水原被告の“嘘”が浮き彫りにした50-50の異次元さ 元MLB戦士が大谷翔平に本音「どれだけ凄いか。簡単な話じゃない」

2025年2月10日(月)6時0分 ココカラネクスト

水原被告の裏切りに遭いながらもシーズンを戦い抜いた大谷。(C)Getty Images

 正式な判決が下され、騒動の余波はふたたび広まりを見せている。ドジャースの大谷翔平の元通訳で、同選手と蜜月の関係を築いていた水原一平被告のスキャンダルである。

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 現地時間2月6日、米カリフォルニア州の連邦地裁は、大谷の銀行口座から約1659万ドル(約25億7000万円)を盗み、スポーツ賭博の胴元に不正送金したとする銀行詐欺罪などに問われた水原被告に対し、求刑通り禁錮4年9か月と同選手への約1700万ドル(約26億円)の賠償命令という判決を下した。

 情状酌量が一切認められない実刑判決となった。量刑言い渡しに先立って水原被告はジョン・ホルコム連邦地裁判事に求刑内容から1年6か月への減刑を求める書簡を提出。さまざまな主張が綴られた手紙の中で、年末年始もなく低賃金で長く時間を拘束されるなどの「生活苦」を訴えた。

 しかし、検察側が大谷側から家賃負担をされた上で同被告に対して数百万円ものボーナスやチップの支払いがあった事実を指摘。さらに選手側からポルシェを贈られるなど十分恩義を示していたとして「著しく低賃金だった」と訴えた主張の正当性を問題視。次々に暴かれた“嘘”を重く見たホルコム判事も「全く信用できない」と断じて、水原被告は厳しい現実を突きつけられる形となった。

 他でもない大谷が「一番お世話になった」と厚い信頼を寄せていた人物だった水原被告。それだけに裁判期間中の疑義を深める証言や主張はショッキングなものでもあった。

 それだけに周囲を裏切る言動には、米球界でも嘆きの声が広まっている。米野球専門YouTubeチャンネル『Foul Territory』のホストを務め、かつてヤンキースなどでプレーしていたエリック・クラッツ氏は「イッペイは最後の最後まで嘘を重ねたんだ」と糾弾。「信じられないよ」と水原被告に対する怒りをぶちまけている。

 また、クラッツ氏は「誰もがアスリートたちの人間的な部分を忘れがちになる。フィールド外の出来事は100%プレーに影響を与える」と指摘。その上でスキャンダルによる調査などの渦中にありながら、24年シーズンに「シーズン50-50」などの歴史的な成績を収めた大谷の心労を慮った。

「余計にショウヘイが成し遂げたことがどれだけ凄いかが分かる。リハビリだけでもきついのに、それを乗り越えた彼はイッペイとの事件まで抱えていたんだ。これは『あいつがいなくなったから、別の通訳を雇えばいい』っていう簡単な話じゃない。めちゃくちゃデカい出来事だ。この7年間、ずっと傍にいた人間があんなことをしていたと気づかされるんだからね。とんでもない裏切りだ」

 自身が犯した罪や嘘によってとてつもなく大きい代償を負う水原被告。まもなく服役期間を迎えるが、その胸中やいかに——。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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