エクストリームE:元F1ドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサがEV企業QEVとともに参戦を計画

3月9日(月)12時0分 AUTOSPORT web

 電動モビリティの分野で先行する技術スペシャリスト集団『QEVテクノロジーズ(QEV Technologies)』社が、2021年の創設が目指されている電動SUVシリーズ『Extreme E(エクストリームE)』への参戦計画を公表した。シリーズにコミットする5番目のチームとして、元F1ドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサを代表に擁立してのエントリーを目指している。


 3月4日水曜日にプロジェクトの概要をアナウンスしたスペイン企業のQEVテクノロジーズは、エクストリームEのCEO兼ファウンダーであるアレハンドロ・アガグと長らくビジネスパートナーの立ち位置で関係を続けており、ABBフォーミュラE選手権には創設初期から関与してきた。


 近年はマヒンドラ・レーシングの運用とエンジニアリング面の業務を担当し、2019-20年シーズンではNIO 333レーシングと技術提携を結んでいる。


 同じく2021年開始予定のWorldRX世界ラリークロス選手権下位カテゴリー、FIAジュニアeRXチャンピオンシップで使用するワンメイク車両向けのキット供給権も保持するQEVテクノロジーズは、エクストリームE参戦に向け、チームプリンシパルの職をデ・ラ・ロサに打診中であることを認めているが、それ以外のプロジェクト詳細に関しては現段階で明らかになっていない。


 日本でもキャリアを積み、F1時代には高木虎之介や小林可夢偉ともチームメイトを務めたデ・ラ・ロサは、直近にはDSテチーターのテクニカル&スポーティングマネージャー職を担い、昨季はジャン-エリック・ベルニュの連覇とチームの初タイトル獲得に貢献した。


 一方のQEV社もフォーミュラEでの経験に加えて、スペインに拠点を置くハイパーカー・ブランド『Hispano Suiza(イスパノ・スイザ)』の電動ロードカー事業にも関与するなど、電動モビリティの分野で多角的に事業展開を進めている。


「このチャンピオンシップの理念にとても感銘を受け、ワクワクしている。この信じられないほどの挑戦を通じて、我々もレースからロードカーへ、ふたたび技術還元のフィードバック・ループを創造できると確信しているんだ」と語るのは、QEV社CEOであるミゲル・ヴァルデカブレス。


「我々、QEVテックはあらゆるモータースポーツ・シーン、多種多様なレースカテゴリーで成功を収めてきた。どのジャンルでも勝利を挙げたチームを有しているんだ。その実績をもとに、この野心的なシリーズへの挑戦を心から楽しみにしている」

DSテチーターのテクニカル&スポーティング・マネージャー職を務めていたペドロ・デ・ラ・ロサ(左)
初年度マシンのベースとなる電動SUV『Odyssey 21(オデッセイ21)』プロトタイプは、スパーク・レーシング・テクノロジーズ(SRT)と、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジアリング(WAE)が開発を担当


 シリーズの初年度シーズンに向けては、DTMドイツ・ツーリングカー選手権などでライバルとして覇を競ってきたアプト・スポーツラインやHWA AG、同じくフォーミュラE参戦中のヴェンチュリや、鬼才エイドリアン・ニューウェイ率いるヴェローチェ・レーシングは、フォーミュラE王者であるジャン-エリック・ベルニュを擁しての参戦を表明済み。QEVはそれに続く5番目のチームとなる。


 このエクストリームEは地球上のあらゆる自然環境を舞台に電動オフロードSUVを使用して争われ、シリーズは2021年1月22〜24日にセネガル・ラックローズ近郊を舞台にOcean(海洋)ラウンドで幕を明ける。


 その後、同選手権ならではの“フローティング・パドック”として活用される元貨客船のセントヘレナ号は中東へと向かい、3月4〜6日に第2戦としてサウジアラビア北西部、アル・ウラ地方のシャラーンでDesert(砂漠)ラウンドを開催。


 続いてネパールのカリガンダキ渓谷では、Glacier(氷河)ラウンドが5月6〜8日に争われ、8月27〜29日にシリーズ最初の開催候補地としてアナウンスされたグリーンランド、カンゲルルススアークでArctic(北極圏)ラウンドを実施。


 そして10月29〜31日に初年度最終戦を迎え、ブラジルのアマゾン地域サンタレン近郊でのRain Forest(熱帯雨林)ラウンドの全5戦が予定される。


 そのイベントフォーマットやレース中継にも独自のコンセプトが採用され、映像配信は“ライブドキュメント”の形態となり、開催地各国では地球環境保全と啓蒙を狙った活動も予定されている。


 シリーズCEOのアガグは、QEVの参戦表明に際して次のようにコメントしている。


「QEVは電動モーター・レーシングの選手権でトップに立つため、必要なものが何かを正確に知っている。その経験は、エクストリームEへの移行にも重要な役割を果たすことだろう」

フォーミュラEに続き、電動SUVを使用した革新的カテゴリーの創設を目指すアレハンドロ・アガグ
FE連覇のジャン-エリック・ベルニュ(右)は、すでにエイドリアン・ニューウェイとともに参戦を表明している


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