メルセデス、新型『AMG GT』と『GT R PRO』発表。待望の4ドアクーペも登場

2019年2月14日(木)15時33分 AUTOSPORT web

 GT3規定で猛威を振るうメルセデスAMG GT3のベースモデルがクーペ、ロードスターともにモデルチェンジを受け、同時にサーキットのノウハウをフィードバックした限定20台の『メルセデスAMG GT R PRO』が新設定された。さらにシリーズ初となる『メルセデスAMG GT 4ドアクーペ』も初導入され、2月14日より予約受注が開始されている。


 その登場以来、世界中のモータースポーツ・シリーズを席巻してきたメルセデスAMG GTに大がかりなアップデートが施され、新たにアロー形状のポジショニングライト&ウインカーに3つのリフレクターを備えた新デザインのマルチビームLEDヘッドライトを採用。


 同時にインテリアでもコクピットディスプレイやステアリングに高精細TFTディスプレイ、メルセデスの最高峰サルーン『Sクラス』と同等のテレマティクスを採用するなど、内外装ともに最新のAMGデザインと機能が与えられ、よりスポーティなモデルとしてその個性を際立たせた。


 エンジンは従来と変わらず、AMG製4リッターV8直噴ツインターボ“M178”を搭載。砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせ、シリンダー内壁にはAMG独自のスチールカーボン材溶射コーティングのNANOSLIDEを採用し、標準モデルで476PS/630Nmを発生。その出力はGT Sで522PS/670Nm、GT Cで557PS/680Nm、そしてGT Rでは585PS/700Nmにも達する。


 その新型AMG GTの高性能グレードにあたるAMG GT Rをベースに、AMG GT3や同GT4モデルで培った技術をフィードバックし、サスペンション、軽量構造、エアロダイナミクス、エクステリアなどに手を加えることで、さらにドライビングダイナミクスを向上させた『メルセデスAMG GT R PRO』も初登場。

新型『メルセデスAMG GT』はクーペが4モデル、ロードスターに3モデルを設定する
ステアリングホイールから手を離さずに走行モードを変更可能な”AMGドライブ コントロールスイッチ”を装備
3つのリフレクターを備えた新デザインのマルチビームLEDヘッドライトを採用した


 注目のサスペンションは、プリロードによるスプリング長の機械的調整に加え、縮み側と伸び側のダンパー特性も個別設定可能とするなど、サーキットユースを想定した仕立てに。フロントには軽量なカーボンファイバー製の調整式トーションバーを備え、リヤはスチール製の調整式としつつも、中空管構造により軽量化が図られている。


 さらにこのリヤサスペンションには、従来のロア側に加えてアッパーにもピロボールを採用。大きな入力や荷重変化の際にも極力ジオメトリー変化を起こさず、ドライバーの意思に忠実な車両挙動を実現している。


 またリヤ側アンダーボディに設けたカーボンファイバー製パネルも優れたハンドリング精度の実現に一役買っており、この軽量かつ高剛性の部材はリアエンドの剛性を高めることにより、ボディシェルの安定性をさらに強化している。


 また軽量化対策の面でも多くのカーボンファイバー製コンポーネントに加えて、専用ブラックペイント仕上げのブレーキキャリパーを備えるAMGカーボンセラミックブレーキと、カーボンファイバーバケットシートを採用。


 足元の軽量AMGパフォーマンス5ツインスポーク鍛造アルミホイールは専用チタニウムグレーペイント仕上げとされ、リムフランジにもハイシーン仕上げが施された。


 そして空力性能にも大幅な改良が施され、フロントエプロンの側面にはクリアコートされたカーボンファイバー製のフリックを2枚追加し、さらに大型化したスプリッターには延長部を支えるべく金属製ブレースも新設定。


 負圧を利用したフェンダールーバーからはタイヤハウス内のエア引き抜きを助けるとともに、リアのガーニーフラップ付きアジャスタブルリヤウイングを始めとした可変デバイスを含めて、ダウンフォースの大幅アップを実現している。

2018年11月にマロ・エンゲルがニュルで7分04秒632を記録した『メルセデスAMG GT R PRO』
カーボンファイバー製の中央部が凹型の専用形状ルーフ、フロントスプリッター、フェンダーフィン、サイドシルトリム、リアディフューザーを採用
磁性流体のダイナミックエンジントランスミッションマウントも設定を見直すことで、アジリティの強化と正確なレスポンス、明確なフィードバックを実現した


 それらAMG GTで得たノウハウを最大限に活用し、究極のハイパフォーマンスを実現しながら、官能的なデザインと広い室内空間という4ドアの利便性を兼ね備えた新モデル、『メルセデスAMG GT 4ドアクーペ』も初登場。


 グレードにより足回りにはマルチチャンバーを備えたAMG RIDE CONTROL+エアサスペンションや、コイルスプリングと電子制御式可変ダンパーを組み合わせたAMG RIDE CONTROLサスペンションを採用し、エンジンにも639PS/900NmのAMG製4リッターV8直噴ツインターボの“M177”と、直列6気筒エンジン“M256”にインテグレーテッド・スターター・ ジェネレーター(ISG)をドッキングした最新の48Vマイルドハイブリッドの2種類を用意。


 その他にもパフォーマンス志向の四輪駆動システム、AMG 4MATIC+や電子制御AMGリミテッド・スリップ・デフ、AMGリア・アクスルステアリングなど数多くの新機軸を採用し、トップグレードの『AMG GT 63S』ではメルセデスAMG最速の0-100km/h加速3.2秒を達成している。


 全モデルともに2月14日より予約受注の形となり、2019年8月以降のデリバリーが予定される『メルセデスAMG GT』の価格は1645万〜2382万円。限定20台の『メルセデスAMG GT R PRO』が左ハンドルのみで2900万円。『メルセデスAMG GT 4ドアクーペ』は、ISG搭載の“GT43 4MATIC+”の1176万円から“GT 63S”の2353万円となり、発表記念で専用装備を多数採用した特別仕様車『メルセデスAMG GT 63 S Edition 1』が2477万円となっている。

飛躍的に進化したレーダーセーフティパッケージやドライブアウェイアシスト、Mercedes me connectなども備える『メルセデスAMG GT 4ドアクーペ』
電子制御式9速トランスミッション、AMGスピードシフトMCT(マルチ・クラッチ・テクノロジー)を搭載
初のリアシートは大人であっても充分な空間を確保。荷室容量は461〜1324リッターとなる

メルセデスコール:0120-190-610
メルセデス・ベンツ日本ウェブサイト:http://www.mercedes-benz.co.jp


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