちろん、シュートストップや左足から繰り出される正確なフィードが持ち味である。


スポーツ一家で育ったマラ。父親のマウン・ミャトゥ氏はバレーボールの元ミャンマー代表で、妹のイェーモン・ミャさんもバレーボールの強豪校・下北沢成徳高校で主力選手として活躍した後、今年1月にはプロ選手としてSVリーグのデンソーエアリービーズに入団した。


マラは町田の公式サイトで「海外にルーツを持つ多くの子どもたちが憧れを持つ日本を代表するGKになります」とコメント。町田には昨季チーム最多の37試合に出場したGK谷晃生がいるが、このルーキーに秘められたポテンシャルはチーム髄一であるとも感じられ、今後も目が離せない。




川崎フロンターレ サポーター 写真:Getty Images

GKイ・クンヒョン(川崎フロンターレ)



  • 国籍:韓国

  • 年齢:18歳

  • 前所属チーム:輔仁高校(韓国)


4人目は、韓国リーグ・水原三星ブルーウィングスの下部組織出身で輔仁高校(韓国)を卒業して川崎フロンターレに加入したGKイ・クンヒョンを紹介する。昨年の夏と秋に川崎の練習に参加したクンヒョンは、194センチの長身を活かした空中戦の強さやシュートストップを首脳陣に披露。潜在能力の高さも買われ、今季からの川崎入りを勝ち取った。


チームには同郷の元韓国代表GKチョン・ソンリョンがいる為、得るものは非常に大きいだろう。まずは基礎的な技術を身につけ、将来川崎のゴールマウスを守るプレーヤーへと成長することを期待する。




アルビレックス新潟 DFトーマス・デン 写真:Getty Images

DFトーマス・デン(横浜F・マリノス)



  • 国籍:オーストラリア、南スーダン

  • 年齢:27歳

  • 前所属チーム:アルビレックス新潟


5人目は、アルビレックス新潟から横浜F・マリノスへ完全移籍したDFトーマス・デンを紹介する。ケニアからオーストラリアに移住した経歴があり、プロキャリアのスタートも同国名門のメルボルン・ビクトリーである。その後、PSVアイントホーフェンのセカンドチームや浦和レッズでもプレーし、2022シーズンから3シーズン新潟で主力として活躍していた。


アフリカの血が流れていることもあり、跳躍力を活かした空中戦の強さや懐の深さ、スピードなどを武器に出場機会を掴んでいた。また、オーストラリア代表としての選出経験もあり実績十分のプレーヤーだ。


横浜F・マリノス サポーター 写真:Getty Images

DFジェイソン・キニョーネス(横浜F・マリノス)



  • 国籍:コロンビア

  • 年齢:27歳

  • 前所属チーム:アギラス・ドラダス(コロンビア1部)


6人目は、横浜F・マリノスに加入したDFジェイソン・キニョーネス。センターバックを主戦場としており、フィジカルやスピード、身体能力の高さを兼ね備えている。昨シーズン所属したアギラスで公式戦34試合出場8ゴールとDFながら得点力の高さも見せつけ、リーグ屈指のプレーヤーである。


DF畠中槙之輔(セレッソ大阪へ移籍)やDF上島拓巳(アビスパ福岡へ移籍)、DFエドゥアルド(V・ファーレン長崎へ移籍)など主力として最終ラインを支えた選手が軒並み流出し厳しい冬となった横浜FM。キニョーネスの活躍がチーム躍進のカギを握っていると言っても過言ではない。




ジェイソン・ゲリア 写真:Getty Images

DFジェイソン・ゲリア(アルビレックス新潟)



  • 国籍:オーストラリア、ウガンダ共和国

  • 年齢:31歳

  • 前所属チーム:メルボルン・ビクトリー(オーストラリア1部)


