オリバー・ソルベルグ、WRカーデビュー戦で7位「夢見ていた以上の結果。信じられない!」

2021年3月3日(水)16時30分 AUTOSPORT web

 2月26〜28日に開催されたWRC世界ラリー選手権第2戦アークティックでWRカーデビューを果たしたオリバー・ソルベルグは、総合7位フィニッシュとなった今戦をふりかえり「今まで以上に笑顔になれた」と語った。


 2003年のWRC王者ペター・ソルベルグの息子で現在19歳のオリバーは、先週末に行われたアークティック・ラリー・フィンランドでシリーズ最高峰クラスにデビューし、自身初のWRカーとなる『ヒュンダイi20クーペWRC』をドライブした。


 彼は今シーズン、ヒュンダイ育成ドライバーとなりWRC2クラスへのフル参戦がアナウンスされていたが、開幕戦モンテカルロ後にトップクラスへの初参戦が決定。“サンタクロースの故郷”として知られるロバニエミを拠点に展開される冬のフィンランドラリーに挑むことになった。


 そんなソルベルグは、大会直前に彼のコドライバーであるアーロン・ジョンストンが新型コロナウイルスのテストで陽性となったため、急きょセブ・マーシャルとコンビを組むことになったが、アクシデントを感じさせない走りを披露する。


 彼は全10本のステージの内6SSでステージトップ5に入るタイムを記録し、総合6番手争いを演じた。最終日のSS10でドライビングミスがあり、最終的に総合7位となったものの、10代のスウェーデン人の走りはサービスパークに集う人々の想像をはるかに超えるものとなった。


 モンスターエナジーのサポートを受けるソルベルグは、WRCクラスにステップアップする機会を与えてくれたヒュンダイ・モータースポーツ代表のアンドレア・アダモに対し感謝の意を表している。


「僕が実際にどのように感じているかを伝える言葉が出てこない。それは本当に信じられないことであり、僕のキャリアの中でもっとも大きなことだった」


「アンドレアとヒュンダイ・モータースポーツ、そして2C・コンペティションのみんなに感謝の気持ちを伝えたい。サンタクロースの故郷にいる僕たちに、彼は素晴らしいプレゼントをくれたと思うよ」


 ヒュンダイi20クーペWRCを理解するため、金曜のシェイクダウンで複数回コースを走ったソルベルグはすぐにペースを上げ、競技初日のSS2で総合4番手タイムを叩き出した。さらに彼は翌日午前のループでSS3番手タイムをマークし、その適応力の高さを発揮してみせた。


「エアロを理解するのが難しいことは分かっていた」とソルベルグ。


「一方、僕はこのスピードで幸せになれると確信していた。とはいえ、ラリーの序盤でこのようなタイムが出せるとは思っていなかった。とても楽しく、これまで以上に笑顔になれたよ!」


■最終ステージで6位を失うも「結果を受け入れる」


 ヒュンダイi20クーペWRCのドライブについては「ファンタスティックだった。大きなグリップとパワーがあり、信じられないほど素晴らしかった」と述べたソルベルグは、ラリーの途中である発見をしたという。


「クルマに乗っているときは、ただ運転していて、それが意味することをあまり考えていなかった」


「しかし、ステージの合間にセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)の後ろにクルマを停め、ホイールを交換したりマシンの整備をしたりしていたときに少し立ち止まって考えてみたんだ。すると『これはすごいことだ。僕はここにいて、世界チャンピオンと戦っている!』ということに気がついたよ」


「最終ステージのように、少しイライラしたことが何度かあった。(SS10の)フィニッシュ地点付近でスピンをしてしまったことで6位を失ってしまった。もちろん7位と6位とでは後者が良かったけど、この結果を受け入れるつもりだ」


「10本のSSの内6つのステージでトップ5フィニッシュしたんだ。これは驚くべきことで僕が夢見ていたよりもはるかにすごいことだ。本当に信じられないよ」

WRCトップクラスのデビュー戦で総合7位となったオリバー・ソルベルグ 2021WRC第2戦アークティック
オリバー・ソルベルグ(ヒュンダイi20クーペWRC) 2021WRC第2戦アークティック

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