73歳の尾崎将司、「第二のジャンボ育成」に本気の奮闘中

2月11日(火)11時0分 NEWSポストセブン

書類選考を経て参加したのは中学から大学までの32人

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 国内男子ツアー最多94勝の尾崎将司(73)が2月1日、千葉県で中学生から大学生を対象にした「ジャンボ尾崎ジュニアレッスン会・ISPS」を開催し、ジャンボ軍団のプロたちとともに子供たち32人を指導した。2時間のレッスンを終えて、たくさんのジュニアゴルファーたちに囲まれると、こう言って笑顔を見せた。


「オレ自身には夢なんてないよ。若い子のゴルフを見ていたほうが気持ちいい。自分のことよりそっちのほうが重点的な活動になるような気がしてきた。特にここ2〜3年は、ね」


 古稀を超えたジャンボだが、シニアツアーには見向きもせず、レギュラーツアー出場にこだわり続けている。その一方で、3年前から本格的にジュニアの育成に取り組み始めた。第3回となる今回のレッスン会は自らが主宰する「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」のセレクションを兼ねており、合格するとジャンボ軍団からツアープロになるための英才教育を専用練習場で受けられるようになる。


「ジュニアたちはゴルフが好きで、前向きにやっている。だけどさらに上を目指すなら、もっと真剣にゴルフに打ち込むべきだろうね。それにはいい環境が必要。ウチにはどこにも負けない環境があるから、利用してもらって少しずつ階段を上がってもらいたい。自分にムチを打つことができなければ前や上に行くことができないからね」


 現在、ジャンボ尾崎アカデミーには40人が在籍。昨年のプロテストでは門下生の西郷真央が合格している。


「ウチは子供が来たら下半身強化から始める。タイヤを引っ張り、ダッシュを繰り返す。午前中は基礎体力づくりだな。ゴルフはスコアをよくするだけじゃない。一番大切なのは基礎になる体力づくりと基礎練習の反復。ただ球を打ったところでうまくいかない。いろんな方面から自分を攻めていかないとダメだ」


 今回の受講者の多くが、ゴルフ練習以外のトレーニングをしていないことを嘆くジャンボ。そしてこう続けた。


「今は女子プロが隆盛を誇っているが、やはり男子とは取り組む姿勢が違うよね。男子よりもはるかに前向きだ。ライバル意識をしっかり持ち、あの子ができるなら私もできると頑張る。男子にはそれが欠けている。本当は蹴飛ばしてでもやらせたいが、今の時代はできないからね(苦笑)。そのかわりに、厳しい言葉をかけているよ」


 ジャンボ軍団はジャンボがトップダウンで技術を教えるという組織ではないという。軍団のメンバーが高いプロ意識を持ちながら集団を形成し、練習やラウンドを通してお互いの技術を高めていく。ジュニアにもこういった姿勢を期待する。


 尾崎健夫、飯合肇、川岸良兼、金子柱憲などの男子プロに混じって紅一点、レッスン会に参加したのが原英莉花だ。ジャンボ尾崎が送り出した黄金世代のひとりである。


「英莉花には何度も優勝争いができる強いゴルファーを目指してもらいたい。勝ち負けはともかく、安定したゴルフを見せることが大事だ。そうすりゃいくらでもチャンスはある。好不調がはっきりするようでは大したゴルファーではない。そんな実力者になってもらいたいね」


 とエールを送る。自身の今年のツアー参戦については、


「出場するためにはいろいろ準備しないといけない。この歳になるとスイングするためには2〜3週間かかるんだ。体を動かしているといっても、若い子の練習量に比べれば鼻クソみたいなもの。なかなかテンションが上がらない。ツアーに行くと“あのおっさん、まだやっているのか……”と若い子がそんな顔をしているよ。ご迷惑をおかけしてはいけないからね。オレも控えめな性格になってしまったよ(笑い)」



 今年は「中日クラウンズ」など3試合に限定して出場するという。最後に「オレの言葉はウソが多いから信用しない方がいいぞ」とジャンボ節で煙に巻いたが、門下生が世界に飛び出すのはそう遠くなさそうだ。


【プロフィール】おざき・まさし/1947年、徳島県生まれ。海南高では投手として選抜高校野球に出場。1965年にプロ野球・西鉄ライオンズに入団するが、1967年に退団。21歳からゴルフを始め、23歳(1970年)でプロテスト合格。1971年「日本プロゴルフ選手権」で初優勝。国内ツアーで12回の賞金王に輝く。同世代の青木功中嶋常幸らとともに、「AON」時代を築いた。


◆撮影/太田真三 取材・文/鵜飼克郎


※週刊ポスト2020年2月21日号

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