7人目は、かつてジェフユナイテッド千葉で3シーズン(2018〜2020)のプレー経験がある現オーストラリア代表DFジェイソン・ゲリア。右サイドバックやセンターバックとしてプレーすることが可能であり、対人戦では無類の強さを見せている。ポジショニングも上手く危機回避能力の高さが窺える。守備面のみならず攻撃面においてもスピードを活かした縦への突破力など魅力的な面が多い。昨シーズンは公式戦17試合出場1ゴールを記録しており、攻守において活躍が期待される。




パトリック・ウィリアム 写真:Getty Images

DFパトリック・ウィリアム(京都サンガ)



  • 国籍:ブラジル

  • 年齢:27歳

  • 前所属チーム:リオ・アヴェFC(ポルトガル1部)


8人目は、京都サンガに加入したDFパトリック・ウィリアム。187センチの高さを活かした空中戦の強さや絶妙なポジショニングの良さ、インターセプト能力の高さで前所属のリオ・アヴェでは鉄壁の守備を構築してきた。


昨季55と失点の多さが目立った京都。それを改善するための補強と言えるだろう。4バックのセンターバック2枚には昨季の軸だったDF宮本優太やDF鈴木義宜、DFアピアタウィア久やDF麻田将吾がいる。しかし、ポテンシャルだけで言えば間違いなくウィリアムがチームで一番だろう。今季、京都の躍進は前述の選手をはじめとした「ディフェンスの安定」にかかっている。




カエターノ 写真:Getty Images

DFカエターノ(ヴィッセル神戸)



  • 国籍:ブラジル

  • 年齢:25歳

  • 前所属チーム:SCコリンチャンス・パウリスタ(ブラジル1部)


9人目は、ブラジル1部のコリンチャンスを退団となり、移籍金フリーでヴィッセル神戸へ入団したDFカエターノ。コリンチャンスの下部組織出身で2018年にトップ昇格。期限付き移籍により、オエステ、コリチーバなど複数クラブを経験している。昨シーズンはコリンチャンスで15試合に出場。足元の技術の高さや左足から繰り出される正確なフィードが持ち味であり、センターバックの他に左サイドバックでもプレーが可能でユーティリティ性にも優れている。


昨シーズン、神戸の左サイドバックはリーグ戦35試合に出場したDF初瀬亮が務めていたが、同選手は2月2日時点でまだ神戸との契約を結んでおらず、海外移籍を目指しているという噂も囁かれている。もし初瀬の移籍が決まれば、左サイドバックをカエターノが務める可能性は高そうだ。




ヴィッセル神戸 サポーター 写真:Getty Images

GKウボング・リチャード・マンデー(ヴィッセル神戸)



  • 国籍:ナイジェリア

  • 年齢:19歳

  • 前所属チーム:福知山成美高校


10人目は、ヴィッセル神戸に加入する高卒ルーキーのナイジェリア人GKウボング・リチャード・マンデー。194センチの長身を活かしたハイボール処理など高い身体能力を駆使したセービング技術に長けている。また、2022年から京都の高校で3年間過ごし関西弁もペラペラ。コミュニケーション面も心配無用だ。


現在神戸のGKは、昨シーズンJ1リーグで37試合に出場した前川黛也をはじめ新井章太やオビ・パウエル・オビンナなど層が厚い。リチャードはこれらの選手たちとの競争を経て、将来の正守護神を目指すことになる。順調に成長を遂げられれば、ナイジェリア代表入りも夢ではない。




今回は今オフに加入したJ1クラブのGK・DF外国籍選手10名を紹介した。将来性豊かなプレーヤーもいれば即戦力として迎えられた選手もいる。慣れない異国の地で本来持っているパフォーマンスを発揮するためには、シーズン前のキャンプでコンディションを上げていくことはもちろん、チームの戦術理解やチームメートとのコミュニケーションも重要な要素となる。つまり、チームにフィットできるかどうかが結果に繋がるだろう。

FOOTBALL TRIBE

「外国籍」をもっと詳しく

「外国籍」のニュース

「外国籍」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