三度目の正直でフォーミュラE初勝利のウェーレイン「ポルシェにとっても初優勝は素晴らしい」

2022年2月14日(月)17時9分 AUTOSPORT web

 2月13日にメキシコで開催された2021/2022年ABB FIAフォーミュラE世界選手権“シーズン8”の第3戦メキシコシティE-Prix。レースはタグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチームのパスカル・ウェーレインがトップでチェッカーを受け、自身とチームにとってフォーミュラE初優勝を飾った。ウェーレインはその喜びの声をフォーミュラE公式サイトに語っている。


 ウェーレインのフォーミュラE優勝までの道のりは、2018/2019年第4戦メキシコシティE-Prixで、当時アウディスポーツ・アプト・シェフラーから参戦していたルーカス・ディ・グラッシにチェッカー目前でオーバーテイクされ叶わず、2021年第8戦プエブラE-Prixではトップでフィニッシュするも、まさかの失格となり初優勝を阻まれた。


 しかし、“3度目の正直”となる2021/22年シーズン8の第3戦メキシコシティE-Prixでは、ポールポジションスタートから一度はエドアルド・モルタラ(ロキット・ベンチュリ・レーシング)にトップの座を譲るも、見事抜き返しトップチェッカーを受け初優勝、チームメイトのアンドレ・ロッテラーとともに1-2フィニッシュを達成した。


「長い時間がかかったけど、ついにメキシコで、想像していたよりも最高のレースだった」とウェーレインはポルシェ99Xエレクトリックのコックピットから無線で呼びかけ、表彰台ではフォーミュラE初優勝、そしてポルシェの初優勝に、ドイツ人ドライバーは安堵していた。


「本当に満足だ。ここメキシコでの歴史があるなかで、自分にとってだけでなく、チームにとっても初優勝できたことは素晴らしい気分だよ」とフォーミュラE公式サイトに語ったウェーレイン。


「マシンは素晴らしかったし、アンドレ(ロッテラー)もいい仕事をしてくれた。今日は僕らの日だから祝福しよう」


「僕にとって、とても重要なことだった。この選手権では何度かここに来て、何度もあと一歩のところまで行ったし、昨年のメキシコでも1位でゴールして失格になったのは心苦しかったから、今回はそのお返しで、素晴らしい気分だよ」

レース直後にお互いを祝福するウェーレインとロッテラー(タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム)


 そんな喜びを見せるウェーレインに対して、2位でフィニッシュしたロッテラーも「まず、チームとパスカル(ウェーレイン)におめでとうと言いたい。素晴らしい結果だ」と祝福した。しかし、チームの指示でトップ争いに絡めなかったことには少し落胆しているようだ。


「もちろん、エネルギーが有り余っていたから、リードを奪うチャンスはあっただろうけど、チーム一丸となって作戦を立て、うまくいった」


 フォーミュラEにシーズン4から参戦しているロッテラーだが、優勝はまだ成し遂げていない。これまで54戦中8度の表彰台を獲得しているこのベテランプロフェッショナルドライバーの最高位は2位となっている。


 ロッテラーは「もし僕が彼(ウェーレイン)の前でスタートしていたら同じような展開になっていただろう。でも、チームとしては正しい判断だったと思うし、冷静にプレーして、本当にみんなで力を発揮できたと思う」と続け、その後改めてウェーレインを祝福した。


「パスカルにとっては良かった。彼は昨年優勝を逃したから“カルマ”が返ってきたんだろうね」


 この1-2フィニッシュでウェーレインが28ポイント、ロッテラーは18ポイントを獲得し、ドライバーズランキングではそれぞれ3位と4位、そしてチームランキング3位に浮上したポルシェは、これをきっかけにチャンピオン争いを繰り広げるのだろうか。次戦以降の走りにも注目したい。

パスカル・ウェーレイン/アンドレ・ロッテラー(タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム)
フォーミュラE初優勝を飾ったタグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム
アンドレ・ロッテラー(タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム)

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