相撲協会執行部が進める貴乃花一門の掃討戦は続行中

3月7日(水)7時0分 NEWSポストセブン

貴ノ岩は春場所で復帰する予定

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 春場所での復帰を目指し、稽古に励む暴行事件の被害者・貴ノ岩(十両12)。3月11日に初日を迎える大相撲春場所を前にして、2月26日の夕方、大阪郊外のシティホテルで貴乃花部屋の秘密決起パーティが開かれていた。そこで貴乃花親方は、親しい人たちと談笑する時に「これから俺は何でもできますよ!」と熱く語る一幕もあったという。ただ、その貴乃花親方をとりまく状況に微妙な変化があるのも事実だ。


〈貴乃花一門 激励会 入場券〉と印字された1枚のチケットがある。日付は3月3日だ。


「貴ノ岩の誕生日(2月26日)に行なわれた貴乃花部屋の力士激励会とは別に、2015年以降は毎年、貴乃花一門の激励会が行なわれてきました。過去には一門に所属する親方衆に加え、高砂一門の九重親方(元大関・千代大海)や昨年末に時津風一門を離脱した錣山親方(元関脇・寺尾)、出羽海一門の山響親方(元前頭・巌雄)らが出席したこともある。


 ところが、今回は事前に貴乃花親方サイドから“貴乃花部屋以外の親方や関取は出席しない”と連絡があったのです。チケットは1月のうちに『一門』の文字を入れて印刷してしまったが、2月の理事選で一門の親方衆が貴乃花親方ではなく阿武松親方(元関脇・益荒雄)に票を投じたことで、一門に亀裂が生じたということなのでしょうか……」


 後援会関係者の一人はそう眉間にしわを寄せた。実際、執行部は貴乃花一門の“分断工作”を進めているとみられているのだ。


「春場所後には新理事の互選で理事長が選ばれますが、選挙になるとすれば貴乃花一門の阿武松親方を山響親方が推薦した場合に限られる。そこで八角理事長サイドは2人を懐柔し、無投票に持ち込んで“協会の一枚岩”を世間にアピールしようとしている」(協会関係者)


◆不祥事は「まだまだ出る」


“取引材料”になりそうなのが各理事の職務分掌の割り振りだ。


「阿武松親方には本来、初めて理事になった親方の指定席である『相撲教習所長』が順当だが、より注目度の高いポストという“ニンジン”をぶら下げるのではないか。山響親方にも出羽海一門の理事として認め、地方場所担当のような権限の大きい役職を与える。そうして執行部側へ取り込み、貴乃花親方を孤立させていく算段だろう」(同前)


「貴の乱」の“掃討戦”は、今なお続いているというのである。それは、八角理事長ら執行部側の体制が盤石ではないことを意味する。


「今回の事件を経ても、“不祥事を内々に処理したい”という角界の体質は変わっていない。引退に追い込まれた日馬富士が堂々と伊勢ヶ濱部屋にコーチとして残っているのはその象徴で、世間の批判より、身内の論理を優先する。これでは、不祥事が続発する流れは変わらない」(ベテラン記者)


 協会は力士らへの研修会を繰り返し開いているが、確かに効果は見えない。昨年12月下旬には池坊保子・評議員会議長らが講話する研修会があったが、年明けすぐに大砂嵐(幕下6)の無免許運転、春日野部屋の暴行事件が相次いで発覚。


「2月にも『研修ウィーク』を設けて指導したが、その後すぐに、高砂一門の現役力士が強制わいせつで書類送検されたことが報じられた。強制わいせつは2016年、春日野部屋の暴行は2014年のことで、ここにきて表沙汰になるのは不可解だが、過去の不祥事が発覚するたびに、公表しなかった執行部側の立場が悪くなり、世間の貴乃花親方への期待が高まるのは確かだ」(同前)


 2月1日に協会は暴力問題再発防止検討委員会を設置。自ら過去の不祥事の掘り起こし作業を始めている。


「親方衆も報告義務を怠った挙げ句、関係者の告発などで不祥事が発覚するのを恐れ、かなり正直に調べに応じているようだが、協会が膿を出し切るのは難しいだろう。逆に掘り起こした不祥事を水面下で曖昧に処理しようとすれば、それが貴乃花親方の“反撃”のきっかけになる」(同前)


 支援者のパーティで「俺は何でもできます」と語った貴乃花親方。その視線の先は何を見つめるのか。


※週刊ポスト2018年3月16日号

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