「無力感は想像できる」伊藤美誠の五輪落選に中国メディアが疑問視 15歳・張本美和には「大きな脅威」と警戒

2024年2月9日(金)6時0分 ココカラネクスト

中国勢と幾多の名勝負を演じてきた伊藤。ゆえに彼女の落選には驚きの声が上がった。(C)Getty Images

 名手の代表漏れは、世界で小さくない話題となった。

 日本卓球協会が2月5日、パリ五輪の代表候補予定選手を発表し、女子の団体戦メンバーとなる3枠目に15歳の張本美和(木下グループ)を選出。これにより、伊藤美誠(スターツ)の代表落選が決定し、3大会連続五輪出場の可能性が消滅した。

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 東京五輪で金、銀、銅のメダル3つを獲得した伊藤。ポイント対象となる最後の大会となった『全日本選手権』までもつれ込んだ“選考レース”で3番手となっていた結果がメンバー漏れに影響したわけだが、23歳の五輪女王の落選は「卓球大国」でショッキングなニュースとして報じられている。

 中国のスポーツポータルサイト『捜狐』は「伊藤がまさかの落選をした。日本の選考メカニズムに疑問が生じている」と指摘。「日本女子卓球界の戦力は急速に向上しており、良い人材も少なくない。世界トップ10に入る伊藤のような選手であっても五輪出場権が保証されているわけではない」と、日本卓球界における競争力の向上を伝えたうえで、次のようにクエスチョンを投げかけている。

「日本卓球協会のオリンピック選手選考には問題があると思えてしまう。今回選ばれた3選手の国際大会、それも五輪における安定感は明らかに伊藤に及ばない。伊藤でさえも中国に勝つことはできないかもしれないが、女子シングルス準決勝以上に進出する可能性は非常に高い。さらに15歳の張本を選出したのは日本が『ギャンブル』に出たことを示している」

 なかなか手厳しい論評と言える。一方で同じく中国メディア『新浪体育』は、「メンバーから落選した直後の彼女の内なる喪失感と無力感は想像に難くない」と伊藤の胸中を慮ったうえで、大抜擢を受けた張本について「彼女の台頭と成長は著しいものがある。15歳と実力は未知数だが、一気に開化する可能性を秘めており、中国にとっても大きな脅威になり得る存在だ」と絶賛した。

 伊藤の国際舞台での経験値よりも評価される形となった張本の成長。天井知らずで突き抜ける可能性を秘める15歳のパフォーマンスには、文字通り世界の注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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