歴代日本人サッカー選手の最高市場価値ランキング【MF編】

2025年2月26日(水)14時30分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

1998年にフランスで行われたFIFAワールドカップ(W杯)初出場をきっかけに、日本サッカーは世界への扉を開いた。その後に自国開催された2002年の日韓W杯で日本代表の中心的存在となったのが、1979年前後に生まれたいわゆる「黄金世代」だ。


中田英寿(2006年引退)、小野伸二(2023年引退)、中村俊輔(2022年引退)、稲本潤一(2023年引退)らを筆頭に、豊かな創造性と高い技術を持ったMF陣が次々と海外に挑戦。当初、日本人が世界のトップリーグで通用するのか疑問視する声もあったが、彼らは優れた戦術理解力や高度なスキル、そして日本人特有の真面目で献身的な姿勢を武器に評価を獲得していき、その後に続く世代の道を切り拓いた。


その結果、日本人MF選手の市場価値も一歩ずつ上昇し、欧州各リーグにおいても一定の存在感を示すようになってきた。そんな歴史の中、現役選手も含めて最高市場価値が最も高い日本人MFの選手は誰なのか。ランキング10位までを紹介したい。(Transfermarktより。日本円は2月24日時点のレート換算)




中村俊輔 写真:Getty Images

10位:中村俊輔(2022年引退) 


市場価値最高額:約14億3,000万円(2007年9月20日、セルティック在籍時)


日本が誇るレフティーとして数多くの直接FKや壮絶なテクニックでファンの心をつかんできた中村俊輔。市場価値が最高額に達したのはスコティッシュ・プレミアシップの強豪セルティック在籍時(2005-2009)だ。2006/07シーズンUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の舞台でプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド相手に2戦連続で決めた驚異的なFKは、今もなおセルティックファンのみならず、多数のサッカーファンの脳裏に焼き付いているであろう。




清武弘嗣 写真:Getty Images

9位(8位タイ):清武弘嗣(大分トリニータ)


市場価値最高額:約15億7,000万円(2013年8月27日、ニュルンベルク在籍時)


現在35歳となったMF清武弘嗣は、その類まれな足元のスキルと正確な長短のパスで試合をコントロールする術を持った選手だ。市場価値が最高額に達したのは、当時ブンデスリーガ1部に所属していたニュルンベルク(現2部)在籍時(2012-2014)。ニュルンベルクでは全コンペティションで66試合に出場し7ゴール19アシストを記録しており、中盤の攻撃的な選手として活躍していた。




中田英寿 写真:Getty Images

8位:中田英寿(2006年引退)


市場価値最高額:約15億7,000万円(2004年10月4日、フィオレンティーナ在籍時)


日本人MF選手の欧州5大リーグへの道を開いたまさに張本人といえる中田英寿。当たり負けしない強靭なフィジカルに加え、正確無比な長短のパス、冷静なゴール前での判断力。そして何よりも魅力的だったのは、強烈なリーダーシップに精神力の強さだ。セリエAのローマ在籍時(2000-2001)にはスクデット獲得に大きく貢献。市場価値が最高額に達したのは後のフィオレンティーナ在籍時(2004-2006)だ。2004年に15億円の価値があった中田が現在の移籍市場にいたら、その評価額は当時とは比べものにならないほど高騰していただろう。




旗手怜央 写真:Getty Images

7位:旗手怜央(セルティック)


市場価値最高額:約17億2,000万円(2023年6月26日、セルティック在籍時)


2019年にJ1川崎フロンターレに入団し、3シーズンを過ごした後に欧州サッカー界の名門クラブの1つであるスコティッシュ・プレミアシップのセルティックに移籍を果たしたMF旗手怜央。2021/22シーズン途中での移籍ながら、その類まれなパスセンスとゲームコントロール能力で自らの立場を確立し、2022/23シーズンには同リーグで年間ベストイレブンに選出された。その後に市場価値が最高額に達しており、現在もプレミアリーグへの移籍の噂が絶えない選手だ。




遠藤航 写真:Getty Images

6位:遠藤航(リバプール)


市場価値最高額:約20億4,000万円(2023年10月9日、リバプール在籍時)


