最後の“純国産チーム”は20年前…今季プレミアで活躍する地元の若手選手たち

2019年3月1日(金)18時15分 サッカーキング

今季プレミアで若手起用に積極的なクラブトップ5とその注目選手たち [写真]=Getty Images

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 イギリスメディア『スカイスポーツ』は27日、プレミアリーグで最後にスタメン11人全員がイングランド人選手で組まれてから、丸20年が経過したと伝えた。“伝説のチーム”となったのは、アストン・ヴィラ。1999年2月27日に行われたプレミアリーグのコヴェントリー戦で、ジョン・グレゴリー監督は“純国産チーム”をピッチに送り出した。

 今では考えられない状況であり、今後もしばらくは起こり得ないと考えられるが、それでも近年はマンチェスター・Cのフィル・フォーデンやチェルシーのカラム・ハドソン・オドイなど、イングランド出身の若手有望株が次々に台頭している。中位以下のクラブでは、レギュラーとして活躍する者も少なくない。

 そこで同メディアは、今季のプレミアで、22歳以下(開幕当時)のイングランド人選手を最も多く起用しているクラブトップ5を発表。25日時点までの総出場時間を比較した結果、レスターが計6335分でトップに立ち、以下エヴァートン(3505分)、トッテナム(2732分)、リヴァプール(2566分)、クリスタル・パレス(2235分)と続いた。本稿では、そのうち最も多くのプレー時間を記録する選手たちをクラブ別に紹介する。

写真=Getty Images

■ベン・チルウェル(レスター)



生年月日:1996年12月21日(22歳)
ポジション:DF
今季プレミア出場時間:2340分
今季プレミア成績:26試合/0得点2アシスト

今季プレミアのU−22プレイヤーの中で、最も多くの出場時間を得ているのがチルウェルだ。レスター下部組織出身の左サイドバックで、昨季途中からレギュラーに定着。ジェームズ・マディソンやデマレイ・グレイら同世代の有望株ほど派手さはないが、安定したパフォーマンスを披露し続けている。その活躍が認められて、昨年9月にA代表デビューを果たすと、以後、4試合連続でスタメン出場。“スリーライオンズ”においても確固たる地位を築きつつある。昨年10月にクラブとの契約を2024年まで延長したばかりだが、“王者”マンチェスター・Cが獲得を狙っているとの噂もあり、さらなるステップアップも期待できそうだ。

■ドミニク・カルヴァート・ルーウィン(エヴァートン)



生年月日:1997年3月16日(21歳)
ポジション:FW
今季プレミア出場時間:1000分
今季プレミア成績:26試合/5得点1アシスト

トム・デイヴィスやジョンジョ・ケニー、アデモラ・ルックマンといった若手タレントが揃うエヴァートンの中で、最も輝きを放っているのがカルヴァート・ルーウィンだ。2016年にエヴァートンに加入した同選手は、187cmの長身を活かしたフィジカルの強さが武器の点取り屋。今季ここまで5得点は、U−22のイングランド人選手の中では、マーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・U)に次いで2番目に多い数字になる。2017年のU−20ワールドカップで世界一を経験したあと、昨年はU−21イングランド代表の最優秀選手にも選ばれた。次に狙うのは、もちろんA代表入りだ。

■ハリー・ウィンクス(トッテナム)



生年月日:1996年2月2日(23歳)
ポジション:MF
今季プレミア出場時間:1571分
今季プレミア成績:25試合/1得点0アシスト

トッテナムのファンが「リトル・イニエスタ」と愛してやまないウィンクスも、今季大きく出場機会を増やした一人だ。プレミアでの先発出場数は「17」と、昨季(9)のほぼ倍増。出場時間も、A代表でも主力として活躍するデレ・アリ(1201分)を上回っている。移籍市場で補強を行わず、現有戦力にチャンスを与えることを選んだクラブの方針も追い風となって、単なる“有望な若手”からレギュラークラスに昇格を果たした。第23節のフルアム戦では値千金の決勝ゴールをマーク。試合を決定づけるプレーが増えてくると、相手に与える脅威はさらに増すはずだ。

■トレント・アレクサンダー・アーノルド(リヴァプール)



生年月日:1998年10月7日(20歳)
ポジション:DF
今季プレミア出場時間:1607分
今季プレミア成績:19試合/1得点6アシスト

U−18チームでキャプテンを務め、2017年から2年連続でリヴァプールの最優秀若手選手に選ばれるなど、早くから将来を嘱望されていた。ただし、ここ1年の歩みは本人の想像をも上回るものだろう。ユルゲン・クロップ監督によって右サイドバックに抜擢されると、昨季後半からレギュラーの座を獲得。チャンピオンズリーグ決勝、そしてロシア・ワールドカップを経験して迎えた今季は、開幕からリーグ戦20試合無敗を誇ったチームで欠かせない存在となっている。直近の第28節ワトフォード戦では驚異の3アシストを記録。20歳143日での達成はプレミア最年少記録になる。次はどんなサプライズを提供してくれるのか。ファンならずとも楽しみだ。

■アーロン・ワン・ビッサカ(クリスタル・パレス)



生年月日:1997年11月26日(21歳)
ポジション:DF
今季プレミア出場時間:2235分
今季プレミア成績:25試合/0得点1アシスト

今季、チルウェルに次いで多くの出場時間を得ているU−22のイングランド人選手がワン・ビッサカだ。ウイング出身のサイドバックというだけあって、スピードを生かしたアグレッシブな守備が最大の武器で、2月25日でプレミア初出場から1年が経過した。今シーズンのタックル数はここまで96回とし、リーグ2位タイの成功数を記録している。昨年9月にU−21代表デビューを果たしたばかりだが、A代表入りを推す声もあるほどだ。チルウェルと共にマンチェスター・Cの補強リストに名前が挙がっているとされ、今夏には同じく獲得を狙うアーセナルやバイエルンとの争奪戦が展開されるかもしれない。

(記事/Footmedia)

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