2024年ル・マン24時間エントリーリスト発表。ハイパーカー23台、初参戦の宮田含め日本人は8名出場
2024年2月19日(月)22時5分 AUTOSPORT web
2月19日、ACOフランス西部自動車クラブは、第92回ル・マン24時間レースの暫定エントリーリストを発表した。2024年6月15〜16日に開催される2024年大会では、ハイパーカー23台とLMP2カー16台、さらに23台のLMGT3カーを合わせた計62台のマシンがサルト・サーキットのグリッドに並ぶ予定だ。
来月カタールで開幕する、WEC世界耐久選手権の第4戦として行われるル・マン24時間レース。101周年を数える今大会は、その長い歴史の中で初めてトップカテゴリーにエントリーするマシンがすべてハイブリッド・ドライブトレインを搭載する。また、その数“23”は、トップクラスのエントリーとしては今世紀最多を誇る。この記録は22台のLMP1マシンが参戦した2008年以降、打ち破られてこなかった。
参戦メーカーはWECのレギュラーと同じ顔ぶれとなり、五十音順にアルピーヌ、イソッタ・フラスキーニ、キャデラック、トヨタ、BMW、フェラーリ、プジョーの9社が揃う。この中で追加エントリーを行っているのがキャデラック、ポルシェ、ランボルギーニの3メーカーで、アメリカのブランドはチップ・ガナッシ・レーシングが運営するキャデラック・レーシングの追加エントリーを実現させるともに、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の王者であるウェーレン・キャデラック・レーシングが自動招待枠を得てフランスの耐久クラシックに戻ってくる。
ポルシェとランボルギーニは1台ずつ追加され、今年デビューするイタリアメーカーの新型LMDhマシンにはアンドレア・カルダレッリ、ロマン・グロージャン、マッテオ・カイローリのIMSA組が指名されている。ポルシェはワークスカーの3台目にマシュー・ジャミネを起用。同陣営はレギュラー参戦するカスタマーカー3台を合わせて計6台体制となる。
■宮田莉朋がル・マン初参戦
WECでは2023年シーズン限りでLMP2クラスが廃止されたが、ル・マンは例外となる。今季のル・マンに出場する16台のうち、その多くはELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参戦するチームだ。
ユナイテッド・オートスポーツ、ニールセン・レーシング、アルガルベ・プロ・レーシング、IDECスポール、DKRエンジニアリング、クール・レーシング、パニス・レーシング、AFコルセなど、欧州選手権の常連がほとんど参加している。
各地域のル・マン・シリーズで好成績を収め、24時間レースの自動招待枠を勝ち取ったのは計5チームで、この内のクール・レーシング37号車オレカ07からは宮田莉朋が、マルテ・ヤコブセンとロレンツォ・フルクサとともにル・マン初参戦を果たす。
2023年のLMP2クラスウイナー、インターユーロポル・コンペティションは1台体制で連覇を狙う。デュケーヌ・チームは同じく1台体制だが、このフランスチームはイソッタ・フラスキーニのハイパーカーを走らせる役割も担っている。
■LMGT3初代ウイナーを争う23台はWECレギュラー+5台
LM-GTEアマクラスに代わる新しいGTクラス“LMGT3”のグリッドも、ハイパーカーと同様に多くのメーカーが参加する。アストンマーティン、シボレー、BMW、フェラーリ、フォード、ポルシェ、マクラーレン、ランボルギーニ、レクサスとその数は9つに上った。
主要なGT3メーカーが揃うなかでアウディやメルセデスAMGなどの名前がないが、ACOのピエール・フィヨン会長は以前、WECとELMSのどちらにもエントリーしていないブランドはル・マンに参戦できないとの見解を示していた。
ル・マンでの追加エントリーは、プロトン・コンペティション(フォード)、JMWモータースポーツ(フェラーリ)、インセプション・レーシング(マクラーレン)、GRレーシング(フェラーリ)、スピリット・オブ・レース(フェラーリ)の計5台だ。
ここで注目すべきは、AsLMSアジアン・ル・マン・シリーズでのGTクラスタイトルと、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパのプロンズカップタイトルを獲得したピュア・レクシングが、ふたつの招待枠をいずれも活用しなかったことだろう。リトアニアのチームは、マンタイ・レーシングとのパートナーシップでWECに参戦している1台のポルシェのみで、その存在感を示している。
同クラスには現時点で5名の日本人ドライバーが参戦予定。既報のとおり、今季はル・マンのみの参戦となる星野敏(Dステーション・レーシング)はそのひとりだ。また、濱口弘がユナイテッド・オートスポーツの第1ドライバーに氏名され、同チームのレギュラーである佐藤万璃音と95号車マクラーレン720S GT3エボをシェアすることになった。残る2名はWECレギュラーの小泉洋史(TFスポーツ)と木村武史(アコーディスASPチーム)だ。
欠員が出た場合に繰り上がりで出場権を得るリザーブリストには、プロトン・コンペティション(ポルシェ963)をはじめ、インターユーロポル・コンペティション(オレカ07)、レーシング・スピリット・オブ・ルマン(アストンマーティン・バンテージAMR LMGT3)、ケッセル・レーシング(フェラーリ296 LMGT3)など計7チームが控えている。
投稿 2024年ル・マン24時間エントリーリスト発表。ハイパーカー23台、初参戦の宮田含め日本人は8名出場は autosport webに最初に表示されました。