seven x seven Racing、富士で充実のGT300初テストを終える「メチャクチャ感触ありますよ」
2025年2月9日(日)23時45分 AUTOSPORT web
2月6〜7日、静岡県の富士スピードウェイで行われたGTエントラント協会主催のGT300合同テストには、18台が参加し充実したテストが行われたが、2025年からの参戦を表明したseven x seven Racingにとっても、大きな手ごたえを得る初テストとなった。
2024年にはSROジャパンカップ最終ラウンドの岡山に参戦し、見事優勝を飾るなど華々しく日本のモータースポーツシーンでその名を示してきたseven x seven Racing。迎える2025年はスーパーGT GT300クラス参戦に加え、スーパー耐久、ジャパンカップ、さらにポルシェカレラカップ・ジャパン参戦など多岐に渡る活動を展開する。
チームのエースドライバーとしてだけでなく、そんなビッグプロジェクトのまとめ役となっているのが藤波清斗。二度のGT300チャンピオンにとってもチーム立ち上げは新たな挑戦で、年明けからドバイ24時間参戦、ポルシェカレラカップ・ミドルイーストの帯同などアラブ首長国連邦で長期滞在しながら、体制発表まで多忙な日々を送ってきた。
体制発表後初めてのテストとなった2月6〜7日のGT300合同テストでは、さっそくイエローとブラックに彩られたポルシェ911 GT3 Rが登場した。ただ、この車両は昨年ジャパンカップで使用した個体。オフシーズンの準備が早いスーパーGTに転用し、デリバリーされてくる別の個体を他シリーズに使用する計画だ。今回のGT3 Rは、スポンサーロゴやスーパーGT用のゼッケンなどが付けられていたものの、ボンネットやルーフ等、細かな部分のカラーはGT300で予定されているものとは異なっている。
そんな車両で臨んだテストだが、初日は108周、2日目は119周と多くのラップをこなし2日目午後には5番手につけるなど、上位にも入った。今季監督も兼ねる藤波はテストを終え「メチャクチャ感触ありますよ」とこれまでの苦労が繋がり走り出した2日間を終え、笑顔で振り返った。
「ポルシェでのスーパーGT用タイヤも初めてでしたし、今回は準備が急ピッチだったこともありましたし、万全ではないところもあったのですが、初めてのチームながら雰囲気も良くて、みんなが仲良くやっていますし、ポルシェも世界中で活躍しているだけあって、想定していたとおりすごく良いクルマです」と藤波。
「もちろん細かい部分などやることはたくさんありますが、思っていた以上にテストは充実していました。ライバルも速いので満足してはいけませんし、反省点も得られたので、この後の2ヶ月間、テストでしっかり準備していきたいと思います。近藤選手も速いので自分も頑張らなければと思っています」
また、チームメイトとなる近藤翼にとっても、新鮮なテストとなった様子。近藤は2020年にAudi Team Hitotsuyamaで、2022年にBMW Team Studie x CSLでそれぞれ1勝を飾っているが、何よりさまざまなシリーズでポルシェの豊富な経験をもっている。
ただ「クルマ自体はGTワールドチャレンジ・アジアで良く知っていますが、スーパーGTのタイヤをひさびさに履くとメチャクチャグリップしますね(笑)。『あれ? これ昨年まで乗ってたポルシェと同じクルマかな』と感じるくらいでした」と近藤は笑顔をみせたが、「グリップのすごさにもだんだん慣れることができました」というのはさすがといったところ。
迎えるシーズンは、近藤にとって2020年以来のフル参戦。「こうして誘っていただきましたし、常に上位で走れるようにしたいと思います。表彰台、優勝を目指して戦っていきたいと思います」と近藤は意気込んだ。
藤波の言葉にもあったとおり、新チームながらポルシェを良く知るメンバーもおり、高いポテンシャルが感じられた。seven x seven Racingが今季スーパーGTでどんな存在感をみせてくれるか、楽しみにしたい。
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