【ダイヤモンドS】スタミナだけでは勝ちきれない?冬の長距離戦を徹底検証!

2月22日(土)6時0分 SPAIA

本命に推されたメイショウテンゲンⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

東京コースらしい軽さが必要

次週開催の東京マラソンは新型コロナウィルスの影響から一般ランナーの参加が取りやめとなってしまった。見えない敵との戦いは一体いつまで続くのだろうか。

東京のマラソンといえば、競馬の世界ではダイヤモンドSだ。芝3400mは平地競走で国内2番目の長距離戦。スタミナ型の台頭やリピーターが強いレースではあるが、東京コースらしくスタミナ一辺倒では勝てない、軽さも求められるレースなのだ。

ダイヤモンドS過去10年成績ⒸSPAIA


過去10年でも最後の1000mは58秒台から60秒台と最後は速い脚が使えないと勝てないことを示している。この10年で上がり最速、もしくは最速タイが7勝しており、決め脚勝負に対応できないと上位には進出できない。スタミナというより折り合いに不安がなく、うまく温存できるタイプが向いている舞台でもある。

前走レース別成績(過去10年)ⒸSPAIA


主要なステップレースについて検討する。着度数上位に来ているステイヤーズSや万葉Sが主要レースとしてあげられる。どちらも3000m以上の長距離戦だが、果たしてレベルとしてはどうだったのだろうか。

前走がステイヤーズSだった【1-1-1-11】(過去10年)

暮れの中山名物マラソンレースだが、こちらは東京とは適性に違いがあるのか、親和性はさほど高くはない。昨年のラップは以下の通りだ。

前半1000通過(1分2秒8)
13秒5−11秒7−12秒9−12秒4−12秒3
最後の1000m(1分0秒2)
12秒1−11秒7−11秒5−12秒0−12秒9

ポイントは残り800〜400mの11秒7−11秒5だろう。中盤に13秒台のラップが4ハロン続く中だるみなラップから3角でペースアップした。1着モンドインテロは4−3番手から抜け出し、3着は逃げていたエイシンクリック。そのエイシンクリックは万葉S12着大敗。これでレベルが低いと切り捨てるのは危険で、エイシンクリックに何らかの事情があったとみるべきだ(たとえば逃げなかったなど)。ただ、どうもステイヤーズSと万葉Sでは求められる適性がちがうのではないだろうか。

前走ステイヤーズS組の前走着順別成績ⒸSPAIA


前走が万葉Sだった【3-2-2-31】(過去10年)

万葉Sは着度数もトップだが、飛びつくリスクはそれなりになる。ただ、率がいいAJCC組と有馬記念組は今年は不在なので、相対的にこの組に注意がいく。

その万葉Sのラップは、

前半1000m(1分3秒8)
13秒5−12秒6−12秒6−12秒9−12秒2
中盤1000m(1分3秒9)
12秒4−13秒2−13秒2−12秒5−12秒6
後半1000m(1分1秒0)
12秒7−12秒1−12秒0−11秒9−12秒3

流れとしてはゆったり入り、ペースダウンしながら後半にピッチが上がっていく、長距離戦の典型ではあるが、ステイヤーズSほど後半に速いラップがないのは気になるところだ。勝ったのは向正面で動き、2角15番手から3角9番手、4角4番手と自ら動いて勝ちを意識した早めのスパートを披露したタガノディアマンテ。その早めの仕掛けに応じる形で全体のラップが上がっており、レース上がりは36秒2と極端な上がりが速い競馬にはならなかった。

前走万葉S組の前走着順別成績ⒸSPAIA


例年であれば、万葉S組、それも万葉S1着馬【1-0-1-3】であるタガノディアマンテは素直に評価したいのだが、自ら緩急がない少ない競馬に持ち込んだフシがあり、東京で素直に飛びつけない。

ハンデと血統があと押し

決め脚でいえば、3、4角で記録された今年のステイヤーズSの11秒7−11秒5は捨てきれず、正直上位馬がいれば高く評価したいところだが、1〜3着馬は不在。その地点で活発な動きを見せなかったが、メイショウテンゲンは早めのペースアップのなか最後は差を詰めて4着まできた。勝ち鞍は重の弥生賞なので、お世辞にも軽さがあるとは言えないが、それでも2桁着順が続いたクラシック戦から一変した4着は見逃せまい。タガノディアマンテと同様に4歳55キロは最上位評価。このハンデ55キロはダイヤモンドSでは好成績なのだ。

斤量別成績(過去10年)ⒸSPAIA


極端に重い57.5〜59キロは【3-2-0-6】で背負う組は強いが、今年はトップハンデは57キロ(サトノティターン、リッジマン)。55.5〜57キロ【2-3-1-25】と重ハンデ組からは見劣る。であれば、53.5〜55キロ【4-1-7-41】で勝負になる。また、メイショウテンゲンには血統面のあと押しもある。それが冬の東京はサドラーズウェルズ持ちが強いという格言だ。実際に今開催でも2週目土曜メイン節分S2着ルーカスは母父がサドラーズウェルズ系カーネギーであり、先週の共同通信杯を勝ったダーリントンホールの父ニューアプローチの父はガリレオでサドラーズウェルズ系である。

メイショウテンゲンの母はご存じメイショウベルーガ、その母父はサドラーズウェルズだ。

このあと押しは大きい。

以下、対抗はタガノディアマンテとし、単穴にスタミナ色が強いのは気になるが、東京で勝ち鞍があり、かつサドラーズウェルズの血を持つオセアグレイト、以下ヴァントシルム、このレースに強いハーツクライ産駒タイセイトレイル、レノヴァールとする。

◎メイショウテンゲン
〇タガノディアマンテ
▲オセアグレイト
△ヴァントシルム
×タイセイトレイル
×レノヴァール

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて「築地と競馬と」でグランプリ受賞。中山競馬場のパドックに出没。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌「優駿」にて記事を執筆。

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