1年契約のハミルトン、F1での8冠達成に意欲も「原動力の中心は変化」

2021年3月3日(水)11時21分 AUTOSPORT web

 メルセデス-AMGペトロナスF1チームが開催した2021年型マシン『F1 W12 Eパフォーマンス』の発表会に出席したルイス・ハミルトンは、今もレースへの情熱を持ち、優勝とタイトルを手に入れることを目標にしていると語る一方で、人生の新しい目標が出来つつあるとも認めた。


 2020年にハミルトンは、ミハエル・シューマッハーに並ぶ7度のF1タイトル獲得という記録を達成した。しかしコロナ禍でメルセデスとの契約交渉が遅れ、2月になってようやく2021年1年の契約を締結。その際に、新契約には、多様性を尊重し受け入れる「ダイバーシティ&インクルージョン」を推進するための試みに共に取り組んでいくことが盛り込まれ、そのための慈善団体を共同で立ち上げることが明らかにされた。


 ハミルトンは2020年から平等と多様性を推し進めるための活動を積極的に行っている。


「僕はすでに目標の大部分を達成してきた。とても幸運な立場の人間だと思う」とハミルトンは、新車発表会の際にコメントした。


「去年、F1において、そして僕らのチームにおいて、とても重要な旅をスタートした。このスポーツおよび人生のあらゆるエリアにおいて、インクルージョンを達成することが目的だ」


「もちろん、レースを始めれば、目標は優勝することだ。でも、レースに勝ったり、チャンピオンになることは、僕らにとって唯一の優先事項ではなくなった。僕らは去年始めたこの素晴らしい旅のなかで協力し合っていく。インクルージョンのための戦いにおいて目標を達成することは、コース上で優勝することと同じく非常に重要だ」

2020年F1第5戦70周年記念GP スタート前のセレモニーで片膝をつくルイス・ハミルトン(メルセデス)

 今年、ハミルトンは、8回目の王座に就き単独での最多記録を実現することを目指すが、メルセデスとの新契約の期間は1年にとどまった。その理由について、ハミルトンは次のように説明している。


「今まで、望んでいたほとんどのことを達成してきたので、将来について長期的な計画を立てる必要はない。今の僕らは、特殊な時代を生きている。だから、1年契約を結びたかった。さらに続けて、必要に応じて1年契約を結ぶかどうかはこれから話し合えばいい」


 人生において、コース上で他のドライバーたちに勝つこと以外にも新たな目標が生まれたと、ハミルトンは述べた。


「過去には、レースで優勝し、タイトルを獲ることがすべてだった。今は、変化を推進していくことが中心になっている。去年、平等とインクルージョンについて真剣な議論を始めた。今年は、ダイバーシティを推し進め、こういった議論を支えるための行動を起こすことが重要だ。僕の原動力の中心はそこにある」


「でももちろん、僕らは勝つためにここにいるのだし、チーム全体がそのために働いている。彼らのために、実現することを目指して全力を尽くしていくよ」

メルセデスF1の2021年型『W12』発表会に出席したルイス・ハミルトン、トト・ウォルフ、バルテリ・ボッタス

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