大谷翔平とジャッジより「価値がある」 MLB名手が選んだ24歳の逸材遊撃手への評価に話題沸騰「間違いなく最高の選手だ」
2025年2月18日(火)7時0分 ココカラネクスト

攻守両面で異彩を放つウィットJr.。元MLB選手を父に持つサラブレッドでもある。(C)Getty Images
現球界の「最高」を巡る議論は、まさに十人十色。発信者によって意見はさまざまである。ゆえに2月13日にMLB公式サイトが公表した「トップ100プレーヤーズ」に意見を求められた際に、ガーディアンズの好打者スティーブ・クワンが披露したコメントは興味深いものとなった。
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そもそも「トップ100プレーヤーズ」は前年のプレーぶりや成績を加味し、MLBが独自にランク付けをするシーズン前の恒例企画である。今年は昨季に前人未到の「50-50(50本塁打-50盗塁)」をやってのけた大谷翔平(ドジャース)が1位に選出されていた。
この結果を受け、巷で議論が白熱。とりわけアメリカン・リーグのMVPとなり、58本塁打、144打点、OPS1.159を叩き出したアーロン・ジャッジ(ヤンキース)の2位選出には異論が噴出し、ヤンキース・ファンからは「明らかにジャッジが上」「オオタニは1位ではない」といった辛辣なコメントが相次いでいた。
球界の2大スターの比較論がふたたび勃発する中で、独自の視点で持論を展開したのが、クワンだった。MLB公式ネット局『MLB Network』の番組に出演した名手は、「偏見があるかもしれないが、ボビー・ウィットJr.が最高の選手だ」と断言したのだ。
確かにロイヤルズに所属する若き遊撃手も昨季は堂々たる1年を送った。打っては打率.322、32本塁打、109打点、32盗塁、OPS.977とハイアベレージを記録。トリプルスリーをやってのけるとともに、遊撃手としてMLB史上初となる複数回の「30本塁打、30盗塁」の金字塔も達成した。
守備面でも『UZR』(リーグで同じ守備位置の平均的な選手が守る場合に比べて、守備でどれだけの失点を防いだかを示す指標)が「3.5」と安定。攻守に好影響を及ぼすハイパフォーマンスを披露し、アメリカン・リーグのMVP投票ではジャッジに次ぐ2位となっていた。
ゆえにクワンの賛辞も納得感はある。彼はこうも続けている。
「同じ中部地区で対戦し、何度も彼のことは見てきた。彼は試合のあらゆる面で影響力があって、打っている打球はすべてが最初から二塁打のように強く見えるんだ。間違いなく彼はトップ、そうじゃなくてもかなり近い位置にいると想像せざるを得ないね」
大谷やジャッジよりも先にウィットJr.の名を挙げたクワンの選択には、現地メディアでも反響が拡大。スペイン紙『Marca』のアメリカ版は「ショウヘイ・オオタニとアーロン・ジャッジはクワンの意外な選択で無視された」と指摘。「選手の視点は時に大衆とは異なる。彼らはテレビ画面越しには見えない細かな動きにも注目するからだ。そのため、彼らの指摘はより価値があると見なされる」と論じた。
いまだ24歳と若さも売りのウィットJr.。その声価は大谷やジャッジに負けず劣らずで高まる一方だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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