山田哲人「復活」の展望――ポイントとなるのは? 元監督・真中満臨時コーチが期待する数字
2025年2月8日(土)6時30分 ココカラネクスト
誰もが「復活」を待ち望んでいる。今季プロ15年目で7月には33歳を迎えるヤクルトの山田哲人は、今キャンプ初日から順調に調整を続けている。
第2クールからは球団OBの真中満臨時コーチも合流。トリプルスリー達成当時の山田をよく知る元指揮官が、復活の展望を語ってくれた。
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真中臨時コーチは「彼もここ2、3年、本人としては納得のいかない数字だと思う。いろいろ思うことはあると思う」とした上で、「(オフに)身体的にも体調的にもうまく調整してきたということなので、身体が盤石ならある程度の数字は残せると思っている。その辺が彼のポイントだと思います」と、山田にとってコンディションを整えることが何より重要であると見ている。
昨季は開幕初戦に下半身を痛めるなど2度の離脱を経験。悔しいシーズンとなった。ケガをしない身体づくりに向けて下半身の強化に取り組んできた山田だが、真中臨時コーチもその姿に「身体は締まっているというか、大きくなっているし、その辺がどこまでシーズンを通してできるかなというところでしょうかね」と、展望を語った。
「ちょっと足を痛めたりすると、バッティングとかに影響してしまう。小さなケガもないようになればいいと思う」と、ここ数年は度重なるケガの影響で本来の力を発揮できていない背番号「1」。
2022年は130試合に出場して23本塁打を放ったが、打率.243、10盗塁に終わると、23年は.231、14本塁打、4盗塁、昨季は.226、14本塁打、1盗塁と、過去にトリプルスリーを3度(2015年、2016年、2018年)記録した男の成績には程遠い数字が並んだ。
真中臨時コーチは、今季、山田に打撃面で期待する数字として「2割7〜8分の30本近くは目指してほしいなと思います」と口にすると、盗塁に関しては「数字的には彼もそこまで気にしていないと思う」とし、あくまで「クリーンアップや、いいところで1本打てればいいんじゃないでしょうか」と、打席での勝負強さに期待する。
2021年には137試合で打率.272、34本塁打を放って、リーグ優勝に貢献。この年は日本一にも輝いている。ケガなく万全に近い状態でシーズンを乗り切れれば、真中臨時コーチが示した数字的な目標にも届くはずだ。
チームは今季のスローガンに「捲土重来」を掲げた。山田が元気にグラウンドで暴れ回れれば、強いヤクルトが戻ってくるはずだ。
[文:別府勉]