フェルスタッペンのチームがアストンマーティンでGTWCヨーロッパ参戦。シムレーサーがGT3へ

　3月6日、4度のF1ワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンは、2022年に立ち上げた自身の名を冠するチームが、2シーズ・モータースポーツの支援を受けてファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWS（GTWCヨーロッパ）のエンデュランス・カップに参戦することを明らかにした。

　フェルスタッペン・ドットコム・レーシングのバナーの下でシリーズを戦っていくカーナンバー「33」のアストンマーティン・バンテージAMR GT3エボは、スパ24時間を含む年間5戦で争われるエンデュランス・カップのゴールドカップ・カテゴリーにエントリーされた。レッドブルカラーをまとう新型アストンマーチンをドライブするのは、ティエリー・フェルミューレン、クリス・ルーラム、ハリー・キングの若手トリオだ。

　このエントリーは、イギリスを拠点とするが、バーレーンに本拠を置く2シーズ・モータースポーツチームと共同で運営される。2022年のブリティッシュGT選手権でタイトルを獲得している2シーズは昨年、英国GTとGTWCヨーロッパのエンデュランス・カップでメルセデスAMG GT3エボを走らせていた。

　フェルミューレンとルーラムは、これまでもフェルスタッペン・ドットコム傘下でさまざまな形でレースに出場しており、22歳の前者はDTMドイツ・ツーリングカー選手権で2シーズンを戦った経験がある。

　フェルスタッペンのマネージャー、レイモンド・フェルミューレンの息子であるオランダ人ドライバーは、木曜日に確認されたようにエンデュランス・カップでの新型バンテージAMR GT3エボに加え、エミル・フライ・レーシングがスプリント・カップにエントリーした69号車フェラーリ296 GT3もドライブする。

　同じくレッドブルカラーとなるこのフェラーリでは、チーム・レッドラインで活躍してきたルーラムがチームメイトに。21歳のシムレーサーは昨年のラディカル・カップUKに参戦した後、今季はGT3レースに参戦する。

　一方のキングは、ドイツメーカーのワンメイクプログラムでキャリアを積んできた。24歳の彼は今年、ポルシェ以外のマシンでGT3レースに初参戦し、同時にCLXモータースポーツからELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスに出場することとなっている。

「若いドライバーをサポートするのが僕の夢だった。ここしばらくはシムドライバーが現実世界のレースに進出する可能性を作ろうとしてきた」とフェルスタッペンは語った。

「クリス・ルーラムが、チーム・レッドライン・シム・レーシングからGT3のスプリントとエンデュランスの両方のリアルレースに昇格し、ここ数年フェルスタッペン・ドット・コム・レーシングで戦ってきたティエリー・フェルミューレンとチームを組む。これによって彼は次のステップに進むことができるんだ」