侍ジャパンが待つ「左地獄」 韓国戦ではかつての「天敵」も登場か

2023年3月2日(木)11時27分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 WBCに出場するヌートバー(25)、大谷翔平(28)のメジャーリーガー組が2日、来日。侍ジャパンに合流し、来週に控える第1ラウンド初戦の中国戦(9日・東京ドーム)に向け、調整を進めていく。

 そして、チームでは鈴木誠也(28)の辞退に伴い、ソフトバンクから牧原大成(30)が追加招集された。「鷹のジョーカー」として知られ、内外野こなせるユーテリティプレーヤーでもある。

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 侍ジャパンの栗山英樹監督は牧原について「鈴木誠也選手の代わりではなく、センターの守備でのスピードや外野での判断は知っての通り。ショートやセカンドでもスタメンになる。能力の高い選手だし、すべての面で信頼している」と高い期待を語った。

 一方、右の大砲、鈴木を欠くことで、日本チームではオーダーに左打者が6人入ることが予想され、ややバランスを欠くことも危惧されている。栗山監督も「ジグザグ打線」を理想としていたが、牧原も左打者とあって、この点ではピースを埋めることにはならなかった。

 そしてこのポイントを1次ラウンドでぶつかる韓国チームも注視しているという。

 今回の事態を受け、宿敵韓国も「切り札」を投入すると見られている。左打者がどうしても多くなる日本チームの布陣に対して、先発には左腕を起用することが濃厚。183センチの長身左腕で2種類のスライダーをあやつるク・チャンモ、同じく長身左腕のイ・ウィリは東京五輪でも2度先発を務めた。140キロ後半の直球とスライダーを操り、制球力の良さも評価されている。

 ほかにも中継ぎ陣では日本の野球ファンの間でもおなじみな顔ぶれが登場しそうだ。左腕キム・グァンヒョン、同じく左腕のヤン・ヒョンジュン。共に34歳となり、今大会が代表最後になるとも言われている。この2人のレジェンド左腕に関して韓国代表監督は「大事なところで使う」と明言。どの場面で投入するかが注目されている。

 特にキム・グァンヒョンは2008年の北京五輪で日本との2度の対戦でいずれも好投、韓国チーム金メダル獲得の立役者として鮮烈な印象を残した。その後、韓国リーグで活躍しながら、メジャーにも挑戦、2019年12月にはメジャーのカージナルスと2年契約を結び、2年間で35試合に出場し10勝7敗、防御率2.97の成績を残している。

 日本の代表チームに選ばれるぐらいの打者であれば、対右、左は関係ないという指摘もある。ただこういった編成が事前に分かっている時点で、韓国以外のチームも左投手を中心に日本にぶつけてくる可能性が高い。目指す3大会ぶりのV奪回に向け、越えるべきハードルは多そうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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