日本代表のキャプテンを務めるMF遠藤航が、2023年の8月にプレミアリーグの名門リバプールに移籍した当時、イギリスのサッカーファンや関係者からその実力には多くの疑問が投げかけられていた。しかし、ユルゲン・クロップ前監督の信頼を徐々に獲得し、2023/24シーズン序盤に実力を発揮すると市場価値は最高額に到達。今2024/25シーズンはアルネ・スロット監督の元でクローザーとしての役割を担っており、選手としての模範的な態度により、その価値は市場価値の金額以上にあるのは間違いないだろう。


守田英正 写真:Getty Images

5位:守田英正(スポルティングCP)


市場価値最高額:約23億5,000万円(2024年6月6日、スポルティングCP在籍時)


遠藤とともに日本代表を中盤の底から支えるMF守田英正。的確にゲームの流れを読む力に秀でており、その実力は元スポルティングCPの監督で現在はプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドを指揮するルベン・アモリム監督にも認められていた。2023/24シーズンにスポルティングでリーグ優勝を果たした時には、チームの中心としてレギュラーで活躍し、優勝後に市場価値は最高額に達した。




本田圭佑氏 写真:Getty Images

4位:本田圭佑(無所属)


市場価値最高額:約31億4,000万円(2013年1月15日、CSKAモスクワ在籍時)


2010年の南アフリカW杯以降、日本代表の中心選手として活躍した本田圭佑。オランダのVVVフェンロー(2008-2009)からロシアのCSKAモスクワ(2010-2013)へ約12億円で移籍し、ロシア国内はもちろんCLやUEFAヨーロッパリーグ(EL)などで活躍すると、2013年に市場価値が最高額に達した。しかし、2014年にセリエAのミラン(2014-2017)への移籍の際には、モスクワとの契約が満了していた為フリーであった。




香川真司 写真:Getty Images

3位:香川真司(セレッソ大阪)


市場価値最高額:約34億5,000万円(2012年6月29日、ボルシア・ドルトムント在籍時)


2010年にJ1のセレッソ大阪(2006-2010、2023-現在)からブンデスリーガのボルシア・ドルトムント(2010-2012、2014-2019)へわずか約4,000万円で移籍したMF香川真司。移籍後、ユルゲン・クロップ元監督の指揮下で一気に頭角を現し、在籍した2シーズンでリーグ2回、DFBポカール1回優勝。ドルトムントの象徴的な選手となった。2012年夏の市場価値が最高額に達し、同年6月にプレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッド(2012-2014)に移籍。当時、香川の元にはアーセナルやレアル・マドリードからのオファーも届いていたようだ。




中島翔哉 写真:Getty Images

2位:中島翔哉(浦和レッズ)


市場価値最高額:約39億2,000万円(2019年5月3日、アル・ドゥハイル在籍時)


初期の森保一監督下の日本代表で10番を背負っていたMF中島翔哉(2018)。ポルトガルのポルティモネンセ初期在籍時(2017-2018)に頭角を現すと欧州の各クラブから注目を集める存在となったが、2019年2月にカタール・スターズリーグのアル・ドゥハイル(2019)へ完全移籍。当時の報道で移籍金は約43億7,500万円と伝えられ、同年5月には市場価値が最高額に達した。その2か月後の7月にはポルトガルの名門ポルト(2019-2022)へ移籍したが、当時のセルジオ・コンセイソン監督(現ミラン)と反りが合わずに度々不仲説が報道され構想外となり、その頃から徐々に下降線をたどっていった。




鎌田大地 写真:Getty Images

1位:鎌田大地(クリスタル・パレス)


市場価値最高額:約47億円(2022年11月9日、アイントラハト・フランクフルト在籍時)


現在の日本代表の中心メンバーの1人でもあるMF鎌田大地。ヌルヌルと相手をかわす独特のドリブルとボール奪取センスに加え、繊細なスキルとゴール前での決定力などMFにとって必要な要素を兼ね備えた万能型の選手。アイントラハト・フランクフルト在籍時(2017-2018、2019-2023)には2017/18シーズンにDFBポカール、2021/22シーズンにはELのタイトル獲得に大きく貢献し、2022/23シーズンに市場価値は最高額に達した。数々のクラブが注目する中、2023/24シーズンにはセリエAのラツィオに1年契約で完全移籍したが、2024/25シーズンには恩師オリヴァー・グラスナー監督率いるプレミアリーグのクリスタル・パレスに移籍し、現在も奮闘している。ラツィオとパレスへの移籍の際は、契約満了後の契約であったため移籍金は発生していない。

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