高まり続ける中谷潤人の評価 米元世界王者が将来的な井上尚弥戦に見解「スタイルはイノウエさえも悩ませる」

2024年3月2日(土)10時0分 ココカラネクスト

世界を驚かす活躍を続ける両雄が将来的に対戦となれば、誰もが注目するカードになるだろう(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext、(C)Getty Images

 2月24日に東京・両国国技館で行われた、ボクシングWBC世界バンタム級タイトルマッチで、挑戦者としてリングに立った中谷潤人(M・T)が、アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に対し6回TKOで勝利し王座を獲得した。中谷はバンタム級初戦となったこの試合でも強さをみせつけサンティアゴを圧倒、プロ27戦目で無敗のまま3階級制覇達成となった。

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 フライ、スーパーフライ、そして今回のバンタム級と軽量級を主戦場してきており、173cmという上背が大きな武器となっている中谷。サンティアゴ戦でも体格差が明確となる戦いとなり、リーチの差も試合を優位に進める要因となった。当然、今後のさらなる階級転向も見込まれる中、海外でははやくも、中谷のスーパーバンタム級でのビッグマッチを予想する声が上がっている。

 米国ボクシングサイト『Boxing Scene.com』では現地時間2月29日、元WBO世界スーパーライト級王者のクリス・アルギエリによるコラム記事を配信しており、その中で、新たにバンタム級のベルトを巻いた中谷の今後を見通している。

 アルギエリは「ナカタニは私のお気に入りのファイター」と評しながら、サンティアゴ戦について「非常にタフなチャンピオンを相手に、ワイルドで印象的なパフォーマンスを見せた。彼は素晴らしかった」とその戦いぶりを絶賛した。

 さらに、井上拓真やエマニエル・ロドリゲスなど、中谷以外のバンタム級現役王者と実力を比較しながら、「私はナカタニが文句なしのバンタム級チャンピオンになることを予見している」と論じており、「軽量級ではビッグファイトが組まれ易いこともあり、ナカタニには早い時期での実現を望む」と主張。

 その上で、アルギエリは中谷の近い将来での階級転向を見据え、対戦相手に挙げたのが現スーパーバンタム級4団体統一の井上尚弥だ。「そうなれば、スーパーバンタム級でナオヤ・イノウエと戦うときが来るだろう」として「モンスター」との対戦に言及。「スーパーバンタム級のナカタニは依然として対戦相手よりも大きく背も高い可能性が高く、スタイル的にはイノウエさえも悩ませる可能性がある」とイメージを膨らませた。

 今回のコラムでアルギエリは他にも、中谷に対し「彼はパウンド・フォー・パウンドの議論にも加わっている。彼は26歳で、この先何年も彼について語られることになるだろう」とそのポテンシャルを強調している。

 新たにベルトを巻いた新王者・中谷は、まさに「夢の対決」実現にも大きな期待を抱かせる存在であることは間違いないようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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