小池龍太、樋口雄太、関川郁万…鬼木監督に求められたそれぞれの“新境地”で存在感 鹿島2連勝
2025年2月26日(水)22時53分 スポーツ報知
鹿島・樋口雄太
◆明治安田J1リーグ▽第3節 鹿島2—1新潟(26日・カシマ)
鹿島は新潟を2—1で下し、2連勝で勝ち点を6に伸ばした。
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FW顔負けのボレーシュートを、DFの小池龍太が、MF起用に応えて決めた。
前半10分、樋口雄太のクロスは相手DFがクリアしたが、満足な飛距離は出せず。待ち構えていたのが、小池だった。右足を振り抜き、豪快にネットを揺らした。鬼木監督は「こういうこともできるのか、と思いました」と舌を巻いた。
2節続けての“新境地”右MF起用。東京V戦での2アシストに続き、今度はゴールで勝利に貢献した。後半には左MF、右サイドバックも務めた。「サイドハーフでプレーするにあたって、やっぱりアシストだったり、ゴールの数字は求められてくる」と手応えを示した。MFでの起用は、どうやら「期間限定」ではなくなりそうだ。
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樋口の躍動感も素晴らしいものがある。味方にとって嬉しく、相手にとって嫌らしい位置でボールを受けることで、チームにリズムが生まれている。
セットプレーの精度や、運動量で存在感が際立つ試合はこれまでも多かったが、今季は人と人とをつなぎ、リズムを生み出す“新境地”でもピッチに欠かせなくなってきた。「アクセル」だけでなく「ブレーキ」もかけ、試合の流れを変えられる選手になってきた。
知念慶や柴崎岳らとのポジション争いは激しいが、唯一無二の個性を持った選手として、今後も重宝されていくことになるだろう。
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関川郁万は、鬼木監督の練習がとても楽しいらしい。DFとして、センターバックとして、新しいことを求められている。「今までとは違う練習だし、すごく学びがあるし、成長できる練習です」
今季はFWへの縦パスを差し込む回数が増え、持ち運びにトライするシーンも増えた。この日は、ついに持ち運んで松村優太に預けると、そのまま最前線でクロスに待機するシーンもあった。センターバックとしての“新境地”での挑戦に、充実感を漂わせている。
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終盤はDFキムテヒョンが鹿島デビューを果たし、5バックで試合を締めた。
これで開幕3試合を終え、実に20人がピッチに立ったことになった。
鬼木監督は「全員の力が集結されたいいゲーム」と振り返った。指揮官の要求は高いが、それぞれの“新境地”に選手たちは挑戦し、リーグ優勝を目指すチームの戦術的な幅を広げている。