【中日】小笠原慎之介の「144イニング」を埋めるのは誰? 先発陣の“Xファクター”を探る
2025年2月26日(水)18時30分 ココカラネクスト

このまま行けばマラーは柱のひとりになりそうだ(C)産経新聞社
「4年連続規定投球回到達」の穴をどう埋めるのか? これは、今季の中日に突きつけられた大きな命題の一つだ。
「4年連続規定投球回」の投手とは、小笠原慎之介(ナショナルズ)のこと。昨季まで先発ローテの柱で投げ続けた左腕は、長年の夢であるMLB移籍を叶えた。ただ、夢を応援したい一方で、残された中日の台所事情は決して安寧ではない。
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昨季の小笠原は144回1/3を投げた。その前年には160回2/3をマークしている。この穴を埋めるのは大変だろうが、誰かが埋めなければならない。本稿では複数のチャネルから、イニング数の穴を埋めてくれるであろう投手を挙げていきたい。
■エース:髙橋宏斗の自覚
まずは、若きエース・髙橋宏斗に頑張ってもらわなければならない。
ここまでは順調に調整を進めており、その言動にはエースの自覚を感じさせる。唯一ローテ入りが確定している状況だ。2月23日の阪神とのオープン戦でも2回1安打無失点と好投している。
開幕投手をやろうがやらまいが、先発の軸は間違いなく背番号19だ。昨年の143回2/3から数十イニングを加えることを期待したい。
※イニング想定:143回2/3→175回(1試合あたり7イニング×25試合で先発)
■実績組:柳裕也の復活
ベテランや実績組からは、柳裕也の復活がマストだ。
昨季は開幕投手を務めるも13試合登板に終わり、67イニングしか稼げなかった。プロ8年間で4度、シーズン150回以上を投げていることを思えば寂しい数字だった。今季は持ち前の安定感を年間通して示したい。
ここまでは軽微な故障も見られるが、おおよそ順調。結果を残して、開幕からローテを掴む。
※イニング想定:67回2/3→130回(昨季の倍程度)
■若手:松木平優太の飛躍
若手からは松木平優太の飛躍に期待したい。髙橋宏とは同級生のライバルで親友、柳は自主トレで師事する先輩ということで、彼らとの切磋琢磨で伸びていけるか。
昨季は夏場に支配下登録を受けると、プロ初勝利を含む2勝をマーク。8試合に先発して48回2/3を投げ、ある程度イニングを稼げることを証明した。
今季は壁に当たることもあるかもしれないが、少しでも多く1軍で先発することを望む。
※イニング想定:48回2/3→80回(1軍で15試合程度先発)
■外国人:マラーに漂う“本物”の雰囲気
今季から加入したカイル・マラーの評判が良い。23年にアスレチックスで開幕投手を務めた左腕は、150キロ超の速球を軸にパワーピッチを展開している。
他球団で言えばグリフィン(巨人)、ケイ(DeNA)あたりと同等。またはそれ以上の成績を残してもおかしくない。
2メートルを超える巨体が醸し出す雰囲気は“本物”で、実際に小笠原の穴をそのまま埋める可能性は十分だ。
※イニング想定:120回(20試合程度先発、外国人枠との兼ね合いも)
■新人:ドラ1・金丸夢斗は夏にデビュー?
今季だけでなく、今後数年間を見据える時に、金丸夢斗の存在は無視できない。
ドラフト1位で入団した黄金左腕は、腰の故障から回復途上で、キャンプは2軍で完走。それでも着実にステップを踏んでおり、実戦の機会はそう遠くなさそうだ。
とはいえ、ルーキーイヤーは慎重に調整を進めると思われるため、早くても夏場の1軍デビューになるのではないか。
※イニング想定:29回2/3(新人王資格ギリギリで止める?)
■福谷&ライデルの約90イニングも埋める必要
小笠原以外にも、実際には福谷浩司(日本ハム、昨季29イニング)とライデル・マルティネス(巨人、同58イニング)の穴埋めもしなければならない。ここに挙げた投手を中心に、先発・リリーフみんなで少しずつイニングを埋めていくのが現実的だ。
誰かがいなくなれば、また違う誰かが出てくるのがプロ野球の常。中日にどんな“Xファクター”が現れるのか、楽しみにしたい。
[文:尾張はじめ]
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