【J1リーグ2025】いきなり魅せた!開幕戦で活躍した新戦力5選
2025年2月18日(火)14時30分 FOOTBALL TRIBE

2月14日に開幕を迎えた2025明治安田J1リーグ。オープニングマッチでは早速大阪ダービーが行われ、セレッソ大阪が5-2でガンバ大阪を下し幸先の良いスタートを切った。続く15日、16日にも各地で開幕戦が行われJ1初挑戦のファジアーノ岡山や昨季2位のサンフレッチェ広島が白星発進に成功。一方で王者ヴィッセル神戸はこの冬積極的な補強を行った浦和レッズとスコアレスドローとなっている。
いよいよ始まった今季のJ1リーグ。開幕戦では、この冬新たにチームに加わった注目の新戦力が多数出場し活躍を見せた。勝利したチームではもちろん、残念ながら勝利を得られなかったチームであっても新加入選手の活躍は長いシーズンを戦う上で大きな希望となっていることだろう。ここでは、そんな開幕戦から新天地で活躍を見せた選手たちを5名紹介していく。

中島元彦(セレッソ大阪)
今季約3年ぶりにセレッソ大阪へ帰ってきたFW中島元彦。2022シーズンから昨季まで3シーズンにわたって期限付き移籍していたJ2のベガルタ仙台では常に主力として活躍していた。特に昨季は38試合すべてに出場し13ゴール5アシストと多くの得点に絡み、仙台のJ1昇格プレーオフ進出にも大きく貢献。去就が注目されるなかで今冬C大阪へ復帰を果たし開幕を迎えている。
開幕戦の大阪ダービーでは、先発出場こそ叶わなかったもののゲーム終盤に途中出場。すると後半アディショナルタイム、相手のミスからボールをエリア内まで運ぶと冷静にDFを剥がしてからのシュートでチームにとって5点目となるゴールをマークした。勝負強さ、冷静さ、決定力と武者修行の成果を大舞台でいきなり披露した中島。C大阪の攻撃陣では、この冬昨季のチームトップスコアラーであるFWレオ・セアラが移籍したものの、新しい外国籍選手にこの日2ゴールを挙げたFW北野颯太など中島にとってのライバルは多数だ。上々のスタートを切ったが、スタメンを奪いさらなる進化を見せられるか注目だ。

マテウス・サヴィオ(浦和レッズ)
今冬、特に中盤に複数の即戦力を加え開幕を迎えた浦和レッズ。なかでも補強の目玉となったのが、昨季まで柏レイソルで絶対的チームの要であったMFマテウス・サヴィオだ。2019シーズンの柏加入から、チームにとって欠かせない選手として存在感を発揮し昨季は38試合すべてに出場して9ゴール7アシストをマーク。一歩間違えればJ2降格もあり得たチームで別格の活躍を披露していた。
そして今季、柏を離れ浦和で迎えた開幕戦では早速スタメンとしてピッチに登場。昨季の王者ヴィッセル神戸を相手に新天地でのプレーが注目されるなか、期待通りの活躍を見せていた。圧巻の推進力を披露したかと思えば、アウトサイドのパスでチャンスメイク。フリーキックの場面ではキックの質の高さも見せるなど随所で卓越した技術を見せつけた。残念ながら勝利こそ得られなかったが、早くも調子の良さが窺えるプレーでますます期待を高めたファンやサポーターも多くいることだろう。次節はチームに今季初の勝利をもたらすことができるか注目だ。

小畑裕馬(アビスパ福岡)
昨季まで5シーズンにわたってチームを率いた長谷部茂利監督が退任し、新たに金明輝監督を迎えてスタートを切った今季のアビスパ福岡。開幕節の柏レイソル戦では、東京ヴェルディからこの冬加わったMF見木友哉やサンフレッチェ広島から期限付きで3年ぶりに帰ってきたDF志知孝明がスタメンに名を連ね、さらに守護神にはベガルタ仙台から新加入のGK小畑裕馬がピッチに立った。
福岡のGKと言えば昨季までは村上昌謙と永石拓海がポジションを争っていたが、そこに小畑が割って入る形となっている。2023シーズン以来久々のリーグ戦出場がJ1の開幕戦となった小畑だが、早速攻守に好プレーを連発していた。守備ではエリア内のこぼれ球に素早く反応して距離を詰め身体を張ったセービングを披露し、攻撃では高精度のフィードから攻撃の起点としても存在感を発揮。残念ながら後半の失点によりチームは黒星発進となったが、新生福岡の重要なピースの1つとして与えられた役割の一端が垣間見えるゲームとなったのは間違いない。次節以降も新天地での挑戦をスタートさせた若きGKの活躍から目が離せない。

中村草太(サンフレッチェ広島)
ガンバ大阪のMF名和田我空、名古屋グランパスのMF加藤玄と開幕早々ルーキーがスタメン出場を果たすチームもあった今季のJ1リーグ。しかし、開幕戦で最も活躍したルーキーと言えば町田ゼルビア戦で途中出場を果たしたFW中村草太ではないだろうか。
開幕前に行われたAFCチャンピオンズリーグ2 2024/25のナムディンFC戦でゴールを挙げた中村は、町田戦でも1-1で迎えた後半戦の中盤に投入されるとすぐさまミドルシュートのこぼれ球を押し込んでゴールをマーク。結果的に中村の逆転ゴールによってチームは昨季3位の町田から白星を挙げ、幸先良くシーズンをスタートさせている。今季こそ優勝を目指す広島にとって得難い勝ち点3となったことは言うまでもない。いきなりの活躍で定位置確保に向けてのアピールにも成功した中村。今季ルーキーの中でも今後の出場と活躍が最も楽しみな存在であると言えよう。

マテウス・ブエノ(清水エスパルス)
昨季J2リーグを優勝で終え、3年ぶりにJ1の舞台へ帰ってきた清水エスパルス。2023シーズンのJ1昇格プレーオフ決勝でも対峙した東京ヴェルディと国立競技場で運命的ともいえる2025シーズン開幕戦を迎えた。多くの観客が詰めかけた試合は、前半の終わり際に清水のエースFW北川航也が奪ったゴールを最後まで守り切り、清水が雪辱を果たして白星を得た。
エースのゴールや新守護神GK沖悠哉の好セーブなど見どころも多くあったこの試合。中盤でひときわ存在感を放っていたのが、新加入の外国籍選手であるMFマテウス・ブエノだ。スタメン出場を果たすと、冷静沈着なボールキープと丁寧なパスでゲームをコントロール。セカンドボールの回収役も担い、派手さはないものの安定感抜群なプレーを90分間継続した。ポジションを争うライバルは多くいるが、開幕戦を見る限りチームへのフィット感は上々。次のホーム開幕戦でも最注目の選手の1人だ。