阪神・才木 今年も巨人キラー任せろ! 岡本に2Kでフォーク進化証明 4万人超大観衆沸いた
2025年3月10日(月)5時15分 スポーツニッポン
◇オープン戦 阪神2ー8巨人(2025年3月9日 甲子園)
今季もGキラーは任せろ!阪神・才木浩人投手(26)が9日、巨人とのオープン戦(甲子園)で好投した。3番手として4回から登板して4回1安打無失点。昨季はカード別最多の4勝を誇った相手を翻弄(ほんろう)した。相手主砲・岡本からは2打席連続空振り三振を奪うなど進化を証明。開幕2カード目となる4月1日のDeNA戦(京セラドーム)での先発が濃厚だ。ジェット風船が復活し、大入り満員の観衆が集結した一戦で、今季への期待が膨らむ快投を見せた。
今季初の伝統の一戦で、早くも相手に脅威を植え付けた。先発した才木は今春最長の4回1安打無失点。実数発表となった05年以降、阪神のオープン戦では歴代最多の観衆4万1839人が見守る中で快投した。最速152キロの直球、140キロ台で沈むフォークを武器に5奪三振。昨季のリーグ覇者を相手にキラーぶりを披露した。
「比較的、内容も良かった。ちゃんと捉えられたのは中山(の一直)ぐらい。変化球でカウントを取れたり、真っすぐもインコースに投げられていた」
相手主砲との対戦では進化した姿も証明した。4回1死から岡本が代打出場。1打席目はカウント1ボールから直球でファウル、空振りを奪って追い込み、最後は141キロのフォークにバットは空を切った。続く7回無死からの2打席目。カウント1—2から再び138キロのフォークで空振り三振を奪った。
「岡本さんが真っすぐのタイミングで来ていたというのはあるけど、振ってくれたので。良かったと思う。(まだ直球の)スピードも出る。(フォークの精度も)もっとちょっと上げていきたい」
昨季、岡本との対戦は22打数7安打で打率・318と苦戦し、フォークは8打数3安打と痛打されていた。しかし今季初対戦ではレベルアップした決め球で料理。シーズンへ向けた試運転段階ながらも最高の反応を得られたことは収穫だった。
既に開幕ローテーション入りは確定。初陣はホーム開幕戦となる4月1日のDeNA戦(京セラドーム)が濃厚だ。相手のエース級と激突するカード初戦の火曜日を託される。そのまま週の頭で回った場合、巨人とのシーズン初対戦は5月上旬が最短。昨季はカード別最多の4勝を挙げるなど好相性を誇る。チームとしては昨季12勝12敗1分け。V奪回へ向けても勝ち越しは必要条件の1つだ。高卒9年目右腕が打倒巨人のキーマンも担う。
7回表はマウンド上で風船が膨らむ音が耳に入ってきた。これまでとは異なる環境でも冷静に努め2者連続三振と一ゴロに抑えて調整登板は終了。「懐かしいなという感じはありました」。風船のように今季の期待は膨らむばかり。頼れるGキラーが本番へ向けて、さらに調整ピッチを上げていく。(松本 航亮)
○…阪神は巨人とのオープン戦(甲子園)で4万1839人を集め、実数発表となった05年以降のオープン戦では、24年3月10日巨人戦(甲子園)の4万1129人を超えるチーム主催試合最多の観客数となった。なお他球団を含めた最多記録は19年3月24日、巨人のロッテ戦(東京ドーム)4万6783人だが、20年の新型コロナによる無観客開催以降では今回が最多になる。