元助っ人が寄せる巨人エースへの信頼 “35歳の新人”菅野智之が米球界で期待される理由「日本のスタイルは変わってきている」
2025年2月8日(土)18時0分 ココカラネクスト

巨人時代に辣腕を振るい、エースとして君臨した菅野。(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext
日本球界から海を渡ってきた“オールドルーキー”に対する期待は小さくない。今オフに巨人から国際FAとなってオリオールズと1年1300万ドル(約20億円)の契約にサインした菅野智之だ。
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オールスター選出やサイ・ヤング賞受賞などの成績に応じた最大35万ドル(約5355万)のボーナスが付帯する契約は、35歳の新人に対しては異例。それだけNPB通算136勝に加えて、2度の沢村賞を手にした巨人時代の実績が、市場価値を高めた証左だと言えよう。
無論、米初挑戦となる菅野がMLBの水に馴染めるかは未知数だ。とりわけMLB平均を下回る4シームの平均球速は91.9マイル(約147.8キロ)によるパワー不足は否めない。
それでも、先発投手拡充に成功した球団内での評価は現時点でかなり高い。今オフからオリオールズのGM付特別アドバイザー権コミュニティー・アンバサダーに就任した元オリックスのアダム・ジョーンズ氏は、米スポーツ専門局『NASN』で「彼(菅野)には明らかな競争心がある」と断言。菅野がMLBで成功を掴むと力説した。
「彼は僕よりも少し年上だし、対戦したのも何年も前だ。だが、彼はどんな投球も変幻自在にできる。そして、幸運にもマサヒロ・タナカに近いグループにいて、彼の周りに育った経験がある。だから、アメリカ式の投球術と打者の何たるかを心得ている」
NPB時代に対峙した経験から菅野獲得を球団に進めたというジョーンズ氏。オリックスで約2年間のプレー経験を持つレジェンドは、近年の日本野球の変貌ぶりについても持論を説いている。
「ここ数年、日本のプレースタイルというのは変わってきていると思う。年間で40、50本塁打を打つ選手を見ることも珍しくなくなった。ムラカミ(村上宗隆)のようにね。もちろん、自分は毎日プレーしていたわけではないけど、日本で彼らのプレーをよく見ていたし、ただただ彼らの働きぶりに感心させられた」
日本球界を絶賛するジョーンズ氏の推挙は正しいのか。その証明は巨人の大エースだった男の双肩にかかっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]