小笠原慎之介に“メジャーの洗礼” 圧巻HR直前の1170億円男ソトの微笑み「『君のことは分かってる』と言いたげな」
2025年3月1日(土)18時0分 ココカラネクスト

小笠原との駆け引きを打席内で楽しむ姿を見せたソト。(C)Getty Images
日本から海を渡った新人左腕が、“メジャーリーグの洗礼”を浴びた。
現地時間2月28日に米フロリダ州ポートセントルーシーで行われたメッツとのオープン戦で、ナショナルズの小笠原慎之介が先発登板。2回途中(42球)を投げ、被安打4、4失点(自責2)でマウンドを降りた。
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今オフにポスティングでナショナルズの一員となった小笠原。注目を集めたメジャー初の実戦は、初回から25球を要する苦しい展開となった。味方遊撃手ナジム・ヌニェスが併殺に焦って失策する不運もあったが、安打と四球などで2死満塁からルイス・トレンスに外角カーブを右前に運ばれ、2点を先制された。
2回も小笠原はペースを握れない。2死二塁で迎えたメッツの主砲フアン・ソトには、外寄りの真ん中に甘く入った90.7マイル(約145.9キロ)の4シームを完璧に捉えられ、左中間スタンドへと運ばれた。
大リーグ公式データシステムのスタットキャストによれば、この日のストライク率59.5%とまずまずだった。それだけに本人が口をへの字に曲げ、首を傾げたソトに対する失投は手痛いものとなった。
もっとも、ソトが小笠原から一発を放った打席は、メジャーの凄みが垣間見える対戦でもあった。
今オフにメッツと史上最高額となる15年総額7億6500万ドル(約1170億円=契約時のレート)のメガディールを締結していた27歳は、カウント1-0から日本人左腕が内角に投じた78.1マイル(約125.6キロ)のチェンジアップを右方向に強振。惜しくも打球はファウルとなったのだが、直後にマウンド上の小笠原の方に目をやったソトは、「よしよし。もう見極めた」と言わんばかりの顔でうなずいた。その動作の真意は定かではないが、直後の一球を逆方向に完璧に運んだ。
小笠原を攻略したソトの振る舞いは、米メディアでもクローズアップされている。ニュースサイト『FOX 59』は「ソトは、投手と対峙するとき、試合中の駆け引きを好む。この日は打席内でオガサワラの方を向き、微笑みながら、『いい投球だ。でも、もう君のことは分かってる』と言いたげな顔を浮かべ、直後に相手の失投を見逃さなかった」と強調。打席内での所作が駆け引きであり、小笠原がそれにのまれたとした。
球界最高クラスの打者に見事に打ち込まれた小笠原。とはいえ、開幕までには約1か月もある。ソトをはじめとする強敵たちと対峙するためにどこまで己を高められるかに注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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