埼スタの浦和レッズ戦騒動関連で…クルド人関連組織が差別・ヘイトスピーチ主張
2025年3月7日(金)8時2分 FOOTBALL TRIBE

3月2日に埼玉スタジアムで開催された明治安田J1リーグ第4節の浦和レッズ対柏レイソルでは、ゴール裏で在日クルド人による騒動が発生。事前申請をしていない「FCクルド」の旗の掲出等が波紋を呼んだ後、クルド側は謝罪したが、関連組織は一部報道や公人による「差別」「ヘイトスピーチ」を主張している。
『一般社団法人日本クルド文化協会』は6日、公式Xアカウントを更新。「3月2日、埼玉スタジアムにて行われた浦和レッズ対柏レイソルの観戦において、誤解とコミュニケーション不足により発生した残念な出来事に付いて、ネット上で子供達に対する醜悪な発信が行われている事に関して、日本クルド文化協会として、下記の通り見解を発します」とした上で、2024年末に結成されたFCクルドについて説明。
埼玉スタジアムでの騒動に関して「当日、子供達は、チームの正装である自らのユニホームに身を包み、憧れの浦和レッズの試合を、期待に胸躍らせ観戦に向かいました。スタジアムに到着した際、チームの旗と一緒に記念写真を撮ろうとしたところ、スタジアムのスタッフからの注意を受け、子供達はすぐに旗を片付けました。その時の騒動で泣き出す子供が出してしまい一部の子供は帰宅しましたが、浦和レッズの甚大なご好意によりその場は収束し解決しております」とした上で、以下のように綴っている。
「しかし、一部の地方議員と産経新聞は、この状況を歪め、子供達にヘイトスピーチが向かう様に扇動する発信を行い、世論を誤った方向へ誘導しました。クルド人の子どもたちは、またしても憎悪の対象とされてしまいました。しかし、子供達はただ憧れのチームである浦和レッズを応援し、サッカーの興奮を感じ、大好きなチームのために声を上げるためにスタジアムに行っただけでした。それにもかかわらず、一部地方議員と産経新聞の非倫理的な発信により、何の罪もない純粋な子どもたちが過度なヘイトスピーチの対象にされてしまいました」
「産経新聞は、これまでの報道と同様に、十分な調査を行わず、一方的にSNSの投稿を利用して憎悪を煽り続けています。しかし、真実はとてもシンプルです。子どもたちは、ただサッカーを楽しみたかっただけなのです。 その多くの幼い子どもたちは涙を流しながらスタジアムを去ることになりました。その時の当事者双方の過剰な対応は、これまで積み重ねられた誤った報道の影響であり、彼らが楽しみにしていた試合観戦の喜びと興奮は、一瞬にして奪われてしまいました」
「その後、スタジアムのスタッフは誤解に気づき、子どもたちに謝罪し、一部の子どもたちを再びスタジアムに招待頂き、安全を確保しながら試合を観戦できるよう手配してくれました。このような配慮に感謝いたします。しかし、この出来事は、メディアの責任と倫理について改めて考えさせられるものとなりました」
「私たちは世間の皆さま、浦和レッズクラブ、そしてスタジアム関係者の皆さまに心よりお詫び申し上げます」と騒動について謝罪した一方、差別問題に焦点を当てている日本クルド文化協会。声明内容には様々な意見が寄せられているが、確かなことは、クルド人集団による観戦マナー違反が事の発端であるということだ。