ジャンカルロ・フィジケラが鈴鹿1000kmに電撃参戦。OTG Motor SportsとLM corsaが2025年体制を発表

2025年2月7日(金)16時46分 AUTOSPORT web

 2月7日、大阪市住之江区のインテックス大阪にて開催されている『大阪オートメッセ2025』にて、LM corsaとチーム母体のOTG Motor Sportsが2025年のモータースポーツ参戦体制を発表した。そのなかで元F1ドライバーのジャンカルロ・フィジケラがインターコンチネンタルGTチャレンジ(IGTC)第4戦として復活を果たす鈴鹿1000kmにおいて、LM corsaのフェラーリ296 GT3のステアリングを握ることが明らかにされた。


 スーパーGT GT300クラスのみならず、さまざまなレースに参戦するLM corsaとOTG Motor Sports。ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWS(GTWCA)においては今季も脇阪薫一がアマチュアドライバーとのタッグでフェラーリ296 GT3のステアリングを握ることはLM corsaの公式サイトにも掲載されたとおりだ。


 ただ、体制発表の場で意気込みのコメントを求められた薫一はGTWCAへの想いとともに、鈴鹿1000kmへ万全の体制で出場することを明らかにした。


「1000kmのレースなのでドライバーが3名になります。去年からめちゃくちゃ大変だったのですけど、イタリアでも交渉を重ねたり、人と人が繋がったこともあり、元F1ドライバーでF1でも優勝経験もあるジャンカルロ・フィジケラが加わることになりました」

ジャンカルロ・フィジケラ


「彼はフェラーリの仕事もしているドライバーだったりします。僕はカート出身ですが、ジャンカルロはその時代からの先輩にあたります。去年もジャンカルロとじっくりと時間をかけて交渉した結果、このような体制を構築できたことは嬉しく思います」


 鈴鹿のGT3レースで元F1ドライバーの参戦といえば、2019年の鈴鹿10時間にミカ・ハッキネンが参戦したことを思い出す人も少なくはないだろう。ただ、フィジケラはあくまでレースを勝ちにくる姿勢を見せているという。


「2019年の鈴鹿10時間に兄の脇阪寿一選手と一緒に参戦した際にハッキネン選手も出場されていましたが、F1参戦時からは太っており、ラップタイムも速くはありませんでした。それを知ったジャンカルロは自分は客寄せパンダになる気はなく『“レーシングドライバー”として扱ってくれるのか?』と言ってきました」と、薫一。


「僕は『それはもちろんだ』と答えて、実際に彼のテストを見に行ったりもしました。ジャンカルロも僕のテストを見てくれたし、我々はベースがしっかりとしたチームであること、トヨタのディーラーが違うメーカーのクルマでレースをする理由はクルマを学び、いろいろなことを吸収するためだといったことから、すべてを理解してもらいました」


 なお、鈴鹿1000kmに参戦するフィジケラだが、薫一とともに2名体制で鈴鹿1000kmに向けたテストケースも兼ねてレースに参戦することも計画しているとのことで、さらなる展開に注目が集まるところだ。

ジャンカルロ・フィジケラ、アマチュアドライバーGTワールドチャレンジ・アジアや鈴鹿100kmに参戦する脇阪薫一


 また、LM corsaではポルシェ・カレラ・カップ・ジャパンに参戦予定だがドライバーは未定となっている。そしてLM corsaは全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権に伊東黎明を起用しフル参戦する。2024年シーズンのスポット参戦の経験を経てどのような戦いを見せるかは気になるところだ。


 そして、OTG Motor Sportsからはチャンピオンの菅波冬悟、小河諒、服部尚貴、翁長実希、山﨑武司(クラブマン)、Daniel.J.Kojima(クラブマン)がTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupに参戦。さらにブリヂストンタイヤの開発ドライバーでもある佐々木雅弘がOTG Motor SportsからTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupに参戦することが明らかにされた。

OTGMotorsportsからTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupに参戦する佐々木雅弘。タイヤはブリヂストンとなる


 OTG Motor Sportsはダンロップタイヤ勢の一角としてTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupを戦っている。佐々木はOTG Motor Sportsのメンテナスながらタイヤはブリヂストンという体制での参戦となるとのことだ。体制発表の際に佐々木は「ダンロップのエースの菅波選手を倒して、またタイトルを獲りたいと思います」という意気込みも口にした。


 なお、FIA-F4に関してはチャレンジドライバー2年目の熊谷憲太に加え、翁長が参戦することが明らかにされている。


 2025年シーズンもさまざまなレースカテゴリーに挑戦するLM corsa、OTG Motor Sports。今年はどのようなレースを見せてくれるだろうか。

TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupに参戦する服部尚貴、小河諒、菅波冬悟
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ CupとFIA-F4に参戦する翁長実希
2025年FIA-F4に参戦する熊谷憲太(OTG Motor Sports)


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