雨季開催のWRCケニアには10台のラリー1がエントリー。勝田貴元、2年連続の表彰台獲得なるか
2025年3月12日(水)11時55分 AUTOSPORT web

2025年WRC世界ラリー選手権の第3戦として、3月20〜23日にアフリカ・ケニアで開催される『サファリ・ラリー・ケニア』のエントリーリストが公開されている。今回、3メーカーのラリー1マシンで争われる最高峰RC1クラスには、全10台が名を連ねた。
1953年に東アフリカで初開催されたこの1戦は、広大なグラベル(未舗装路)を舞台に争われるアドベンチャー色の強いラリーで、2024年大会からは3月の開催に変更。雨季開催へと時期を移したことで、あらたな挑戦を伴うラウンドへ刷新されている。
現在2025年シーズンをリードしているTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)は、今大会に3台のトヨタGRヤリス・ラリー1をエントリーさせた。マニュファクチャラー登録のクルーは、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)の3組だ。
そして、トヨタの若手育成チームと言えるTGR-WRT2からは引き続き、サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)がトヨタGRヤリス・ラリー1を駆る。
トヨタに対抗する最大のライバルであるヒョンデ・シェル・モービスWRTは、3台のヒョンデi20 Nラリー1を今季固定の3クルーに任せる。各マシンに乗り込むのは、ティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(1号車)、オット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)、アドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア組(16号車)となる。
そして最後の一角となるのは、フォードのセミワークスチームと言える名門ラリーチームのMスポーツ・フォードWRTだ。今大会には、グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ組(13号車)とジョシュ・マッカーリーン/エオイン・トレイシー組(55号車)の2台がマニュファクチャラー登録となり、ジェントルマンドライバーのジョルダン・セルデリディス/フレデリック・ミクロット組(9号車)もエントリーを行った。
雨季開催へと時期を移して最初のラウンドとなった2024年大会は、幸か不幸か雨がほとんど降らず、濡れたグラベルが戦況を左右することはなかった。もし今大会がハードな雨に見舞われたとなれば、ドライバーの腕の差が出るのか、はたまたサプライズな展開が見られるか。勝田の2戦連続および同地で2年連続の表彰台獲得もかかる第3戦サファリ・ラリー・ケニアは、3月20日(木)〜23日(日)に開催される予定だ。

■2025年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア エントリーリスト
No. | Team | Car | Driver&Co-Driver | Eligibility |
---|---|---|---|---|
33 | トヨタ・ガズー・レーシングWRT | トヨタGRヤリス・ラリー1 | エルフィン・エバンス スコット・マーティン | M |
69 | トヨタ・ガズー・レーシングWRT | トヨタGRヤリス・ラリー1 | カッレ・ロバンペラ ヨンネ・ハルットゥネン | M |
1 | ヒョンデ・シェル・モービスWRT | ヒョンデi20 Nラリー1 | ティエリー・ヌービル マルティン・ウィダグ | M |
8 | ヒョンデ・シェル・モービスWRT | ヒョンデi20 Nラリー1 | オット・タナク マルティン・ヤルヴェオヤ | M |
18 | トヨタ・ガズー・レーシングWRT | トヨタGRヤリス・ラリー1 | 勝田貴元 アーロン・ジョンストン | M |
16 | ヒョンデ・シェル・モービスWRT | ヒョンデi20 Nラリー1 | アドリアン・フルモー アレクサンドル・コリア | M |
55 | Mスポーツ・フォードWRT | フォード・プーマ・ラリー1 | ジョシュ・マッカーリーン エオイン・トレイシ | M |
5 | トヨタ・ガズー・レーシングWRT | トヨタGRヤリス・ラリー1 | サミ・パヤリ マルコ・サルミネン | M |
13 | Mスポーツ・フォードWRT | フォード・プーマ・ラリー1 | グレゴワール・ミュンスター ルイス・ルッカ | M |
9 | Mスポーツ・フォードWRT | フォード・プーマ・ラリー1 | ジョルダン・セルデリディス フレデリック・ミクロット |