ゴジラ松井が“恐れた”MLB203勝の大投手との比較論も 米球界で高まる佐々木朗希への関心度「間違いなく特別な存在になる」

2025年3月7日(金)6時0分 ココカラネクスト

堂々たる内容でレッズ戦を終えた佐々木。(C)Getty Images

「とにかくヘビーだ。そして僕が見た限り、彼のスプリッターは2つの異なるボールのようだった」

 これはドジャースの佐々木朗希と対峙したレッズのT.J.フリーデルのコメントだ。現地時間3月4日に米アリゾナ州グレンデールで行われたオープン戦で“メジャーデビュー”を飾った怪腕のボールは、文字通りの確かなインパクトを刻んだ。

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 レギュラーシーズンを想定したレッズも、打線には好打者が居並んだ。しかし、5回から2番手としてマウンドに上がったドジャースの背番号17は堂々と対峙。3回(46球)を投げ、被安打2、無失点、5奪三振、2四死球と好投した。

 やや制球を乱して四球で走者を許す場面こそあったが、それでも無失点。とりわけ18球を投じたフォークは、現地メディアでも「基本的に打てないボール」と絶賛される切れ味を誇った。

 無論、まだまだオープン戦での登板に過ぎない。レギュラーシーズンの本格的な開幕までに仕上げるべき要素はある。それでも一部で「通用するかは未知数」という見方もあった佐々木の快投は、米球界の識者たちを唸らせた。

 このレッズ戦後に米YouTubeチャンネル『The Mayor’s Office』に出演した元MLBプレーヤーのショーン・ケーシー氏は「ササキのスプリットはヤバい。とにかく良い」と強調。その上で“ある実体験”を絡めながら、日本人右腕が投じる伝家の宝刀の凄まじさを論じた。

「俺は現役時代にヒデオ・ノモと対戦したことがある。彼が初めてメジャーにやってきた時、俺は彼の投げるスプリットが全く打てなかった。たしか8打数1安打だったかな。それも何とか当てたポテンヒットのみっていう本当に散々な成績だった。映像を見る限り、ササキのボールもそういう感じがする。バッターたちのスイングを見たか? 完全に翻弄されていたぞ」

 MLB通算130本塁打の実績を持ち、引退後はヤンキースの打撃コーチも務めた経験を持ついぶし銀のレジェンドは、「バッターがああいう空振りをするのは注目すべきだ。誰も見極められないってことだからね」と指摘。そして、「ササキのスプリットの持つ欺き方は次元が違う。普通じゃないね。彼の投球を見ていて、思い出したのはロイ・ハラディだ」と話した。

 ケーシー氏が口にするハラディは、90年代後半から2000年代に活躍した大投手だ。MLB通算203勝を挙げ、サイ・ヤング賞も2度獲得。かつてヤンキースで活躍した松井秀喜が「最も手強い投手の一人」と慄いた怪腕である。

 そんなレジェンドとの比較を切り出したケーシー氏は、こう続けている。

「ある試合で俺はハラディのシンカーを捉えた。手ごたえは十分にあった。でも、バットに当たった瞬間、まるで打球の勢いが消えたんだ。結果はぼてぼての内野ゴロだったと思う。正直、なんでそういう重いボールを投げられるかは俺には説明がつかないんだけど、ササキとの対戦するのもそうなるだろうね。バッターは大変だし、楽しくはないと思う。99マイル(約159.3キロ)のボールを投げられたら、変化球も意識しないといけない。そこに落差のある、あのスプリットが来る。あの子は間違いなく特別な存在になるよ」

 早くも声価を高める“令和の怪物”。とどまることを知らぬ進化に熱視線が注がれている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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