石川昂弥が侍J初選出!竜の未来を背負う若きスラッガーが歩んだ紆余曲折のキャリアとは?

2024年2月14日(水)14時20分 ココカラネクスト

中日の将来を担うスラッガーが初の侍ジャパン入りを果たした(C)産経新聞社

 3月6、7日に行われる侍ジャパンの強化試合・欧州選抜戦のメンバーが発表された。今秋のプレミア12に向けて新戦力発掘が大きな目的となり、多くの初選出者が生まれた。その中から今回は石川昂弥(中日)について紹介したい。

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■幼少期からの「エリート」
 石川は2001年生まれの22歳。プロ5年目を迎えた。同世代には佐々木朗希(ロッテ)、宮城大弥(オリックス)らがいる。岡林勇希(中日)も同世代、同期入団だ。

 中日の地元・愛知県で生まれ育った石川は、幼少時代からその才能は抜きん出ていて、持ち味の逆方向への長打はこの頃から随所に見られた。小6でドラゴンズジュニアに選出、中学時代にも「NOMOジャパン」の一員として海外遠征の経験を持つ。まさに「エリート」である。

 父親の母校・東邦高に進学し、3年春のセンバツでは見事に優勝へ導いた。4番・エース、そして主将を任される重責もさらりとこなし、決勝(習志野戦)では2ラン2発&97球での完封。これ以上ない活躍ぶりを見せた。ちなみに、父親も在籍時にセンバツ優勝メンバーに入っており、親子での「センバツ制覇」を成し遂げている。

■ケガに泣かされるプロ人生
 石川は3球団競合の末、中日に入団。背番号は前年に引退した荒木雅博の「2」が与えられた。

 大きな期待を背負ってのプロ野球人生だが、ここまでの石川は毎年ケガに泣かされている。

1年目:春季キャンプで左肩腱板炎
2年目:試合中の死球で左尺骨骨折
3年目:試合中の走塁で左膝前十字靱帯不全損傷
4年目:秋季教育リーグで左膝コンディショニング不良

 大なり小なりプロ野球選手はケガを抱えるものだが、石川の場合は試合中のアクシデントだったり、シーズンを棒に振る大ケガを負うことが多い。今後代表の常連になっていくためには、ケガに対する予防は必須だろう。

 一方で、1年目にプロ初安打&初打点、3年目に初本塁打、4年目に初の規定打席到達&2ケタアーチと、形としては右肩上がりのキャリアを見せている。5年目の今季は前述の左膝コンディション不良により二軍キャンプで汗を流しているが、チームでは三塁ポジションの本命視をされている状況だ。

■U-18W杯の躍動再び
 石川は高3の夏にU-18侍ジャパンの一員として、U-18W杯を戦っている。チームは5位に終わったものの、全8試合で4番に座り、打率.333、1本塁打9打点の好成績を残した。

 圧巻だったのはパナマとのオープニングラウンド最終戦。同点で迎えた5回、2死一、三塁からレフト後方への勝ち越し3ランを放った。内角に食い込む速球をバットのしなりでスタンドへ運ぶ、高校生離れした一撃。おそらくこれで3球団競合を勝ち取った、と言えるようなインパクトだった。

 今回初選出となったトップチームでは、いきなりの主軸起用は難しいかもしれないが、井端弘和監督は打席での対応力や逆方向への長打を高く評価している。与えられた打席でU-18でのインパクト再び、といきたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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