アウディ、歴代史上最強の『RS6アバントGT』を世界660台限定生産。往年の“IMSA GTO”をオマージュ

2024年2月21日(水)18時15分 AUTOSPORT web

 歴代モデルにてダイナミクス性能を強調した超高性能ワゴンを送り出してきたアウディが、最高出力463kW(630PS)、最大トルク850Nmを誇る、これまでで「史上最高のスペック」と豪語する世界限定660台のスペシャルモデル『RS6 Avant GT(RS6アバントGT)』を発表した。


 ドイツ本国にて2月6日付けで公開された同車には、カーボンファイバー製のボンネットやフェンダー、専用となる22インチ6スポークホイールなどが装備され、シリーズの頂点に君臨する一台であることを強調。1989年に登場した往年の『アウディ90クワトロ IMSA GTOレースカー』にインスピレーションを受けたヘリテージデカールも施される。


 シリーズのトップモデルであることを主張する印象的なパススルー型ルーフエッジスポイラー(ダブルウイング)や、新設計のディフューザーなどを備えたRS6アバントGTは、アウディでボディワークおよび車体構造のメカニックや、塗装工、金型工として働いていた12人の研修生が、デザイン部門の支援を受けて6カ月間のプロジェクトで完成させたものだという。

アウディで働いていた12人の研修生が、デザイン部門の支援を受けて6カ月間のプロジェクトで完成させたものだという


 2020年にクワトロ誕生40周年を記念した『RS6 GTOコンセプト』にヒントを得たというエクステリアは、シングルフレームとエアインテークを完全なハイグロスブラックで仕上げ、フロントエプロンの垂直ブレード、新形状のインテークグリル、バンパーに統合されたスプリッターがシャープな外観を印象づける。


 さらにアウディスポーツGmbHは、今回初めてボンネットのデザインを完全に見直し、素材にもカーボンファイバーを採用。同様に大径ホイールを収納するフェンダーも初めて完全にカーボンで製作され、22インチ大径ホイールの後方に統合されたエアアウトレットにより、ホイールアーチ内のエアが効果的に排出され、RSモデルに標準装備されるセラミックブレーキシステムの冷却性能も向上させている。


 またRS6アバント史上初めてルーフレールを廃止することにより、よりフラットでスポーティなシルエットを実現したサイドを経て、リヤにはブラック仕上げの“RS6 GT”エンブレムに、ローディングエッジを視覚的に低く見せる専用デザインのテールゲート、車両の幅広さをさらに強調する垂直センターリフレクターを備えた機能的なディフューザー、モータースポーツからヒントを得たダブルウイング等を特徴とする数々の専用ディテールが採用される。

1989年に登場した往年の『アウディ90クワトロ IMSA GTOレースカー(右)』にインスピレーションを受けたヘリテージデカールも施される


■630PSのV8ターボ搭載で加速性能と最高速度がアップ


 一方のインテリアではRSデザインパッケージプラスが標準装備となり、ブラックを基調にステアリングホイールのステッチ、センターコンソールのサイドセクション、センターアームレスト、ドアアームレストにはレッドまたはコッパー(銅)の専用カラーアクセントが採用される。


 ベースモデルの現行RS6アバントと比較して22kW(30PS)および50Nmの増強となる4.0 TFSIツインターボチャージャー付きV型8気筒エンジンは、前述のとおり最高出力は463kW(630PS)、最大トルクは850Nmを誇る。これによりシリーズのトップモデルとしての実力を示し、0〜100km/h加速はRS6アバントを0.3秒上回る3.3秒、最高速度は305km/hに達する。


 そのうえでシフトタイムが最適化された8速ティプトロニックと“クワトロ”フルタイム四輪駆動システムが組み合わされ、最新版の軽量かつコンパクトなロッキングセンターディファレンシャルは通常40:60の比率でパワーを配分。スリップ率が高まると、フロント最大70%、リヤ最大85%でアクスルに配分することが可能となる。

0〜100km/h加速はRS6アバントを0.3秒上回る3.3秒、最高速度は305km/hに達する


 さらに他のRSモデルと差別化するため、リヤアクスルのクワトロスポーツディファレンシャルには特別なチューニングが施され、俊敏性の向上に焦点を当てた“ダイナミック”のドライビングモード選択時には、リヤアクスル重視のトルク配分をする新しい設定を採用する。


 併せて脚元では今回初めてとなるライトウェイトアジャスタブルコイルオーバーサスペンションが標準装備され、車高を10mm低くしたうえでより高いスプリングレート、3段階に調整可能なダンパー、より硬いスタビライザー(フロントで30%、リヤで80%硬め)により、ボディのロールが減少しドライビングの楽しさが大幅に強化されている。


 また、ダイナミックライドコントロール(DRC)機能を備えたRSスポーツサスペンションプラスや、RSアダプティブエアサスペンションもオプション設定され、センターコンソールには同車が660台限定のリミテッドエディションであることを示すシリアルナンバーも刻印され、日本市場への導入可否や台数、価格などは追ってアナウンスされる見込みだ。

フロアマットにも“RS6 GT”のレタリングが配され、新しいRSバケットシートのヘッドレストのすぐ下にも同様の処理が施される


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