多忙な日程こなすPONOS RACINGのコッツォリーノが2024年に期待「面白いシーズンになる」

2024年2月22日(木)17時34分 AUTOSPORT web

 2024年、スーパーGT GT300クラスにフェラーリ296 GT3を投入、ミシュランを履き強力な体制で臨むことになったPONOS RACING。すでにその体制から多くの注目を集めているが、チームを牽引する立場とも言えるのがケイ・コッツォリーノだ。今季、すでにIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップのデイトナ24時間をはじめ、世界中を飛び回る生活を送っているコッツォリーノに、デイトナ24時間について、そしてスーパーGTに向けた意気込みを聞いた。


 近年フェラーリ、そしてAFコルセからも厚い信頼を得て、世界中のGTカーレースで活躍をみせているコッツォリーノ。2024年も、1月にはデイトナ24時間に参戦しGTDクラスで2位表彰台を獲得。さらに今度は中東に飛び、アジアン・ル・マン・シリーズのドバイ、アブダビを連戦。「地球1周くらいしてきましたよ(笑)」と多忙なスケジュールにも疲れをみせず、2月14〜15日に岡山国際サーキットで行われたGT3特別スポーツ走行に参加したコッツォリーノは笑顔をみせた。


 2位表彰台となったデイトナ24時間は、「勝てる体制でのレースでした。実は4人のドライバーのうち僕が唯一のデイトナルーキーだったのですが、チームメイトたちがいろいろと教えてくれたので、結果として良い走りができたと思っています」とコッツォリーノは振り返った。


「昨年はフェラーリ296 GT3がデビューイヤーで苦戦しましたし、性能調整についても昨年はあまり良くなかったのですが、今年は戦えるものになったと思います。クルマのバランスについても、今年ミシュランの新しいタイヤをIMSAで使ったのですが、そのマッチングがすごく良かったです。この一年間、フェラーリ296 GT3が急成長できたことを示せたのではないでしょうか」


 ただ映像を観ていない人にとっては、2位という結果は数字だけを見れば良いものだったかもしれないが、実際のところは優勝した57号車メルセデスAMG GT3との差はわずか2.731秒。表彰台の喜びよりも、わずかに届かなかった悔しさも大きかった様子だ。


「目の前にトップがいましたからね」とコッツォリーノ。


「本当は僕がチェッカードライバーの予定だったんですが、途中でダブルスティントを担当することになって、アンカーはミゲル・モリーナ選手に行ってもらったんです。彼はフェラーリのファクトリードライバーということもありますしね。まあ、僕以上に悔しがってましたけどね(苦笑)」

2024デイトナ24時間 サイモン・マン/フランソワ・エリオー/ミゲル・モリーナ/ケイ・コッツォリーノ組AFコルセのフェラーリ296 GT3
2024 岡山GT3特別スポーツ走行 PONOS RACINGの45号車フェラーリ296 GT3


■新チーム、新パッケージで臨む2024年のスーパーGTに期待


 いまや世界中で活躍するドライバーとして引っ張りだこのコッツォリーノだが、そのスケジュールもあり、PONOS RACINGにとって年が明けてから最初のテストとなった2月8〜9日のGTE特別スポーツ走行には参加できず。それでも、今季チームメイトに起用することになったフェラーリファクトリードライバーのリル・ワドゥが精力的に周回を重ね、翌週の岡山でコッツォリーノが合流。順調にシーズン開幕に向けた動きを進めている。


 ワドゥは今季のスーパーGT参戦について、オートスポーツwebのインタビューに対し「ケイ・コッツォリーノに誘ってもらったのがきっかけ」と語っていたが、コッツォリーノに経緯について聞くと「ワドゥ選手はフェラーリのファクトリードライバーという立場もありましたし、本人もスーパーGTをやってみたいという気持ちがありました。彼女はいま売り出し中で、IMSAやWECからいろんなオファーがあるなかで、彼女がスーパーGTをやりたいと言ってくれました」と語った。


「そこで彼女のマネージャーと3人で話し合って決めたのですが、AFコルセのアマト・フェラーリ代表からも『スーパーGTがいいと思う』というプッシュもあったんです。そんな流れがありましたが、最終的には(PONOS RACINGの)辻子依旦代表が『それは面白いね。ぜひ日本で走らせたい』と言ってくれたのが決め手です」


 こうして起用されたワドゥだが、ここまで富士、岡山と体力はもちろん、スピードの面でもさすがのところをみせている。コッツォリーノも「速いですよね。焦ります(笑)」と笑顔をみせた。フェラーリ296 GT3の参加条件、さらにミシュランのパフォーマンスに拠るところはあるが、新生PONOS RACINGの活躍に期待がかかるところだ。


 コッツォリーノも「もちろんスーパーGTは甘くないです。それは自分も良く分かっています」と語りながらも、新シーズンへの期待も語った。


「新しいチーム、そしてミシュランと新しいパッケージなので、正直どこまでいけるかは分かりませんが、僕も過去にスーパーGTでフェラーリを走らせた経験もありますし、その時はすごく手ごたえがありました」


「開幕までにどうなるかは分かりませんが、皆さんが楽しみにされているというのは感じていますし、面白いシーズンになると思います」

2024 岡山GT3特別スポーツ走行 PONOS RACINGの45号車フェラーリ296 GT3
2024 岡山GT3特別スポーツ走行 PONOS RACINGのリル・ワドゥ
2024GTE特別スポーツ走行 PONOS RACINGの辻子依旦総監督もテストを見守った。


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